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教養としての大学受験国語 の商品レビュー

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40件のお客様レビュー

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大学受験を控えている…

大学受験を控えている高校生にはもってこいではないでしょうか。他にも、教員採用試験や、公務員試験など、一般教養が必要になってくる方にもお勧めです。

文庫OFF

たんに受験勉強として…

たんに受験勉強として取り組むのではなく、自分のための知識だと思って取り組めば少し変わるかも。

文庫OFF

大学受験を目的とする…

大学受験を目的とするだけでなく、教養も身につくので一石二鳥です。

文庫OFF

2024/02/12

【星:2,0】 今ひとつだった、というのが率直な感想。 大学受験の現代文の問題を用いて、「近代」とか「大衆」など、大学受験国語によく出てくるテーマを「教養」として学んでいこう、ということなんだと思う。 本の趣旨が上記のようなため、一般の現代文参考書のように読解力や問題回答力養...

【星:2,0】 今ひとつだった、というのが率直な感想。 大学受験の現代文の問題を用いて、「近代」とか「大衆」など、大学受験国語によく出てくるテーマを「教養」として学んでいこう、ということなんだと思う。 本の趣旨が上記のようなため、一般の現代文参考書のように読解力や問題回答力養成には力を入れていない。 では、各文章のテーマ自体の説明が分かりやすく、詳しいかというとそうでもない。 読み終わってみって「なんだったんだろう?」という中途半端感しか残らなかった。 まあ、テーマ自体を解説した本としてはまあまあ珍しいし、著者は大学教授で国語の入試問題を作成する立場の人物なので、問題作成者の視点を知ることができたのは、少ないながらも収穫であった。

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2023/03/22

著者が、自分好みの問題(というか、自分好みの課題文を扱っている大学入試問題)を取り上げて、「俺ならこう読む」という主張をしたかっただけではないだろうか、という印象を持ちました。 大学入試における国語の課題文のすべてがそうなのかどうかは知らないのですが、少なくとも、この本で取り上...

著者が、自分好みの問題(というか、自分好みの課題文を扱っている大学入試問題)を取り上げて、「俺ならこう読む」という主張をしたかっただけではないだろうか、という印象を持ちました。 大学入試における国語の課題文のすべてがそうなのかどうかは知らないのですが、少なくとも、この本で取り上げられている本(課題文)については、「世界や社会(あるいはそれらの一部)の捉え方を、二元論に基づいて解釈する」ものばかりです(著者が、そういう意図をもっているので)。 もちろん、それらの課題文には、ある種の納得性はあるのですが、あくまでも「解釈」であるがゆえに、それらの主張が正しいかどうかとなると、何とも言えないものも多く、この本を読む限りでは、大学入試における国語の存在は、大学受験生にプラスにはなっていないように思います。 また、著者のいうところの「教養」については、「現代の学問における主な考え方」に近い印象を受けました。 それを「教養」と言ってよいのかどうか、自分にはわかりませんが、この本を読むときには、「現代の学問における主な考え方(の一部)」を紹介している本である、と思っておくと、この本を客観的・批判的(批評的の方が適切かも)に読むことができ、国語の力が身に付くように思います。

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2022/03/23

大学受験の問題を解くことを通して、現代文で理解しておくべき内容を学習するというもの。 二項対立などの論の立て方をテーマとして扱う。 各文章に出てくるキーワードの理解の他に、本を読むときに本当に理解して読んでいるか、というのを再確認するために効果的なアプローチかも知れない。

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2022/01/31

現代思想の超・入門書的な位置づけだと勝手に思っている。 まとめよりもピックアップに近いテーマの選び方。

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2021/05/28

基本は二元論。 大学受験国語は、思考の最前線に触れてほしいと出題者が願っている、世界を知るための思考の座標軸、思考のアンソロジー。 序章 ◯二元論で読むこと。 第一章 近代 ◯「近代」とは「天才」を必要としないシステムを作りだした時代。 ◯「近代」とは「発見」の時代。 ◯「...

基本は二元論。 大学受験国語は、思考の最前線に触れてほしいと出題者が願っている、世界を知るための思考の座標軸、思考のアンソロジー。 序章 ◯二元論で読むこと。 第一章 近代 ◯「近代」とは「天才」を必要としないシステムを作りだした時代。 ◯「近代」とは「発見」の時代。 ◯「近代合理主義」「世俗化」「内面の発見」「労働の発見」「個人/共同体」 第ニ章 二元論 ◯「近代」的思考とは、二元論。 ◯脱構築批評は、「近代」的思考である二項対立を利用しながら、「近代」を批評。 ◯「他者」を発見することは「自己」を発見することが、二項対立的思考の本質。 ◯参考:『現代思想の冒険』竹田青嗣 第三章 自己 ◯自己の発見は他者の発見と同時でなければならない。 第四章 身体 ◯「自己とは身体である」メルロ=ポンティ ◯身体はイメージである。 ◯「身体は他者である」上野千鶴子 第五章 大衆 ◯大衆とは他人志向型の人間である。 ◯他者の視線の内面化。 ◯大衆の顔は大衆自身にも見えない。 ◯『民主主義は「権威」ではなく「人気」に支えられている』上野千鶴子 ◯ポストモダン思想の中心概念は「記号」。世界は記号の集成。 ◯「言語は現実から自立した差異の体型」ソシュール ◯都市は人々を大衆に変容させる装置。 第六章 情報 ◯いったい誰が情報としての価値を決めるのか。 ◯権力は情報を隠すことによって権力たらんとする。 第七章 日本社会 ◯「公共性」と「共同性」。 ◯「建前」と「本音」。 ◯「社会」と「個人」。 ◯「社会」と「世間」と「個人」。 第八章 国民国家 ◯国民とは、同一の言語を話し、同一の国籍を有し、同一の法の支配のもとにおかれる存在。 ◯フランス革命は、個人を国民として直接的に国家に結びつける原理を生み出した。 ◯国民とは、国境を内面化した個人。 ◯国民とは、国家の原理を体現した個人。 ◯比喩は人の感性を強力に教育する装置。 ◯言語統一が成立することが国民国家形成の前提条件。 ◯文化の画一化が進んでいるからこそ、反発する民族主義や宗教的原理主義者が広がる。

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2021/04/02

ーーー高校・大学生の学力低下が社会的に問題になっているが、憂うべきなのは知識量の低下よりも、自ら考えるための思考力の低下である。大学受験国語は、限られた条件の下での出題とはいえ、高校の「国語」よりもはるかにバラエティに富む。心ある出題者が、思考の最前線に幾分かでも触れてほしいと願...

ーーー高校・大学生の学力低下が社会的に問題になっているが、憂うべきなのは知識量の低下よりも、自ら考えるための思考力の低下である。大学受験国語は、限られた条件の下での出題とはいえ、高校の「国語」よりもはるかにバラエティに富む。心ある出題者が、思考の最前線に幾分かでも触れてほしいと願っているからだ。数ある受験問題の中から良問のみを厳選した本書は、たくまずして現代思想のすぐれたアンソロジーとなった。それらを解いてゆくことで、受験生、大学生、ひいては社会人にも、思考力が身につく、明快な一冊。ーー 舌鋒鋭い文芸評論家としても有名な作者が、大学入試に出てきた過去の良問をピックアップして解説したもの。受験国語の回答テクニックよりも、解答までに至るプロセス重視の内容のため、即効力を求める受験生向けではない。

Posted byブクログ

2020/07/23

大学の国語の受験問題を通して、近代から現代にかかるあたりの評論をキーワードで読み解くアンソロジー。思い付きで偉そうなことをいう当時の評論の危うさが懐かしい。 一方で自己のアイデンティティが他者によって作られるものというような話は久しぶりに聞くとハッとする。

Posted byブクログ