プラハの春(下) の商品レビュー
旧チェコスロバキアを…
旧チェコスロバキアを舞台に書かれた切ないラブストーリー。当時の政治情勢が背景に綴られて非常に考えさせられる作品。もう3回読みました!
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逆境があればこそ、切…
逆境があればこそ、切なく、燃える恋。堀江とカテリーナの切ないながらも激しく燃え上がる恋とそれを許さない社会情勢に終始はまりました。人間の愚かさと素晴らしさの両面を感じさせてくれる作品でした。
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保守派勢力が一掃され…
保守派勢力が一掃され「プラハの春」が始まります。同盟国ソ連の強硬な軍事介入によって、この社会主義再生運動は挫折してしまうのですが、ソ連に立ち向かう民衆や学生の姿が、外交官の目を通してリアルに描かれています。百搭の街・プラハの美しさと、自身の信念を貫ぬいたカテリーナの最期が重なり合...
保守派勢力が一掃され「プラハの春」が始まります。同盟国ソ連の強硬な軍事介入によって、この社会主義再生運動は挫折してしまうのですが、ソ連に立ち向かう民衆や学生の姿が、外交官の目を通してリアルに描かれています。百搭の街・プラハの美しさと、自身の信念を貫ぬいたカテリーナの最期が重なり合って、何か重厚なものが心に残ります。
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東欧への理解と興味もかき立てる良書です
チェコスロバキア、1968年の春。若き日本人外交官・堀江が直面した『プラハの春』。その立場から、そしてひとりの女性への愛から、彼は時代の流れに巻き込まれていく……。東欧への理解と興味もかき立てる良書です。
midori
プラハ旅行の時に読み始めたものの、なかなか読み進まず数か月かかりようやく読了。 上巻同様政治の話が長いと思ったが、ソ連が動き出してからは実際のプラハの春を目の当たりにしているような臨場感で読み進めることができた。 亮介、カテリーナ、ヤンにも大きな動きがありドキドキハラハラさせ...
プラハ旅行の時に読み始めたものの、なかなか読み進まず数か月かかりようやく読了。 上巻同様政治の話が長いと思ったが、ソ連が動き出してからは実際のプラハの春を目の当たりにしているような臨場感で読み進めることができた。 亮介、カテリーナ、ヤンにも大きな動きがありドキドキハラハラさせられた。 ソ連に屈するほかなかったチェコスロバキアの悲しみ、辛さが伝わってきて、社会主義とは何か、人々が本当に幸せになる社会のあり方とは何かを考えさせられた。 国際政治を背景にしたラヴロマンスかと思って読み始めたが、歴史小説という方が近い気もする。 カテリーナと亮介の関係には最後までしっかり来なかった(カテリーナが美化され過ぎていて、駆け出しの日本人大使館職員が相手にされていることが不思議)が、旅行で訪れたあの百塔の美しい街プラハにこんな歴史があったことを知ることができ、勉強になった。
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大画面で長編映画を見終わった後のような読了感だった。 亮介とカテリーナの恋愛は確かにファンタジックではあるが、歴史の大きなうねりに翻弄されながらも貫かれる愛の姿は、切実で、緊迫していて、この物語の重厚さに一役買っていたと思う。 「プラハの春」の臨場感や、民主化を切望する人々の想...
大画面で長編映画を見終わった後のような読了感だった。 亮介とカテリーナの恋愛は確かにファンタジックではあるが、歴史の大きなうねりに翻弄されながらも貫かれる愛の姿は、切実で、緊迫していて、この物語の重厚さに一役買っていたと思う。 「プラハの春」の臨場感や、民主化を切望する人々の想いが手に取るように伝わってきた。 汗と血と涙がないと、民主化を獲得することができないなんて、改めて今平和を享受していることを先人達に感謝したい。 それにしても、プラハにこのような凄惨な歴史があったとは、、一度だけプラハを旅行したことがあるが、その前に読んでおくべきだったと反省。 ベルリンの秋もいつか読んでみたい。
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カテリーナの描写がまんま男の欲望だったのが気持ち悪かったけど、歴史部分は勉強になったかな。あと、このお話の恋愛部分は作者の妄想だろうね。絶世の美女に恋される経験とかしてみたかったんだろうね。
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状況が目まぐるしく変わり途中何度か読み返す。 激動の変革にどう進むのか何を信じてどう選択するのかそれぞれの正義も大儀もわからなくなる。理不尽な軍事介入。 主人公亮介とともに過ごした人々の消息が記される。それぞれの最期はどう迎えたのか絶望を伴う読後の余韻に疲労感が残る。 「この物語...
状況が目まぐるしく変わり途中何度か読み返す。 激動の変革にどう進むのか何を信じてどう選択するのかそれぞれの正義も大儀もわからなくなる。理不尽な軍事介入。 主人公亮介とともに過ごした人々の消息が記される。それぞれの最期はどう迎えたのか絶望を伴う読後の余韻に疲労感が残る。 「この物語は事実を素材にしたフィクションである。」という文末の文字が寂しい。レビューによるとカテリーナの娘シルビアのその後が描かれた作品があるらしい。
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当時のソビエト連邦も、ウクライナ侵攻を行なっている現在のロシアも、軍事介入のやり口やスタンスは変わらないんだなと感じました。東欧諸国間の関係についても詳しく書かれており興味深かったです。ただ、それらの記述については、自分の知識不足もあって、読むのに労を要しました。なので、読み終え...
当時のソビエト連邦も、ウクライナ侵攻を行なっている現在のロシアも、軍事介入のやり口やスタンスは変わらないんだなと感じました。東欧諸国間の関係についても詳しく書かれており興味深かったです。ただ、それらの記述については、自分の知識不足もあって、読むのに労を要しました。なので、読み終えるまでは続編の『ベルリンの秋』を読むことはないだろうと思っていたけど、読破した今はいつか読みたいと思っています。
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1968年、チェコスロバキアを舞台に外交官・堀江亮介と東ドイツ出身のカテリーナとのラブロマン。 ラブロマンという紹介がされているが、恋愛よりも第二次世界大戦後のソ連、東欧の情勢、「プラハの春」と呼ばれるチェコスロバキアの変革運動が丁寧に綴られている。 国民全員が平等の真の社会主義...
1968年、チェコスロバキアを舞台に外交官・堀江亮介と東ドイツ出身のカテリーナとのラブロマン。 ラブロマンという紹介がされているが、恋愛よりも第二次世界大戦後のソ連、東欧の情勢、「プラハの春」と呼ばれるチェコスロバキアの変革運動が丁寧に綴られている。 国民全員が平等の真の社会主義国を目指し、独裁政治、検閲、格差等々と戦う人々。 外交官としてチェコスロバキアに赴任した著者による後世に残しておきたい本だと思う。 (図書館)
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