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ねむりねずみ の商品レビュー

3.5

55件のお客様レビュー

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2011/01/22

大部屋役者の小菊のキャラクターが見えてくる。 探偵・今泉とのやりとりが、面白い。 歌舞伎シリーズ、舞台の話題がいっぱい。

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2010/10/26

言葉が徐々に失われていく歌舞伎役者の夫、中村銀弥。他の男との恋に夢中だがそんな夫が心配な妻一子の視点で始まる。 これと別の時間帯のとある公演の最中、ある女性が花道のすぐ傍で怪死。 私立探偵の今泉と、大学で一緒だった、今は下っ端女形の瀬川小菊がコンビを組んで解決に挑む…って、「何だ...

言葉が徐々に失われていく歌舞伎役者の夫、中村銀弥。他の男との恋に夢中だがそんな夫が心配な妻一子の視点で始まる。 これと別の時間帯のとある公演の最中、ある女性が花道のすぐ傍で怪死。 私立探偵の今泉と、大学で一緒だった、今は下っ端女形の瀬川小菊がコンビを組んで解決に挑む…って、「何だか2時間サスペンスドラマにありがちだよね~っ、どうせ愛憎の乱れか何かなんだろうよ、動機は…」 とかうがった見方をしてしまった。 真相も予想できたので読後の感動が薄かった。説得力を感じないのは当事者の銀弥・亡くなった河島栄・小川半四郎3人の視点の語りが特にないからかな~と感じた。 プロの役者として日々言葉を失っていく恐怖感、女形をやる上で役の気持ちを掴むときの描写、歌舞伎という特殊な世界の裏側、河島栄の生存時の様子とかもっとページを割いたら(文庫本厚さ薄いし)『2時間ドラマ風味』も消えるんじゃ? 大人の事情? 探偵コンビのキャラで売るほど魅力ないし、どうもいろいろ中途半端。 この今泉&小菊コンビの歌舞伎シリーズ、レーベルがいろいろ変わりつつ(何で?)②『散りしかたみに』 ③『桜姫』 ④『二人道成寺』 …と続いているようです 

Posted byブクログ

2010/10/24

前半のストーリー展開にグイグイ惹きこまれたものの、オチがどうにもパッとしない。 ただ歌舞伎の舞台の臨場感や役者の美しい描写は、とても良かった。小菊のキャラクターも◎。

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2010/08/15

歌舞伎界の抱える業。 一子の夫、優は歌舞伎界の御曹司であり名女形として期待を寄せられている。そんな彼が日常から言葉を忘れ始め、ついには声まで失ってしまう。 一方、歌舞伎座では葉月屋の若旦那、半四郎の婚約者が殺害された。事件を追う怪しげな探偵と、探偵の友人で歌舞伎の女形を務める小...

歌舞伎界の抱える業。 一子の夫、優は歌舞伎界の御曹司であり名女形として期待を寄せられている。そんな彼が日常から言葉を忘れ始め、ついには声まで失ってしまう。 一方、歌舞伎座では葉月屋の若旦那、半四郎の婚約者が殺害された。事件を追う怪しげな探偵と、探偵の友人で歌舞伎の女形を務める小菊が犯人を突き止めようと動き出す。 馴染みのない歌舞伎の世界に最初は圧倒されていたが、舞台と日常の差異や不公平で公平な歌舞伎界に惹かれていった。 芸の道に生きる。それは生半可な心構えでは太刀打ち出来ない場所で、努力だけではどうにもならない道である。 その道に全てを捧げて生きる者の厳しさとやるせなさを感じた。 生きている世界が違う、とは簡単に言える事ではない。 その価値観の違いを乗り越えるか受け入れるか。分かれたままではどうにも理解出来ない事がある。 そうまでして、と非難される事でも、当人にとってはおかしくもない事だったりする。 社会で生きていくのは妥協と境界線を知る事なんだと思う。

Posted byブクログ

2010/07/12

ああ、こういう動機、こうした境遇の人ならありかもなあ… と思わされる。 そしてこういうことをされた人の反応も。 人は自分のキャパシティを超えることをしてしまったとき、 自分の心から復讐されるのかな、とも思った。

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2010/03/21

2001年10月7日読了。以下、過去の日記から抜粋。 能、文楽ときたら、次に「生」で観たいのはやはり歌舞伎である。 派手な化粧、派手な衣裳、派手な立ち振る舞いに派手な演出。 能とは正反対の魅力を備える故か、明治の文明開化における歌舞伎は、 「能楽=高尚優美、歌舞伎=鄭声歪曲」...

2001年10月7日読了。以下、過去の日記から抜粋。 能、文楽ときたら、次に「生」で観たいのはやはり歌舞伎である。 派手な化粧、派手な衣裳、派手な立ち振る舞いに派手な演出。 能とは正反対の魅力を備える故か、明治の文明開化における歌舞伎は、 「能楽=高尚優美、歌舞伎=鄭声歪曲」 といった歌舞伎関係者が聞けば怒髪天を突くような評価がされており、 時の外交官が海外からの賓客から隠そうと奔走したものこそが歌舞伎であった。 私としては能の荘厳さも歌舞伎の疾走感も両方捨てがたいと思うのであるが。 とはいえ、別に今作品は歌舞伎の本ではない。 歌舞伎の世界を土台としているとはいえ、歴とした現代ミステリである。 ただ専攻上、謎解きよりも歌舞伎のほうに興味がいったことは否定しない(爆) 特に女形(作品中では「おやま」ではなく、あえて「おんながた」と呼ぶ)。 白塗りにぼかし紅、あの妖艶さは或る意味「魔」としか言いようがない。 女性がどれだけ頑張っても、あの蠱惑的な魅力は出せないのではないか。 うぅぅん、奥が深い・・・深いぞ、歌舞伎、女形。 さらに、読了してから気付いたことがあった。 以前、雑誌の投稿レビューにこの本がイラスト付で紹介されていたのである。 その時は「瀬川小菊」という名前と女性の格好を見ただけで、 「あぁ、江戸の時代ものか・・・」と勘違いして見逃してしまった自分。 今回読んでみてやっと分かった。 「瀬川小菊」は芸名、女性の格好をしていたのは「女形」だったからなのだ。 もう一度この本にきちんとした形で巡り逢えたことにひたすら感謝。

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2010/02/28

歌舞伎を舞台にしたミステリー。 これで歌舞伎に少し興味を持ったり。 いつか行ってみたいなぁ……。

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2009/12/31

梨園ものってことで、歌舞伎に造詣の深くない私は敬遠していた作品。だけど実際は歌舞伎ほとんど知らなくてもすごく読みやすいし、説明も鬱陶しくない程度。勉強になる。 読み終わって少し考えると、これってものすごく愛憎どろどろの話だったと思う。だけど不思議とさっぱり感があって、読後感は全然...

梨園ものってことで、歌舞伎に造詣の深くない私は敬遠していた作品。だけど実際は歌舞伎ほとんど知らなくてもすごく読みやすいし、説明も鬱陶しくない程度。勉強になる。 読み終わって少し考えると、これってものすごく愛憎どろどろの話だったと思う。だけど不思議とさっぱり感があって、読後感は全然重苦しくなかった。「ねむりねずみ」の挿話もかなり好き。私は「ねむりねずみ」っていうと、AQさんのアレを思い出してしまうけれど(笑)。

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2009/11/17

 歌舞伎界を舞台にしたミステリ。  前作に比べると、肩の力も抜けたのかユーモアがある。  しかし、前作でも感じたけれど、この作家はミステリの体裁を取ってるけどミステリを書きたいわけじゃないんだろうな。

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2009/10/31

 梨園を舞台にしたミステリー。一応殺人事件だが一件しかなくて、いい(笑) 最初、役者が言葉を忘れていくというのを、妻の視点で語るところから始まっていて、どう繋がっていくのかと思ったら、うまくぴたっと納めた。まるで、ジクソーパズルのようだ。探偵と女形と高校をドロップアウトした少年と...

 梨園を舞台にしたミステリー。一応殺人事件だが一件しかなくて、いい(笑) 最初、役者が言葉を忘れていくというのを、妻の視点で語るところから始まっていて、どう繋がっていくのかと思ったら、うまくぴたっと納めた。まるで、ジクソーパズルのようだ。探偵と女形と高校をドロップアウトした少年と、なかなか面白いチームなので続編が楽しみだ。

Posted byブクログ