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辺境・近境 の商品レビュー

3.9

118件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    28

  4. 2つ

    5

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2017/11/07

マイうどんブームの流れで読んでしまいました。 いや、もうディープなうどん行脚はなかなか面白かった。 それ以上に、無人島の体験記が笑えました。 ブラックウッドの「ドナウの柳原」→「柳」を 思い出したところで共感。 というか、村上氏が「柳」を読んでいるのは嬉しいな♪ (そりゃもう怖い...

マイうどんブームの流れで読んでしまいました。 いや、もうディープなうどん行脚はなかなか面白かった。 それ以上に、無人島の体験記が笑えました。 ブラックウッドの「ドナウの柳原」→「柳」を 思い出したところで共感。 というか、村上氏が「柳」を読んでいるのは嬉しいな♪ (そりゃもう怖いのよ)

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2024/02/17

すごく面白かった! 行かれてる場所のバリエーションもさることながら、村上さんの語り口のおもしろいこと! 村上さんの文章ってすごく飾り気があるようで言うてることは飾り気無いのよね。 最後の神戸でちょっぴりしんみり。

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2017/05/04

ノモンハン旅行記が白眉。歴史観がストレートに綴られている。ノモンハンで無為に死んでいった者への眼差しが印象的だった。著者がかつて言っていたこと(「壁と卵」など)を振り返っても、システムの暴力性vs個の無力という世界観が著者の重要なテーゼなのだろう。

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2017/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても気楽に楽しく読めました。 だけど「旅とは一体何なんだ?」ということを考させられたり、決して楽しいだけの本でないのがとてもよかったです。 後書きの中で、「よく書かれた旅行記を読むのは現実の旅行に出るよりはるかに面白い、という場合も少なからずあります」と書いてありますが、まさにそういう感覚でした。

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2017/01/15

このおっさんは変なところに行くのが好きなんだな。そして変なとこに行って、普通につまらんとかだるいーとか言ってて、なんか好感がもてるというか。無人島に行ってみて、のんびりしようとしたけど、夜になったら虫が大量すぎて退散したとか。なんだこれ、こんな話で本を出して金を稼げるのか、世の中...

このおっさんは変なところに行くのが好きなんだな。そして変なとこに行って、普通につまらんとかだるいーとか言ってて、なんか好感がもてるというか。無人島に行ってみて、のんびりしようとしたけど、夜になったら虫が大量すぎて退散したとか。なんだこれ、こんな話で本を出して金を稼げるのか、世の中、とまぁ理不尽さを感じる時もあるけど、でも作家ですから、そこは文学的というか、なんというか中二病的というか、怪しげな言葉遣いがなんだかくすっときてしまう。アドレナリンが餓えた野犬のように血管を駆け巡る、なーんて、そんな表現を今どき読めるのはジャンプだけ!っていうやつだね。まぁそんなこんなでアホな感じで旅してるのが妙に笑えてツボだったのでした。

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2017/01/09

どこへ行っても 村上春樹さんは 男前な旅をしている。旅を表現する言葉も やっぱり男前 「旅行の動機は 自分の目、手足で 直接感じたい欲求」 「旅行の本質は、様々な物事を 自然なるものとして黙々と受容していくこと」 「遠くに行けば行くほど、そこで 発見するのは僕自身の一部。それら...

どこへ行っても 村上春樹さんは 男前な旅をしている。旅を表現する言葉も やっぱり男前 「旅行の動機は 自分の目、手足で 直接感じたい欲求」 「旅行の本質は、様々な物事を 自然なるものとして黙々と受容していくこと」 「遠くに行けば行くほど、そこで 発見するのは僕自身の一部。それらは僕によって発見されるのを、そこで じっと待っていただけ」 「人は歳をとれば、孤独になっていく。ある意味で、僕らの人生といあのは、孤独に慣れるための ひとつの連続した過程にすぎない」

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2016/06/19

時間も費用もかかるのに、くたびれることもトラブルに遭うこともわかってるのに、帰ってくれば「やっぱり家がいちばん」と必ずひとりごちるのに、なぜわざわざ旅に出るんだろう…?を言葉にしてくれた旅行記。

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2015/11/05

10年前に同じ著者の「遠い太鼓」を読んだ。著者がギリシャ・イタリアで過ごした3年間をつづった旅行記だ。この本を読んだときにはぜひ自分もギリシャに行きたいと思い、「地球の歩き方」も買ってずいぶんと読みふけったものだ。夢はかなわなかったけれど、たぶん自分が実際に行く以上にたくさんの疑...

10年前に同じ著者の「遠い太鼓」を読んだ。著者がギリシャ・イタリアで過ごした3年間をつづった旅行記だ。この本を読んだときにはぜひ自分もギリシャに行きたいと思い、「地球の歩き方」も買ってずいぶんと読みふけったものだ。夢はかなわなかったけれど、たぶん自分が実際に行く以上にたくさんの疑似体験ができたように思う。さて、今回の本は、2,3日から2,3週間くらいのわりと短い旅行記だ。讃岐うどん三昧の旅行や瀬戸内海の無人島で災難にあう話、故郷の神戸を歩く話、車でアメリカを横断する話、メキシコで殺されそうになったり、中国・モンゴルの国境で戦争のあとを見せつけられたりする話がのっている。今回は読んでいて、そこに行ってみたいとはとても思えなかった。でも、世界には自分の知らないところがいっぱいあるんだという事は実感できた。旅行記というのは場合によっては自分が実際に旅行に行くよりもたくさんの体験をさせてくれる。自分では行けないところも、著者は雑誌の取材として、何らかの方法でたどり着くことができる。個人では無理なところに入ることができる。その分危ないこともたくさんあったようだけど、読者は安全なところでハラハラドキドキすることができるわけです。僕は数年前にドイツ・オーストリアを個人で旅行した。写真を見るとそのときのことがついこの前のように思い出される。ぜひこの話を自分でも書いてみたいと思うようになりました。著者はあとがきでこう書いている。「旅行中にはあまり細かな記述はしない。帰国して1,2ヶ月で書き始める。それくらい間をあけた方が結果はいい。沈むべきものは沈むし、浮かぶべきものは浮かぶ。」ちょっと僕の場合は間があきすぎてしまったけど、今でもちゃんと書けそうな気がする。またみなさんに読んでもらう機会もあるかも知れません。(「シミセンと行く音楽の旅」としてまとめました。)

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2015/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

村上春樹を色々読んでいく中の一冊。 瀬戸内海の無人島・メキシコ・香川でさぬきうどんツアー・ノモンハン戦争の地(中国・モンゴル)・アメリカ横断・兵庫で西宮市から三宮まで歩く、という、規模も長さもぜんぜん違う旅行に関するエッセイがつめ込まれた本。 ちょうど『ねじまき鳥クロニクル』並行で読んでいるところなので、ノモンハンに行く話は良いかな、と思ったり。 走る話とかだと洒落た感じもするけれど、さぬきうどんツアーとかの情景を読むと「気のいいおじさんだなあ」という感じが強まって、それはそれで良い。 でもノモンハンに行く話とか、神戸の話とかは文学っぽくなる。 メキシコに行ったことも小説とかに使われてるんだっけか?

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2015/02/05

 村上春樹紀の紀行文をはじめて読んだ。著者がまだ若かりしことの貧乏旅行を模して、中年に差し掛かっても尚、辺境、近境に旅する自分を楽しんでいる。30年以上前の自身とくらべ・・・「ひとつだけ確実に言えることがある。人は年をとれば、それだけでどんどん孤独になっていく。みんなそうだ。でも...

 村上春樹紀の紀行文をはじめて読んだ。著者がまだ若かりしことの貧乏旅行を模して、中年に差し掛かっても尚、辺境、近境に旅する自分を楽しんでいる。30年以上前の自身とくらべ・・・「ひとつだけ確実に言えることがある。人は年をとれば、それだけでどんどん孤独になっていく。みんなそうだ。でもそれは間違ったことではないのかもしれない・・・」(P286)人は旅をすることで更に孤独をかみ締めるのかもしれない。本を捨て旅にでよう、そして人は孤独と向き合うのだ。

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