霞町物語 の商品レビュー
【2005.11.06.Sun】 浅田次郎の自伝的小説。彼の青春時代を甘く切なく描き出している。青山と麻布と六本木の台地に挟まれた場所、そこが彼が生まれ育った霞町。大学受験を控えた彼らは、恋と遊びに精一杯生きていた。そして家族と織り成す、おかしくも胸を熱くするいくつかのストーリー...
【2005.11.06.Sun】 浅田次郎の自伝的小説。彼の青春時代を甘く切なく描き出している。青山と麻布と六本木の台地に挟まれた場所、そこが彼が生まれ育った霞町。大学受験を控えた彼らは、恋と遊びに精一杯生きていた。そして家族と織り成す、おかしくも胸を熱くするいくつかのストーリー。これこそが青春なのだと思う。流れるように、未来のことはまだわからない。そんな時間が全てかけがえのないものだと感じる。青春時代には答えなどひとつも出ないのだが、そこで得た多くのものが、必ずやいつか自分の答えとなるのであろう。時代は変われども、あのときに感じるどうしようもない切なさと喜びはずっと変わらないものであると信じたい。
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青春時代を謳歌した人々の話はいつのどんな人のものでも必ず面白い。そこに噂や伝説、付け足しなんかが入っても尚のこと。ふるさとが霞町(青山と麻布と六本木の間にあった町)というハイカラな若者達のお話。江戸の情緒と都心の表情が見事に織り交ざっていて、昔気質のお年寄りとディスコに車にダンス...
青春時代を謳歌した人々の話はいつのどんな人のものでも必ず面白い。そこに噂や伝説、付け足しなんかが入っても尚のこと。ふるさとが霞町(青山と麻布と六本木の間にあった町)というハイカラな若者達のお話。江戸の情緒と都心の表情が見事に織り交ざっていて、昔気質のお年寄りとディスコに車にダンスにかまける若者達の姿がセピア色にも極彩色にも見えてくる。
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やられた!また感動してしまった。 この頃の東京はわたしは知らないけど、郷愁みたいなものを感じた。おじいちゃんおばあちゃんの話にはじんときた。
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青山と麻布と六本木に挟まれた谷間にあった、今は存在しない街、霞町。 そこで彼らは育ち、遊び、そして離れていく。 今は看板をあげているのがやっとの写真館の息子“僕”とその仲間達。 深川の芸者だった祖母、婿養子で写真家の父、魚屋の小倅である友人、日本語の全く解せないイギリス人の...
青山と麻布と六本木に挟まれた谷間にあった、今は存在しない街、霞町。 そこで彼らは育ち、遊び、そして離れていく。 今は看板をあげているのがやっとの写真館の息子“僕”とその仲間達。 深川の芸者だった祖母、婿養子で写真家の父、魚屋の小倅である友人、日本語の全く解せないイギリス人の臨時英語教師、二学年を落第した先輩であり同級生である男、日毎に呆けていく祖父・・・。 青山墓地から流れてくるみずみずしい霧が、古いR&BをBGMに、彼らの生きた時代をまるでスクリーンのように映し出す。 今は亡き街、その名を西麻布と変えてしまった街、霞町の古き良き物語。 連作短編集です。 むー。上手い紹介の言葉が出てこない。 だから、こう言うちゃんとした物語のあらすじ書くのってキライなのよね。 どう逆立ちしたって浅田次郎氏の麗筆は真似できないし、そのまま物語のあらすじを書いても興醒めだし。 古い青春映画を切り取ったよりも鮮明で、現実的。 だけれども、やっぱりそれは酷く懐古的で綺麗なところだけが緻密な訳でもない。 んー、やっぱりどう書いて良いのかわかんないなぁ。 どっちにしてもまた、浅田氏に泣かされてしまった。 何だか無性に帰りたくなったよね、子供の頃育った町に。
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浅田次郎の自伝ともいうべき作品。写真屋の跡取りという主人公を取り巻く短編集だが一つの物語として読むこともできる。古き良き六本木周辺と浅田次郎の青春を見てまわったかのような爽やかな感動を呼び起こします。その中の一つ『夕暮れ隨道』は綺麗でせつないオススメのお話です。
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浅田次郎の霞町物語を読みました。浅田次郎の少年時代から青年時代にかけての思い出が霞町と呼ばれていた場所のたたずまいを背景に描かれています。印象的な登場人物たちの生き様や想いがじかに伝わってくる浅田次郎らしい物語でした。
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これが大好きな浅田次郎の著作かと思うと悲しくなる。それくらいつまらなくて意味不明なバカ男のただの自慢話に思えた。
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今の西麻布周辺っちうのは、霞町とな、おっしゃったそうですよ。 そこら辺りで育った方々の青春時代のお話し。中途半端に古くって中途半端に ほろ苦くて、読了後のあたくしの心持ちも中途半端。んー。
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青山と麻布と六本木の台地に挟まれた谷間には、夜が更けるほどにみずみずしい霧が湧く。(本文より引用) 目の前で見せられたように、映画よりも鮮明に情景が思い浮かべられる描写、笑って泣ける物語、優しい登場人物。 読み終わった後に優しい気持ちになれるような話。最後の花電車のシーンは写さ...
青山と麻布と六本木の台地に挟まれた谷間には、夜が更けるほどにみずみずしい霧が湧く。(本文より引用) 目の前で見せられたように、映画よりも鮮明に情景が思い浮かべられる描写、笑って泣ける物語、優しい登場人物。 読み終わった後に優しい気持ちになれるような話。最後の花電車のシーンは写された写真まで見えるよう、お父さんがおじいちゃんを写した写真もまるで目の前で見せられるよう。 丁度主人公と同じ年代のひとには、懐かしい部分が沢山あるのだろうけれど。それを知らない世代の私が読んでも、まるでその時代のその場所を訪れたような気分になれる話でした。太鼓判。
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