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朗読者 の商品レビュー

3.8

73件のお客様レビュー

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    16

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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2014/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史的事件が扱われるた作品は初めて読みました。読まなければと思いつつ、ショッキングな表現が出てきたらずっとそのことを考えてしまいそうで怖かったからです。でも、読み終わってから、読んで良かったと思えました… Ⅰ章とⅡ章で話の色がガラッと変わります。前者は、主人公が恋に溺れていて輝いていて、春なような色。後者は、別れや裁判、過去の事件やそれに悩む主人公の苦悩から黒やコンクリート色。ハンナとの関係を誰かに話すシーンは、(色々な女性には話していましたが決定的なものは)最後に出てきました。読んでいてずっと、親しい人には誰にも相談しない一人ぼっちの主人公だなと思っていたのですが、おそらくハンナのことを非難されたくなかった、自分の春を汚されたくなかったのかなと思います。それか心に秘めたかった宝物だったのかも。 出所するにつれて主人公同様に私の心もこれから二人の関係がどうなるか不安がありました。ハンナがなぜ自殺したか誰にもわかりません。 当時ドイツ人はとても苦しんだということは知っていましたが、いろいろな立場にいた人があかるからこそ苦しんだのだとわかりました。現実では勧善懲悪なんてないなと思いました。

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2013/11/02

最初エロチックでセンセーショナルな設定。 そのうち強制収容所、ナチ時代の話になる。 そんなに細かく書き込まれてなく、 エンタメ系の物語の物語の展開で、 読みやすいです。

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2013/10/07

世界20ヶ国語で翻訳され、アメリカではベストセラー、等々 新聞にお薦め、とあったので図書館で借りた。 が、消化不良気味・・。  2回読むべし、と新聞にあったけど、なるほどそうかもしれない。 でも、もう1回読む気はないなあ。 

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2013/08/28

デザインは好みなのに本の裏にあるあおりがやたら大仰だったので、逆に興味を惹かれて読んでみました。 最初の20ページだけでもかなりショッキングな内容で、一体どうなるのかと思いながら読んでいたのですが、これはどういう事だったんだろう、という謎が一切明かされないまま終わってしまいました...

デザインは好みなのに本の裏にあるあおりがやたら大仰だったので、逆に興味を惹かれて読んでみました。 最初の20ページだけでもかなりショッキングな内容で、一体どうなるのかと思いながら読んでいたのですが、これはどういう事だったんだろう、という謎が一切明かされないまま終わってしまいました。 自伝に近いものらしいので、きれいに起承転結してオチもつく、というものではないのでしょうが、読んだ後はすっきりしないし、感動したりとか、あおりにあるような『残酷な愛の物語』とは思えなかったので★3です。 普通に最後まで読めたので面白かったとは思うのですが……。

Posted byブクログ

2013/08/26

15歳の少年の甘く切ない恋。そして21歳もの年上の相手の女性の突然の失踪。そして少年は弁護士になり偶然に女性に再会する。そして明らかになる女性の過去の秘密。ナチス時代のドイツへの批判を含みながらも「あなたならどうした?」と読者にも問いかける感動的な裁判官との対話。この中で、プライ...

15歳の少年の甘く切ない恋。そして21歳もの年上の相手の女性の突然の失踪。そして少年は弁護士になり偶然に女性に再会する。そして明らかになる女性の過去の秘密。ナチス時代のドイツへの批判を含みながらも「あなたならどうした?」と読者にも問いかける感動的な裁判官との対話。この中で、プライドを捨てることが出来ない一方で、健気に努力をするヒロインと「朗読者」の語り手の感動の繋がりが感動をよびます。大きく3部に分かれますが、一部の出会いと恋の場面だけ読むといきなり惹きこまれるものの、甘くて「谷間の百合」を思い出させる世界が、徐々に深刻な展開になる構成も素晴らしいです。映画化が楽しみです。

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2013/08/19

(2001.07.22読了)(2000.06.15購入) (「BOOK」データベースより)amazon 学校の帰りに気分が悪くなった15歳のミヒャエルは、母親のような年の女性ハンナに介抱してもらい、それがきっかけで恋に落ちる。そして彼女の求めに応じて本を朗読して聞かせるようになる...

(2001.07.22読了)(2000.06.15購入) (「BOOK」データベースより)amazon 学校の帰りに気分が悪くなった15歳のミヒャエルは、母親のような年の女性ハンナに介抱してもらい、それがきっかけで恋に落ちる。そして彼女の求めに応じて本を朗読して聞かせるようになる。ところがある日、一言の説明もなしに彼女は突然、失踪してしまう。彼女が隠していたいまわしい秘密とは何だったのか…。数々の賛辞に迎えられて、ドイツでの刊行後5年間で、20以上の言語に翻訳され、アメリカでは200万部を超える大ベストセラーになった傑作。

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2013/08/17

少年の、少し幼い恋の印象が強い。 その幼さが、小説全体に漂っているような、そんな気がした。 消化できない想い、ゆえに見えていないことも多い そんな靄を感じる作品だった。 ハンナが姿をくらませたのも 出所前日に命を絶ったのも 共感できる。

Posted byブクログ

2013/03/11

ヘッセやマンの作品に顕著であるが、少年が人生の上で経験を積み、やがては大人になって行くまでを描いた「人格形成小説(ビルドゥンクスロマン)」という文学的伝統がドイツにはある。『朗読者』もまた、その構成を借りている。15歳の主人公は気分の悪くなったときに助けてくれた母ほども歳の離れた...

ヘッセやマンの作品に顕著であるが、少年が人生の上で経験を積み、やがては大人になって行くまでを描いた「人格形成小説(ビルドゥンクスロマン)」という文学的伝統がドイツにはある。『朗読者』もまた、その構成を借りている。15歳の主人公は気分の悪くなったときに助けてくれた母ほども歳の離れた女性に恋し、関係を持つ。逢う度に彼女は少年に本の朗読をせがみ、いつしかそれが二人の習慣になる。ある日、突然彼女は失踪し、失意の少年は心を開くことをやめ、やがて法学生となる。彼女を再び見たのはナチス時代の罪を裁く裁判の被告席であった。刊行以来5年間で20以上の言語に翻訳され、アメリカでは200万部を越えるベストセラーになったという話題作である。日本でも発売当時、多くの書評に取り上げられたことは記憶に新しい。 ややもすればセンセーショナルな話になるところを抑制の効いた文体と感情に流されない叙述で淡々と進めていくあたり、作者の並々ならぬ力量を窺わせる。ミステリーでデビューした作家らしく巧みに張られた伏線が、平易な文章と相俟って読者を最後まで引っ張って行くところがベストセラーたる所以でもあろうか。主人公を戦後世代にすることで、強制収容所というテーマの重さに引きずられることなく、あくまでも個人の倫理観の問題にとどめたのも法律の世界に身を置く弁護士としての作者の資質から来ているのだろう。 全編を通じて主人公の回想視点で語られている。ハンナとの別れ以来傷を負った彼の思惟と行動は外に対して閉じられたかのように見える。15歳の時の体験に彼は捕らわれ、そこから解放されずに歳をとってしまったもののようだ。彼がそこに固着するのは全幅の信頼と愛を傾けていた存在を去らせたのが自分の不誠実な態度であると感じた事によるが、彼女の秘密を知った後でも彼のとる行動は誠実なものとはいえない。彼にはハンナが理解できないからだ。 ハンナの場合はどうか。未成年を誘惑するような仕種やその後の行動も、文字を知らないことが分かってみれば、蛇に誘惑されて林檎を囓るまでのイブのように無辜で明るい。彼女に翳が差し、暴力的な事態が現れるのはいつも文字が介入してくるときだ。ハンナが彼の前から姿を消すときも、かつて雇われていた会社を辞め収容所の看守になるときも同じである。 文字を知るまで、ハンナにとって世界は理解を越えていた。自分の力ではどうにもならない現実に翻弄されるように生きていたからだ。だからこそ、裁判長に向かって「あなたならどうしましたか」と、問い返せたのだ。文字を知ることで、かつての自分の行為を今の自分の意識で見つめることにより無辜のハンナは消え、年老いて寄る辺のない罪人が生まれたわけである。牢獄のハンナに朗読したテープを送り続けたミヒャエルの行為は、考えようによっては残酷な行為であり、哲学者の父を持つミヒャエルは、ハンナのいる楽園に悪魔が遣わした蛇だったのかも知れない。ハンナは人間として生きることを得ると同時に死ぬことも得た。 知らないで犯した行為を果たして罪と言いうるのか。裁かれるのは、その行為を犯すまでに当事者を追い込んだものの方ではないのか。おそらく、いつの時代にあっても問い続けられるテーマである。ナチスという悪を背負い込んだドイツ。貧困ゆえの無知という事態を引き受けた個人。他者を知ろうとすることもなしに一方的な愛を請う恋人。輻輳した主題を絞り込んだ登場人物を通じて展開して見せた点に巧さが際だつ一編である。

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2012/05/09

今回再読し、出版されてすぐに読んだときには気がつかなかったミヒャエルとハンナの心の動きに注目した。裁判・カセットテープを送るようになってから・出所が決まってからの二人の心の変化がこの本の中で重要な場面だ。自分に正直に生きる難しさを感じた。

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2012/03/27

学校の帰りに気分が悪くなった15歳のミヒャエルは、母親のような年の女性ハンナに介抱してもらい、それがきっかけで恋に落ちる。そして彼女の求めに応じて本を朗読して聞かせるようになる。ところがある日、一言の説明もなしに彼女は突然、失踪してしまう。彼女が隠していたいまわしい秘密とは何だっ...

学校の帰りに気分が悪くなった15歳のミヒャエルは、母親のような年の女性ハンナに介抱してもらい、それがきっかけで恋に落ちる。そして彼女の求めに応じて本を朗読して聞かせるようになる。ところがある日、一言の説明もなしに彼女は突然、失踪してしまう。彼女が隠していたいまわしい秘密とは何だったのか……。

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