夏のレプリカ の商品レビュー
読了。 「幻惑の死と使徒」とは、同時期に起こっている事件というだけで、2つが合わさることによるなにか秘密がある…というような扱いではなかったので偶数、奇数に章をわけた試みの意図がよくわからなかったなー。 「夏のレプリカ」のほうが好きだった。 切ない。 今回も犀川先生の出番が少...
読了。 「幻惑の死と使徒」とは、同時期に起こっている事件というだけで、2つが合わさることによるなにか秘密がある…というような扱いではなかったので偶数、奇数に章をわけた試みの意図がよくわからなかったなー。 「夏のレプリカ」のほうが好きだった。 切ない。 今回も犀川先生の出番が少ないのは寂しいけど、萌絵ちゃんがどんどん大人になっている。
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一気に読みました。「幻惑の死と使途」より、こちらの方が好きです。最後の新幹線に乗る前の出来事、自分が萌絵なら犀川先生にすぐ話してしまうだろうなと思いました。すぐじゃなくても、後から話すのかな?全部をハッキリさせないかんじは、どうも気になります!初心者だからでしょうか。
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"ある意味では" 傑作なのかもしれない 「幻惑の死と使徒」と同時期に起きたもう1つの事件。奇数章、偶数章に分けて交互に描くというアイデアはいいですが、プラスαを期待していた身としては物足りなかったです。加えて、S&Mの出番が少ないこともあり、中盤まで...
"ある意味では" 傑作なのかもしれない 「幻惑の死と使徒」と同時期に起きたもう1つの事件。奇数章、偶数章に分けて交互に描くというアイデアはいいですが、プラスαを期待していた身としては物足りなかったです。加えて、S&Mの出番が少ないこともあり、中盤まではシリーズとしての面白さも希薄でした。 しかし、チェスの対決シーンから評価が一変しました。萌絵が犯人の正体に気付くことになるトリガが出来過ぎですし、改めて見返してみると、萌絵と杜萌の心情の変化を確かに感じることができます。 ミステリの基本である "見方を変えること" で真相を暴けるのもそうですが、真相以外にも見えなかったものが見えてくる不思議な作品です。
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お嬢キャラの萌絵も嫌いではないけど、杜萌の理知的で強い心をもった(だけではないことは物語の後半にわかってくるけど)キャラクターが好きになった。事件は今までと違ってミステリーぽいいかにもな舞台や派手なトリックがあるわけではないけど、こういうのも好き。ただ、冒頭の文章からその結末はち...
お嬢キャラの萌絵も嫌いではないけど、杜萌の理知的で強い心をもった(だけではないことは物語の後半にわかってくるけど)キャラクターが好きになった。事件は今までと違ってミステリーぽいいかにもな舞台や派手なトリックがあるわけではないけど、こういうのも好き。ただ、冒頭の文章からその結末はちょっとずるいよって気持ちになったけど。 ラストが切ないけど、萌絵と杜萌のまたチェスをするって約束するシーンがすごい爽やかで良かった。西畑刑事と萌絵が事件について意見を交わすシーンも緊張感あって良かった。西畑刑事はまた出てきてほしいな。
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幻惑の死と使途と同時進行。 幻惑の死と使途は奇数章しかなく、こちらの夏のレプリカは偶数章しかない。 面白い手法だなぁと思う。 どちらかというと、幻惑の死と使途の方が重たく深い感じがする為、順序が逆の方が良かったのでは?と思うが、このシリーズ作はどれも程よく楽しめる。 幻惑の死...
幻惑の死と使途と同時進行。 幻惑の死と使途は奇数章しかなく、こちらの夏のレプリカは偶数章しかない。 面白い手法だなぁと思う。 どちらかというと、幻惑の死と使途の方が重たく深い感じがする為、順序が逆の方が良かったのでは?と思うが、このシリーズ作はどれも程よく楽しめる。 幻惑の死と使途と連続している為、余計に犯人に意外性があった。 しかし、どんどん犀川先生の出番が減ってないかな・・・。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作と時間軸が同時並行の殺人事件。この発想は非常に面白かった。裏の裏のような真犯人。というか、主人公=真犯人ってミステリーとして禁じ手では?時間軸が同時並行していく展開は奇抜なアイディアであるが、あえて真犯人にも奇抜さを狙ったのだろうか。前作と対になっている本作では「奇抜」が裏メッセージなのでは無いだろうかと勘ぐってしまう。また最後に本作のキーパーソンであった盲目の青年(兄)のくだりは果たして本当に必要だっただろうか?狙ったような登場で、せっかくの作品だっただけに、蛇足な気がするのは私だけだろうか。
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「幻惑の死と使徒」と同時期に起こった事件。なんだか不思議な感覚に陥っていく印象。 誘拐・殺人事件として、現実的に対応されていたものが、どんどん精神世界に入っていく印象。主人公の杜萌の視点や感覚がそうなっていったからなのだろう。 彼女が現実から離れていくと同時に、萌絵が登場して、現...
「幻惑の死と使徒」と同時期に起こった事件。なんだか不思議な感覚に陥っていく印象。 誘拐・殺人事件として、現実的に対応されていたものが、どんどん精神世界に入っていく印象。主人公の杜萌の視点や感覚がそうなっていったからなのだろう。 彼女が現実から離れていくと同時に、萌絵が登場して、現実の世界で話を進めてくれるので、途中からはそちらの視点で事件をみることになった。 犀川先生が優しくて、「幻惑の死と使途」ももう一度読みたくなった。
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T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起った事件...
T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起った事件を描く。
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『幻惑の死と使途』とペアになる同時期に起こった事件を描いた作品。何となくカメラ目線の語りが気になるが、これが面白くなるのかな? 「後半になっても、薄皮が少しずつめくれるように、新たな謎が顔を覗かせるあたりに著者のテクニックが進化しているのを感じる。」と言ったら生意気だろう...
『幻惑の死と使途』とペアになる同時期に起こった事件を描いた作品。何となくカメラ目線の語りが気になるが、これが面白くなるのかな? 「後半になっても、薄皮が少しずつめくれるように、新たな謎が顔を覗かせるあたりに著者のテクニックが進化しているのを感じる。」と言ったら生意気だろうか?萌絵を差し置いて、主人公を務める杜萌の思い出したくない過去が… そういえば、いつの間にか、理系ミステリーという感じが薄まっているような気がする。犀川先生や萌絵が登場する場面が少ないせいか? 『封印再度』は面白いと思ったのだが、それに続く『幻惑の死と使途』とこの『夏のレプリカ』は、あまり面白いと思えなかった。特に『夏のレプリカ』は、私が禁じ手だと思う「語り手が自分の行動を伏せている」ところが気に入らない。通常それは、記憶喪失とか、心神喪失によって正当化?されるのだか、杜萌の場合はどうなのだろう?物語の中の謎よりも、森博嗣さんが、このような手法を使ったことの方が私にとっては謎である。その謎を解くために次回作にも手を伸ばしてしまうのだ…最後に偶然に萌絵と素生が遭遇するのは次回以降の作品への布石か?
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前作と同時期に起こった事件。こちらは偶数章のみで構成されていて作中にもちらほらマジシャン事件の話が出てくるので前作読了後だとかなり楽しめる。 謎も地味ながらドキドキできたし、トリック部分も伏線もなるほどなー!と楽しめたんだけど……。 いかんせん動機が、なぁ。 森ミステリーはよくあ...
前作と同時期に起こった事件。こちらは偶数章のみで構成されていて作中にもちらほらマジシャン事件の話が出てくるので前作読了後だとかなり楽しめる。 謎も地味ながらドキドキできたし、トリック部分も伏線もなるほどなー!と楽しめたんだけど……。 いかんせん動機が、なぁ。 森ミステリーはよくある愛憎劇ではない事件っていう気持ちで読んでるから、なんかもう一気にがくりときた。 なんか、2時間ドラマのクライマックスを見てる気分になって残念(あれはあれでありなんだけど、このシリーズではちょっとなーってコトです) ラストももやもや。で?って感じ。 それとも逆トリックの時みたいに私が気づいてないトリックがあるのか? あ、犀川先生が「天王寺博士の時みたいに」って話に出してくれてたのが良かった。そうだよねぇ、あの時は当事者になって犀川先生も萌絵ちゃんもぐだぐだやったもんね(笑) というか、裏側でこの事件の存在を知っていた萌絵ちゃんがマジシャン事件の真相を解いたのってすごいなー。ちょっとあちらの話読み返したいかも。
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