ウランバーナの森 の商品レビュー
安定感があり読みやすい。後半はとても暖かい気持ちになった。 ある日、ジョンは白人の母子を街で見かけたことをきっかけに、思い出したくも無い過去を思い出す。若き日の失態、後悔、殺人を犯した恐怖、母への固執。そして原因不明の腹痛に苦しみ、夜な夜な悪夢を見るようになる。 ジョンは私たちで...
安定感があり読みやすい。後半はとても暖かい気持ちになった。 ある日、ジョンは白人の母子を街で見かけたことをきっかけに、思い出したくも無い過去を思い出す。若き日の失態、後悔、殺人を犯した恐怖、母への固執。そして原因不明の腹痛に苦しみ、夜な夜な悪夢を見るようになる。 ジョンは私たちでもある。私たちは誰でも、一歩間違えばジョンのように精神を病み原因不明の病気に襲われる機会がある。ジョンの見た幽霊は現実だったのか催眠だったのかわからない。でもそれは重要ではなかった。ジョンは過去を清算し、立ち直り、かつて避けていた優しい時間を噛み締める。
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ジョン・レノンをモデルにしながらも、 ジョンと特定しない体で描かれたフィクション。 最初は、便秘の話ばかりでつまらなかったが、 後半は意外なファンタジーに。 ファンタジーは好きじゃないけど、 最後にはいろんな問題が解決して、 スッキリした読後感が味わえました。 ドクターがけっこう名言語ってました。 デビュー作ということで、自分の好きな奥田英朗っぽくはなかったけど、こういうのも良い。好きです。
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*その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい便秘でぶち壊し。あまりの苦しさに病院通いをはじめたジョンの元へ、過去からの亡霊が次々と訪れ始めた……。大ベストセラー小説『最悪』の著者が贈る、ウイットとユーモア、そして温かい思いに溢れた喪失と再生の物語* ウランバーナ=盂蘭盆会、ジョン・レノンと過去の亡霊との交流、そこに便秘がからむというユニークな構成。デビュー作だから、まあ。
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「最悪」や「無理」といった、人間の弱さやダメさや、でも愛すべき、どうしようもなさを描いた、どっちかゆうたらヘヴィーな読感の作品と比べると、この作品は奥田さんの素直な優しさといいますか、ロックンロール愛が出まくっていておもろいなあ〜と思う次第です。これが奥田英朗としての、デビュー作なんですね。興味深いなあ。 主人公のモデルは、そらもうロックンロール界では世界で一番有名であろう、あの4人組バンドの、あのメンバーの一人の彼なんでしょうが、 小説として?ノンフィクションとして?これって実話だったら嬉しいなあ、って思わせるところが、奥田さんの優しさと実力なんやろなあ。 そういう意味では、現実のノンフィクション的な捉え方をしちゃいますので、小説とは思えない感じもアリ。 逆に、あのバンドの事も、あの人物の事も一切知らない人が、この作品を読んだとして、純粋に小説としての出来は?として読んで、どんな感想を思うんだろうか?そこが興味深くもあります。どうしても、あの人の事を考えながら、読んでしまってますので。そういう意味では、音楽好きではない知人に読んでもらって、その感想を聞くことは貴重かなあ?とか思ったりもします。
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ジョンレノンとお盆の話( ´ ▽ ` )ノ。 後の伊良部シリーズの先駆みたいな精神分析もの( ´ ▽ ` )ノ。奥田先生、間違いなく神経症患ったことがあるな( ´ ▽ ` )ノ。どんなに想像力を駆使しても、あんなリアルな心理描写は出てこないはず( ´ ▽ ` )ノ。 「奇跡の輝き...
ジョンレノンとお盆の話( ´ ▽ ` )ノ。 後の伊良部シリーズの先駆みたいな精神分析もの( ´ ▽ ` )ノ。奥田先生、間違いなく神経症患ったことがあるな( ´ ▽ ` )ノ。どんなに想像力を駆使しても、あんなリアルな心理描写は出てこないはず( ´ ▽ ` )ノ。 「奇跡の輝き」やらなんやら、天国ものは苦手なんだけど、本作はギリギリ耐えられた( ´ ▽ ` )ノ。天使とか出てこなかったからかな?( ´ ▽ ` )ノ。 オノヨーコや息子がこれ読んだらどんな顔するんだろうね( ´ ▽ ` )ノ。 まあ、後の傑作群にははるかに及ばないから他人には勧められないけど、ファンとしては一応抑えておきたい一冊( ´ ▽ ` )ノ。 2015/07/20
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排便描写がとにかく笑える。出ないんだけれども。ジョンをジョンじゃないとして読んでもそれなりに楽しめる本だと思う。赦され過ぎだろ、と思ったけど赦しもしたから良しとしよう。
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著者の小説を初めて読んだ。エッセイ「どちらとも言えません」を読んだ時には、かつてのmonoマガどおりの面白さだったが、本作がデビュー作ということもあり可もなく不可もなしという印象。ビートルズも好きだが、本書の中に散りばめれているというエピソードも分からず、自分的に残念な読了となっ...
著者の小説を初めて読んだ。エッセイ「どちらとも言えません」を読んだ時には、かつてのmonoマガどおりの面白さだったが、本作がデビュー作ということもあり可もなく不可もなしという印象。ビートルズも好きだが、本書の中に散りばめれているというエピソードも分からず、自分的に残念な読了となった。
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ジョン・レノンと思われる主人公が休暇で軽井沢に滞在していた時に起こった不思議体験のお話です。 ユーモアセンスに溢れていたジョン・レノンの如く、主人公の妻や息子、医者とのやり取りが絶妙です♪
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主人公のジョンは、かつて世界中で活躍した4人組のロックグループの一員。現在は音楽活動から離れ、妻のケイコと息子のジュニアと毎年の夏を軽井沢で過ごしている。 このストーリーは、設定でも分かるように、ビートルズのジョン・レノンが音楽を離れた4年間をテーマにして、登場人物も設定もまったく架空の物語として作られている。 ジョンは、幼少時、音楽活動をしているときの最悪の思い出を心の中にしまっているが、息子ができ、平和な生活を送っている現在、その過去を大いに反省しながら生活を行っている。 今年の夏は、妻ケイコの実家のサマーハウスで過ごしているが、ひどい便秘に苦しんでおり、お盆に入る前に医者に行き、診察を受け薬をもらってきた。医者はその日の午後から盆休みのためどこかに出かけてしまう。 ジョンの便秘は治らず、さらに悪夢にうなされる。妻が調べてくれた「アネモネ診療所」に通う。心療内科だが、ジョンは内科だと思っている。診療所での診察はジョンにとって心の休まるものだったが、診療所の帰りの森の中の靄の中で幽霊(精霊)と出会う。それは、過去にひどいことをした人たちであったり、自分の母親であったりする。 最後には、とても癒される話なので、最後までじっくり読んでみてください。
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便秘あり、オカルトありな感じで最後までよくわからなかった。 ビートルズファンなら楽しめるのか!? わからない。
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