格闘する者に○ の商品レビュー

三浦しをん(著者)

2009/10/07

2009.9.3

題名から想像していたのとは全くかけ離れたお話でした。
大学４年生、漫画大好きな女の子の就活のお話。
そうそう、女子学生って、そこまではほとんど男女平等に
なってきている環境だから（昔はそうでもなかったのよ）
就活で愕然とするのはよくわかります。そうであって欲しく
ないけど、まだまだ社会は平等なんてほど遠いから。
これ、ご本人の実話に近いのでしょうかね。

2009/10/04

まず、表紙。
単行本の方は漫画チックでグッド。文庫本と全然違う。
表紙買いするなら、こっちだな。

『風が強く吹いている』ですっかりファンになってしまった三浦しをん。
全部読みたい！と思い、まずはデビュー作。

就職活動にはげむ、可南子。
漫画大好きで、出版社の試験を受けまくる。
友人のニキちゃん（ホモ疑惑の男子）と砂子とのやりとりも笑える。
家族関係も複雑ながら、笑える。
そう、シリアス&お笑い小説なのだ。
そもそも、このタイトル・・・・
これも、面接先の出版社の担当者が『該当するものに〇を・・・』というところを
『カクトウするものに〇をつけて下さい』と何度も何度も言っていたところから
きてるから笑っちゃう。

デビュー作とは思えない痛快な作品でした。

2009/10/07

きっと三浦しをん自身の経験なのだろう、
誰もが体験したあの頃の就職活動（今もまた同じか）、
でも、それを物語にできる力は、自分にはやっぱりないよなあ。

2009/10/07

内容（「BOOK」データベースより）
藤崎可南子は就職活動中。希望は出版社、漫画雑誌の編集者だ。ところがいざ活動を始めてみると、思いもよらないことばかり。「平服で」との案内に従って豹柄ブーツで説明会に出かけると、周りはマニュアル通りのリクルートスーツを着た輩ばかりだし、面接官は「あーあ、女子はこれだからなー」と、セクハラまがいのやる気なし発言。これが会社?これが世間てもの?こんな下らないことが常識なわけ?悩める可南子の家庭では、また別の悶着が…。

2009/10/04

誤字があったため、再度更新。

大好きな三浦しをんさんのデビュー作。

読み終わってからタイトルに気づき、あ…やられたと思いました。
これＫ談社の試験官の読み間違えですよね？
該当するものに丸…かくとうするものに丸…格闘するものに○。
三浦さん…さすがです！
デビュー作からすでに三浦ワールド満載でした。
デビュー作でこんなに読者を惹きつけるのは本当にすごいですね。
完成度がすごすぎる！
だから三浦さんの作品は読み出すと止まりません。
重く暗いテーマ満載なのにそれを感じさせない小説です。

簡単に言えば女子大生が就活しているお話。
だけど色々あるんです。
恋人が脚フェチの老人だったり。
家族関係が複雑だったり。
そして二木くんはやっぱり三浦ワールドの住人でした。笑
デビュー作からＢＬネタがあるとは…。
多分主人公可南子は三浦さん本人かな？
すごい早稲田生って感じがするので。
あと本をとても愛しているところとか。

就活中に読まなくてよかった…と切実に思いました。
色々と不安すぎる。
出版、メディアは本当に大変そうですね。
とりあえず２年生になったことだし、勉強頑張ろうかなと思いました。

2009/10/04

いわゆるお嬢様であるからして、脚フェチのじいさんとお付き合いしようと、ちょっとはみ出た友達がいようと、腹違いの弟と義母とめったに帰らない政治家の父親の家族構成であろうと、ちっとも変じゃない自然体と感じたのでは無いのだろうか？お嬢様＝おとぎ話となりやすいから・・・・あくまでも読者の主観ではあるが。

2009/10/04

タイトルに惹かれましたｗｗ

マンガ大好きなグータラ女子大生の就職を背景に、
男女差別とかその他諸々の事を
時にはゆるく、時にはハイスピードにぶち当たっていって、
痛快な物語でした。

｢平服で｣と言われて、
わざわざリクルートスーツでなく気合いの入った勝負服(＆豹柄ブーツ)で面接に行く主人公に憧れました。

なんか凄かったです。

2009/10/07

砂子や二木くんみたいな個性豊かな友達や、西園寺さんという歳の離れた(離れすぎ？)恋人に囲まれた可南子の日常はとっても楽しそう。
もちろん可南子自身もかなりユニークではあるのだが。
最後はちょっとホロっとさせる場面もあり、危なっかしい可南子を遠くから見守っていてあげたくなる。

2009/10/04

象でお婿さんを選ぶお姫さまの話は、本当に就職試験で書いた話かしら？
さえるストーリーテラーの才能は、一作目から光る。

2009/10/04

独特の視点だと思う。およそほとんどの大学生が経験しているであろう日常の風景を、特異なキャラクターを通して見ることで単なる「あるある」で終わってないのがいい！人生の転機だろうが自分は曲げれない、それがいいか悪いかは分からない。笑