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悪童日記 の商品レビュー

4.4

455件のお客様レビュー

  1. 5つ

    220

  2. 4つ

    139

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

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2023/10/17

重いテーマを扱った内容なのに、なぜか心に食い込んでくる面白さ。シリアスさとユーモラスが混ざり合った不思議な感動がある。 続編もすぐに読みたくなってしまう。

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2023/10/15

戦争の激化で疎開した双子の少年が、独特の生きる術によって生きぬいていく。感情が一切描かれず他者からの過酷な仕打ちも、気遣いも淡々と処理されていく。双子が不気味で、読んでいて楽しくないのに引き込まれてしまう。

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2023/09/23

抑揚のない簡素で淡々とした著述がより現実的な凄味を感じさせる。 様々な立場の人々が、戦争中の市井でそれぞれ辛酸を舐めるエピソードに満ちている。二人の少年による、諦観にも似た冷徹で感情を押し殺したような視点が恐ろしくもある。楽しい瞬間は皆無で、読む程にシビアに心が削られていく感覚。...

抑揚のない簡素で淡々とした著述がより現実的な凄味を感じさせる。 様々な立場の人々が、戦争中の市井でそれぞれ辛酸を舐めるエピソードに満ちている。二人の少年による、諦観にも似た冷徹で感情を押し殺したような視点が恐ろしくもある。楽しい瞬間は皆無で、読む程にシビアに心が削られていく感覚。 しかし、傑作と言っても差し支えない作品だと思う。

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2023/09/20

訳者の素晴らしい訳ですごく読みやすい。巻末の訳者による解説もわかりやすい。 1日5ページ程の少年の日記という体裁をとっている。文体は優しいが、内容は苛酷で様々な事柄が淡々と書かれている。 特徴的なのは、名前及び地名が一度も書かれてない。主人公達の心理描写も一切無く、事実のみ(小...

訳者の素晴らしい訳ですごく読みやすい。巻末の訳者による解説もわかりやすい。 1日5ページ程の少年の日記という体裁をとっている。文体は優しいが、内容は苛酷で様々な事柄が淡々と書かれている。 特徴的なのは、名前及び地名が一度も書かれてない。主人公達の心理描写も一切無く、事実のみ(小説中の虚構であるが)を描いている点である。 主人公達が何を考えているかは、言動から推測するしかないが、そこに作者の描写力が見られるのだろう。

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2023/08/23

おもしろい、とは言えないのだが、興味深い作品であることは間違いない。 ファクトで固められた語り。故の生々しい描写。 日記、ということで一つ一つのエピソードは短いものの、印象的なやり取りが多いこと。 双子が結構サイコパスチックなところ。 中盤までは結構読むのしんどかったが、後半...

おもしろい、とは言えないのだが、興味深い作品であることは間違いない。 ファクトで固められた語り。故の生々しい描写。 日記、ということで一つ一つのエピソードは短いものの、印象的なやり取りが多いこと。 双子が結構サイコパスチックなところ。 中盤までは結構読むのしんどかったが、後半は結構加速。彼らが女中にしたことがいちばんの驚きだ。したこと、が驚きなのではなくその行動を取るまでに至った心の動きが驚きだ。 2023.8.23 135

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2023/08/06

激しい戦争のため、小さな町のおばあちゃんの元へ預けられることとなった双子の話。 淡々と綴られる短い文がなによりも印象的。それなのに、物語はとても色鮮やかに感じられた。戦時下という時代背景が「ぼくら」に様々な感情を与えていく。周りからは忌み嫌われる主人公たちだが、真っ直ぐな生き様が...

激しい戦争のため、小さな町のおばあちゃんの元へ預けられることとなった双子の話。 淡々と綴られる短い文がなによりも印象的。それなのに、物語はとても色鮮やかに感じられた。戦時下という時代背景が「ぼくら」に様々な感情を与えていく。周りからは忌み嫌われる主人公たちだが、真っ直ぐな生き様が、読んでいて眩しい。「ぼくら」のもう一人は、常に自分であるかのような気持ちになる。一話一話が短編であることもあって、とても読みやすい。ページをめくる手が止まらなくなる、久しぶりに一気読みした作品。

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2024/02/22

二次大戦から終戦にかけてのハンガリーを舞台にしている。作中にはっきりそうと書かれる部分は一度もないが、歴史を踏まえて読むとまた面白い。二次対戦中の人々の悲惨な様子が淡々と描かれている。

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2023/07/19

双子の男の子が、戦争中の国で逞しく生きていくお話。他人からの悪口に傷つかないよう、お互いに罵詈雑言を浴びせあったり、目が見えない、耳が聞こえないふりをしたり…。2人のトレーニング風景にくすっとしつつ、戦時下の不穏な空気が漂って不気味だった。 三部作らしいので続きがどうなるか楽しみ...

双子の男の子が、戦争中の国で逞しく生きていくお話。他人からの悪口に傷つかないよう、お互いに罵詈雑言を浴びせあったり、目が見えない、耳が聞こえないふりをしたり…。2人のトレーニング風景にくすっとしつつ、戦時下の不穏な空気が漂って不気味だった。 三部作らしいので続きがどうなるか楽しみ。

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2023/07/20

過激な描写は多いが、心理描写が無く起こった事実だけを記しているので読んでいて不快感が無い。 双子が生き抜くための過酷なトレーニングを淡々とこなしていく姿には爽快感すら感じる。 結末も予想外でとても面白い作品でした。

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2023/06/11

初めは戦時中の双子の少年の生き方を描いた作品なのかな?と思いましたがそんな悠長なものではなく、生と死の狭間で強くそして残酷に自分たちの思考を貫き生き抜くいていく双子のお話でした。想像を覆された作品でした。固有名詞もなく、淡白な感情として淡々と描かれる双子の気持ちや描写などに恐怖を...

初めは戦時中の双子の少年の生き方を描いた作品なのかな?と思いましたがそんな悠長なものではなく、生と死の狭間で強くそして残酷に自分たちの思考を貫き生き抜くいていく双子のお話でした。想像を覆された作品でした。固有名詞もなく、淡白な感情として淡々と描かれる双子の気持ちや描写などに恐怖を覚えました。今風に言えばサイコパスみたいな感じです。戦争という背景もあり、その真っ暗な日々の中で他人に対する慈悲や慈愛なども薄れてしまっていくんだろうなと思いました。ラストもとても衝撃的で納得できない描写が多々あるので自己流の思想や解説など紐解いて行けるのは面白いと感じました。1度読み出すと止まらないほど夢中になれる作品でした。この作品に続く「ふたりの証拠」、「第三の嘘」も順に読み進めていこうと思います。

Posted byブクログ