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欲望 の商品レビュー

3.8

73件のお客様レビュー

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2012/11/27

うーん、これは究極の恋愛ドラマよね~。 『欲望』というタイトルからすると、ちょっとエロっぽい響きがあるけど、これはそのエロさがない。 だって、起たない男を軸にしたストーリーなんだよ。 インポな男に恋した『私』こと類子と、インポな男に愛された女・阿佐緒の三角関係。 こう言葉にする...

うーん、これは究極の恋愛ドラマよね~。 『欲望』というタイトルからすると、ちょっとエロっぽい響きがあるけど、これはそのエロさがない。 だって、起たない男を軸にしたストーリーなんだよ。 インポな男に恋した『私』こと類子と、インポな男に愛された女・阿佐緒の三角関係。 こう言葉にすると安っぽく感じるけど、これがとーっても重い内容になってるわけです。 しかも、あの大作家・三島由紀夫の本も絡んでくるのでかなり重厚感あります。 女の私からすると「たたない」「セックスできない」って言うことは、読んで字のごとくそんなこととしか意味しないけど、男からすると言葉以上の重みと意味があるらくしくって、それは男でもなんでもないことを意味するらしい。 私は、別にセックスなしでも生きていける人間なので、そういうことについてはよくわからないんだけど、好きな人ができれば、「抱きたい」「抱かれたい」と思うのが普通なのかな~??? 男の視点からの恋愛感をじっくり読んでみました~。 ただ、この本、登場人物が少ない上に、中間まで同じような調子の繰り返しでちょっと前半は退屈したけど、後半はだんだん追い上げでくる感じでとてももの悲しい話になってます。 最後、三島の本から楓の葉がヒラリと落ちてくるシーンがとっても印象的でこの本の刹那さを印象してる気がしました。 ただ体を合わせるだけでは恋愛じゃない。セックスをしなくても相手のことを本当に好きなのが本当の恋愛だと、ちょっとわかりました。 体の結びつきよりも心の結びつきこそが本当の本物の恋愛だと思うけれど、それは健全な体を持ってるセックスしたことある私だから言えるのかもしれない。。。。 正巳の悲しさ歯痒さは、たぶん一生私にはわからないのかもしれない。。。。

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2012/09/02

すごく意味深長な内容だったと思う。 性と愛と肉体とは切り離して考えることは出来ないのだろうか。観念的には切り離して考えることは出来そうな気がするが、現実的には難しいようにも思える。 一方で、自分の愛を性と言う肉体で表現したくても出来ない正己の苦悩には、現段階で共感できないのが複雑...

すごく意味深長な内容だったと思う。 性と愛と肉体とは切り離して考えることは出来ないのだろうか。観念的には切り離して考えることは出来そうな気がするが、現実的には難しいようにも思える。 一方で、自分の愛を性と言う肉体で表現したくても出来ない正己の苦悩には、現段階で共感できないのが複雑だった。きっと将来読み直すときには、また違う視点で捉えることができると思う、

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2012/08/29

事故により性行為が不可能になった、学友を密かに想い、また、他方では奔放な性愛に浸る主人公。 学生時代から、性的象徴だけが目立つ同級生との三角関係も織り交ぜながら、官能小説っていうんだろうな、こういうの。

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2012/04/01

何だか『レベッカ』を読んでいる様な 『痴人の愛』のナオミを見ている様な感覚に囚われました。 (あくまでも、私の感覚ですので…!) 人と人は色んな繋がり方で繋がる事が出来るのですね。 だけど、やはり大切な人が居なくなってしまうのは淋しいなぁ。。 お話の中で出てくる三島由紀...

何だか『レベッカ』を読んでいる様な 『痴人の愛』のナオミを見ている様な感覚に囚われました。 (あくまでも、私の感覚ですので…!) 人と人は色んな繋がり方で繋がる事が出来るのですね。 だけど、やはり大切な人が居なくなってしまうのは淋しいなぁ。。 お話の中で出てくる三島由紀夫。 実は私読んだ事がないんですよねー。 小さい頃、強烈に怖いイメージを持ってしまって、未だに三島由紀夫の本は手に取れず…。 小池真理子の作品は今回初めて読んだのですが また他の本も探して読んでみよっと。

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2012/02/08

初めて読んだ恋愛小説 主人公の回想で語られる 濃密で奇妙な男女3人の関係が語られる。主人公と同級生の男子との関係は、恋愛と言える関係とは違う。 現象にあり得ない関係を、三島由紀夫の小説などと絡めながら、展開されていき、ラスト前の出来事へと進んでいく。 ベタな恋愛小説なら途中で...

初めて読んだ恋愛小説 主人公の回想で語られる 濃密で奇妙な男女3人の関係が語られる。主人公と同級生の男子との関係は、恋愛と言える関係とは違う。 現象にあり得ない関係を、三島由紀夫の小説などと絡めながら、展開されていき、ラスト前の出来事へと進んでいく。 ベタな恋愛小説なら途中で止めていたと思う。幻想小説ぽかったから、最後までイッキに読んだ。 これをきっかけに、小池真理子を読むようにはなったが、他の作家の恋愛小説は読まないな~。やはり、恋愛小説は合わないわ。

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2012/02/07

恋愛小説は苦手なので、基本的には読まないのだけど、この小説は『この文庫が、すごい!』というムック本に紹介されており、「面白そうだな」と思い購入した。 現実には体験出来ない恋愛が書かれていたのが、良かったのかもしれない。いっきに読めた。 しかし、この登場人物みたいな男子とは恋愛...

恋愛小説は苦手なので、基本的には読まないのだけど、この小説は『この文庫が、すごい!』というムック本に紹介されており、「面白そうだな」と思い購入した。 現実には体験出来ない恋愛が書かれていたのが、良かったのかもしれない。いっきに読めた。 しかし、この登場人物みたいな男子とは恋愛したいとは、思わないな~(⌒-⌒; ) 色んな意味で…\(//∇//)\ 初めての恋愛小説がレベルの高いもので、良かった! これがきっかけになり、小池真理子の小説を読むようになった。早く、読めば良かった。 次は直木賞受賞作の『恋』を読むぞ~!

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2011/11/30

三島由紀夫というつながりを持つキーパーソンたち。 想像以上に、純文学のような内容だった。 キャラクターたちが取る行動が、どき理解できなかった。 恐らく自分の経験不足なんだと思う。

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2011/11/19

女の話。即物的なエロよりも、概念というか触れないエロのほうがいやらしい。斜め上の人との結びめないけど切れない関係とか? よくわかんなかったかも。

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2011/09/28

切ない。 登場人物それぞれが、それぞれの立場で切なすぎる。 どこにも持って行きようのない切なさに、読んでいて苦しくなる。 でも、たまらなく好きな作品。

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2011/09/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

身体的な交合なんて、言ってしまえばかんたんに出来るけど、精神的な交合を実感できるってとてもすごいこと。 類子と正巳は、精神的な交合が出来ていたんじゃないかな。 正巳は、とても清々しい気持ちで青い海の深くへ、胎内に戻るようにして沈んでいったんだろうと思う。 しかし、正巳が性的不能でなかったら、2人はこれほどに強く惹き付け合ったのだろうか。 もし簡単に身体的な交合を遂げていたとしたら、存外あっさりとした関係だったのかもしれない。そう考えると、肉体と精神の連動、ということに混乱してくる。連動しているのか、していないのか。 それにしても、なにか身体的な欠陥を持っている人に魅力を感じてしまうのは私だけかしら。 三島を読み直してみよう。

Posted byブクログ