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霞町物語 の商品レビュー

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79件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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美しい

霞町……今でいう西麻布あたりになる、かつて東京にあった町の名前。そこで著者が過ごした青春の日々と、家族との出来事。そのひとつひとつが鮮やかに浮かび上がり、どこか懐かしく心に染みる。美しい連作短編集。

abtm

2023/08/22

1960-70年代の東京にタイムスリップした感覚が得られる。 オーティス・レディングやブルース・スプリングスティーンの嗄れた歌声を聴きながら読みたい本

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2023/05/22

「お腹めしませ」が途中で忽然と消えてしまった。江戸時代から一気に昭和にタイムトリップして微に記憶に残る時代の匂いを感じながら読んだ。 へぇ、こいうのも書くんだというのが率直な感想。 で、読み進める間に夢中になった。不思議な余韻を残す「夕暮れ隧道」に惹かれ、各話で語られる写真館と伊...

「お腹めしませ」が途中で忽然と消えてしまった。江戸時代から一気に昭和にタイムトリップして微に記憶に残る時代の匂いを感じながら読んだ。 へぇ、こいうのも書くんだというのが率直な感想。 で、読み進める間に夢中になった。不思議な余韻を残す「夕暮れ隧道」に惹かれ、各話で語られる写真館と伊能夢影の頑なな生きざまに惹かれた。オーティスは通な音学好きが贔屓にしてたのかと思ってたけど、そうじゃなかったみたいだな。浅田次郎に忌野清志郎の物語りを書いて欲しいなぁ。

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2022/06/01

ラストがたまたま通勤電車の帰宅中で人目を憚らず泣いてしまった。 是非ともみなさんにオススメできる感動作です。

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2021/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 かつて子供の高校受験用の国語の問題文で一部が掲載されており、それをきっかけに購入したものです。  端的な読後の感想は、男性目線の青春小説だなーということ。  舞台は東京の中心街、青山・麻布・六本木の才知に囲まれた谷間の霞町。そこは昔からの旧家や商家が存在し、そこのぼんくら達の成長の過程を描いています。  ぼんくら、と表現しましたが、高校生で車とか持ってたり(もちろん親から買ってもらう)ちょっと鼻につきます。  ただ、うっすらと将来への不安を感じながらも、エッチなことばかり考えていたり、男の友情が妙に固かったりとか、そういうのは微笑ましく楽しく読めました。  これが森絵都さんや瀬尾まいこさんの青春小説だと、大体主人公は女性であり、視線はたいてい冷静なのであります。男性はこうはなりません。おばかです。  その他、癖のある写真屋の祖父、元芸者を身受けした話等々、主人公家族の家の歴史にうねりがあり、そうした点もドラマチックでした。 ・・・  1970年代に青春を迎えた人の話はどう考えても古い。解説のDJ氏は胸を熱くして本書を読んだと書いてあるが、私はもちろん古いなあと辟易しながら読みました。  にもかかわらず、本作を面白いと感じさせ、また試験問題にも選ばれる理由は、やはり高校生特有の心情を瑞々しく描いているからであり、また波乱がありながらも家族の繋がりを温かく描いているからだと思いました。  描かれる風俗がやや古くさいのですが、それを除けば楽しく読める青春小説だと思いました。エッチな事ばかり考えている高校生が主人公なので女子受けは余りよくない気がします笑

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2020/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昔の青山はこんな感じだったんだろうか?若者の服装、車、お店、全然知らないけどかっこいい。座ったとたんにお寿司が出てくるお店に怒り、鰻屋で「遅いね」と言った僕を野暮だと叱り飛ばす祖母がいきでかっこいい。それになんといってもライカを首に下げている名人のおじいちゃんがすごくかっこいい。都電の一番スピードをあげてくる瞬間を捕えた写真はどんなにすばらしいことだろう。読んでいるうちにどきどきしてきた。僕の友人たちを撮った写真はどんな感じなんだろう。浅田さんらしい人情味あふれている作品で泣けてきてしまった。

Posted byブクログ

2020/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者・浅田次郎の若かりし時代を振り返ってみた、自伝的小説?という感じでしょうか?ふむう、当時の東京の若者は、ザックリと、こんな感じで、生活していたのか?という雰囲気が、ザックリ、うむ、感じられた、ような気がします。気がする。 で、気がするのですが、うーむ。すみません。それほど、こう、読んでいて、グッと来た!とか、そういった事がなく、、、すみません。淡々と、読み終えてしまいました。うむ。本当に失礼な表現になってしまいますが、「可もなく不可もなく」という、、、感じ? ちょっと前に読んだ、同じ浅田次郎さん著作の「壬生義士伝」は、ウルトラ面白かったのですが、こちらは、、、ごめんなさい。あんまり、ハマれなんだ、、、すみません。なんだろうなあ、ちょっと、相性悪かったなあ、、、 ちょっと、変な表現ですが、この小説が、心の底から好きだ!という人と、いっぺん、じっくり語り合ってみたい気がします。「どこがそんなに好きなの?」っていう事を、お互い、内容知っている訳ですからね、お互い、それぞれこの小説を手に取りながら、何処にグッと来たところがあるのかを、教えてもらいながら、語り合いたいなあ~、って、思った次第ですね。コレって、妙な考えかなあ? とりあえず、うむ。極めて普通だ。という感想に、なってしまいました。でも、浅田次郎さんは、大好きな小説家なので、別の作品、またドカドカ読んでいきたいものです。

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2019/09/10

浅田次郎氏の、高校時代の思い出を綴るエッセイ(?)。都内の進学校に通う著者は、クラスメートたちと、車だ酒だ女だたばこだと、派手な遊びを繰り広げる。その主な舞台となるのが、霞町、今でいう西麻布だ。霞町という名前は聞いたことが無かった。都会の谷間にあり、本当に霧が満ちるのだという。 ...

浅田次郎氏の、高校時代の思い出を綴るエッセイ(?)。都内の進学校に通う著者は、クラスメートたちと、車だ酒だ女だたばこだと、派手な遊びを繰り広げる。その主な舞台となるのが、霞町、今でいう西麻布だ。霞町という名前は聞いたことが無かった。都会の谷間にあり、本当に霧が満ちるのだという。 麻布にある小さな写真館を営む祖父と、写真を撮りに旅に出てしまう父と、芝居鑑賞ばかりの母、おしゃれな祖母、と愛すべき家族や悪友たちが出てくる。自由で素晴らしい青春時代を過ごしたことがうかがえる。 浅田次郎、さすがの筆力。うまいな~とうならされる。面白くて一気に読んでしまった。彼らしい、ほろりと甘く切ない本である。もう20年も前に出版されたようだが、本書の存在を知らなかった。読んでよかった。

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2019/02/11

こんな美しい小説を読んだときに思うのは,もっと若いときに読んでおきたかったということと,とは言え,死ぬ前に読む機会に巡り会えてよかったなということの2つ。時は昭和,今の西麻布あたり,消えてしまった地名・霞町にある写真屋に生まれ育った,粋でおしゃれな東京っ子・僕の物語。連作短篇集。...

こんな美しい小説を読んだときに思うのは,もっと若いときに読んでおきたかったということと,とは言え,死ぬ前に読む機会に巡り会えてよかったなということの2つ。時は昭和,今の西麻布あたり,消えてしまった地名・霞町にある写真屋に生まれ育った,粋でおしゃれな東京っ子・僕の物語。連作短篇集。どれも素晴らしいが,特に,深川の芸者であった美しい祖母の最期と,若い頃に付き合いのあったらしい紳士が遺族の許を訪れる様を描く「雛の花」「遺影」の2篇にぐっと来る。 (乃木坂文庫版,表紙はおしゃれな伊藤万理華さん,おしゃれなこの小説にぴったり)

Posted byブクログ

2018/06/17

戦後の昭和、高度経済成長で東京も都市開発が活況を見せ始める時期、学生運動華々しい時期に、東京の霞町で高校時代を過ごした主人公と家族、そして仲間たちの物語。連作短編という形式を採りながら、少しずつ家族の歴史が紐解かれていく。

Posted byブクログ