ワンダフル・ライフ の商品レビュー
何が興味深いかというと、脊椎動物の祖先が1つの生き物から来たという事が分かった事。 一緒に生息していた他の生き物たちは、進化した方向性と地球のプレートの動き等による環境の変化によって、生き続ける事ができなかった。 著者は「運」によって過去のその他の生き物たちは絶滅し(一部だけは...
何が興味深いかというと、脊椎動物の祖先が1つの生き物から来たという事が分かった事。 一緒に生息していた他の生き物たちは、進化した方向性と地球のプレートの動き等による環境の変化によって、生き続ける事ができなかった。 著者は「運」によって過去のその他の生き物たちは絶滅し(一部だけは現在でも生き残っている)、過去に起きた僅かな事でさえも現在に生きている生物を違えていた可能性があったと言う。 個人的に、本書を読み進めていく上で、現在のIT業界で起きているかもしれない事態を想像していた。カンブリア紀に爆発的に進化して増えた生物たちの様に、同様の事態がIT業界では、鏡に映すかのように起きている気がし、ITの基本的なインフラやサービスが1つか数少ない企業にだけ、既に存在する企業によって所有される物になるかもしれないと思った。 This book was interesting about defining us human beings and many other animals that have spines as the ancestral little creature which lived back in the Cambrian period. The creature wasn't alone and infact the dominating creatures were biologically structured in forms we do not find in animals of today(except, just a few, like 4 types.) What caused them to extinct was the way they evolved which mislead in competition but also the sudden dynamic changes of earth by plate tectonics which caused mass flow of mud sealing over the yet lived creatures later into fossils. The author tells that the Cambrian period's explosion of forming diverse creature types has defined evolution in ways not only by the nature of selection but also by the cause of natural disasters. The author says it is "luck" that which our ancestors were able to live through the situations until present, for things might have been different if the mud sealed creatures were our ancestors majorly. I personally read through this book as to realize what can be happening in the IT industries of today. Very likely the explosion of many very unique animals that eventually evolved in the Cambrian period could recognizingly be in a very similar situation for the IT industries as mirrored. The very basics of IT such as infrastructure and services seems that it could only be belonging to one or a very few of the companies which could already be existing now.
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ロッキー山系のカナダ側、バージェス山付近にて発見された「バージェス頁岩」にて。 それまで発見されることのなかったカンブリア紀の生物たちの化石が非常に良い状態で大量に発見され、爆発的に多様化した生物たちの謎が解き明かされていく様を、科学者たちの研究経過をとおして面白く解説されていま...
ロッキー山系のカナダ側、バージェス山付近にて発見された「バージェス頁岩」にて。 それまで発見されることのなかったカンブリア紀の生物たちの化石が非常に良い状態で大量に発見され、爆発的に多様化した生物たちの謎が解き明かされていく様を、科学者たちの研究経過をとおして面白く解説されています。 もちろん古代生物たちのあり得ないデザインを見ているだけで面白いのですが、本書において重要なのはその生物の形状の謎を解き明かすために四苦八苦している科学者たちの描写。 何せわけのわからない生き物たち。しかし生物であることには変わりはないので、それらを現在も存在している節足動物の分類上に同系統の生物として位置づけようとして四苦八苦する様子が事細かに描かれています。 ただ、現代の節足動物たちとはあまりにかけ離れたデザインをした生物たちなので、科学者たちも混乱し、大きな間違いをたくさん犯します。 こういった間違いや混乱の様子が事細かに書かれているため、はじめはこんな細かい科学者の苦悩なんていいから早くアノマロカリスとかハルキゲニアの解説を読ませろよなんて思っていたんですが、読んでいるうちにだんだんと科学者の苦悩・混乱と新たな発見の流れこそが本書の面白さの核になっているように感じました。 例えば、「三葉虫」という、カンブリア紀には存在していたが絶滅した節足動物がいます。フナ虫とかダンゴ虫みたいなやつなんですが、それに近い節足動物が発見される→どうやら現在の分類上には分けることができない→どうやって分けよう→と思ってたらどんどんそんなわけのわからないやつらが発見される→もっと変な生物見つかる。これなんて目が5個に象の鼻みたいなノズルが付いてる…コイツ一体なんなんだよ…→学会でこんなのいるよ!と発表したら失笑→でもとにかく学術的に分類して解説するために頑張るよ! …などなど、とにかく発見→考察→混乱→苦悩→正解…か?みたいな流れが何度も繰り返されます。また、結局今でもよくわかっていないままの生物もたくさんいたり。 こういった科学者達の苦悩・混乱を、面白い読み物として科学の素人にも読ませてしまうのは著者の素晴らしいテクニックかなと。本来なら退屈極まりないであろう、生物学上の正しい分類をしていく話を、混乱した人間の努力の様子を絡ませることによって面白くしてしまう。科学者たちも、こうして混乱や間違いを犯しながら正解へと少しずつ近づいていくんだということを読者に伝えたいんだなと。科学の面白さはこういった人間臭い科学者の努力にも存在しているんだなというところに気付かされます。 「変な生き物紹介本」みたいな軽いイメージで入るとそのボリュームに面喰うかもしれませんが、本書のキモは細部にわたる、細部すぎるカンブリア紀の生物紹介と科学者の苦悩。地味で複雑で難解ですが、科学の面白さの神髄はその難解さが晴れていくからこそなのだなと、改めて理解させてくれます。問答無用に面白い1冊。
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進化論における画期的な発見である「バージェス頁岩」をめぐる歴史と考察。 長大で、少々退屈した。 しかし、自然淘汰・適者生存を強調する進歩主義的な生物進化観を批判し、進化と生存の偶然性、多様性、「不運多数死」という考え方には共感させられるものがあった。 著者によると「適者生存」とい...
進化論における画期的な発見である「バージェス頁岩」をめぐる歴史と考察。 長大で、少々退屈した。 しかし、自然淘汰・適者生存を強調する進歩主義的な生物進化観を批判し、進化と生存の偶然性、多様性、「不運多数死」という考え方には共感させられるものがあった。 著者によると「適者生存」という言葉はトートロジーであり、「生存した」事実から「適者だった」という結論は導き出せないため、何も言っていないに等しい誤謬だという。 19世紀ヨーロッパの社会全体が「進歩主義」の夢に酔っていて、ダーウィンもそのように援用された。いまもまだ、「進歩主義」的な幻想は文化のそこここに残存している。われわれの日常的な会話の中にさえ、それは支配力を及ぼしている。 この本はそうした「誤謬」を改めて認識しなおさせてくれる。
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ずっと読みたいと思ってた本をついに読んだ! 思ってた内容とは少し違ったけど、カンブリア期の進化の大爆発が再発見された歴史とか、生物進化に対する普遍的な考え方だとか、興味深い話だった。 先入観を持って科学をしてはいけないけれど人間がやるものだからどうしても先入観の影響を受ける。その...
ずっと読みたいと思ってた本をついに読んだ! 思ってた内容とは少し違ったけど、カンブリア期の進化の大爆発が再発見された歴史とか、生物進化に対する普遍的な考え方だとか、興味深い話だった。 先入観を持って科学をしてはいけないけれど人間がやるものだからどうしても先入観の影響を受ける。その中でどれだけ冷静に目の前の事実に向き合えるかが新しいことを見つけられるかに関わっているというのは、自分のサイエンスに対する考え方をもっとちゃんとしないといけないなぁという反省に繋がった。 あー、NHKスペシャル生命、また見たいな。 そして生きてるうちにバージェス頁岩には行ってみたいと強く思った。
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スティーヴン・ジェイ・グールドの主張する進化論「悲運多数死(たまたま絶滅を免れた種が進化発展を遂げた。進化は必然ではなく、偶然性に大きく依っているとする説)」自体は賛否両論である。自分は積極的に否定するほどの知識もないので今は判断保留というところ。 しかしこの本の真骨頂はバージェ...
スティーヴン・ジェイ・グールドの主張する進化論「悲運多数死(たまたま絶滅を免れた種が進化発展を遂げた。進化は必然ではなく、偶然性に大きく依っているとする説)」自体は賛否両論である。自分は積極的に否定するほどの知識もないので今は判断保留というところ。 しかしこの本の真骨頂はバージェス頁岩から、奇想天外な生物の形を再現していく研究過程の描写である。想像を絶する形態を再構築していく過程は生半可な推理小説よりも面白い。
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カンブリア紀のアノマロカリスをはじめとした奇妙奇天烈生物の発見秘話を中心に、先広がり進化論に対する疑問を投げかける1冊。そういわれてみれば、昔の生物ってめちゃくちゃ多様化してたはずなのにほとんど絶滅してる。厚みもかなりあり、なれない分野の論文で時間はかかったけど、非常に面白かった...
カンブリア紀のアノマロカリスをはじめとした奇妙奇天烈生物の発見秘話を中心に、先広がり進化論に対する疑問を投げかける1冊。そういわれてみれば、昔の生物ってめちゃくちゃ多様化してたはずなのにほとんど絶滅してる。厚みもかなりあり、なれない分野の論文で時間はかかったけど、非常に面白かった。図入りの化石解析の話はわくわくするね。
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北米バージェス頁岩に残されていた、生物進化の大爆発のストーリー。 奇妙奇天烈なイキモノばっかり。 古生物学なんて古臭い地味なもんだと思っていたが、これがどうして発見者の人間臭さとともに、一気に読める分厚い本です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本書では,たくさんのイラストを用いてカンブリア紀の奇妙な生物たちが紹介されている。それらのイラストを眺めているだけでも面白いが,本書の一番の目的は,生物の多様性がその初期時点で最大になり,いくつかの偶然によって選ばれた種がその子孫を残していくことを示すことにある。多数の事例を示しての議論は,十分な説得力を持っている。 しかし個人的にもっとも読み応えがあったのは,理論と実験によって成り立つ「ハード」サイエンスと,傍証と事例を検証することで成立している(歴史のような)「ソフト」サイエンスの違いを論じている箇所である。繰り返しが効かない歴史などには,その特性にあった手法によって十分に検証可能であるという議論は非常に共感できる。
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グールドによるバージェス動物群解明に至るまでの軌跡を描いた本。断続平衡仮説を全面に押し出してきているので注意が必要。物語のとしてめちゃくちゃおもしろい。
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1 期待の図像を解読する 2 バージェス頁岩の背景説明 3 バージェス頁岩の復元 4 ウォルコットの観点と歴史の本質 5 実現しえた世界
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