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朱色の研究 の商品レビュー

3.5

161件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    55

  3. 3つ

    62

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    2

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2013/11/28

火村先生のゼミに所属するある学生が、火村に迷宮入りになりかかっている2年前の殺人事件を解いてくれと依頼する。 その依頼を受け動き出した火村とアリス。 更に不可解な殺人が巻き起こる。 朱一面に染まった風景が大変印象的。 「世界の終わりみたいだ」と形容される程禍々しい夕焼...

火村先生のゼミに所属するある学生が、火村に迷宮入りになりかかっている2年前の殺人事件を解いてくれと依頼する。 その依頼を受け動き出した火村とアリス。 更に不可解な殺人が巻き起こる。 朱一面に染まった風景が大変印象的。 「世界の終わりみたいだ」と形容される程禍々しい夕焼けの場面。 他にも、この長編には朱色だらけ。 様々な所で朱色が効果的に使われている。 トリックや犯人を導き出す過程はとても論理的で納得しやすい。 だけどもその動機は感情的で、私には共感ができない。 できないけれども、切なくて悲しいと思う。 自分の心の一番神聖な部分を侵されそうになるのはとても辛いんだろう。 トリックを解いて犯人をたたき落とす火村と、その動機を理解して共感するアリス。 その構造がとても巧みだった。 そして様々にちりばめられた伏線。 些細な部分の引用も小さな伏線で、そういう意味で使ったのか!とびっくりする。

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2013/09/11

有栖川ミステリは、ロジックを駆使する本格派でありながら、いつも、仄かに切ない。人間模様かロジックか、の二択を常に迫られるミステリというジャンルを、ほんの少し自由にする。そんな著者の筆致がよく現れた、情緒ある一編。

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2013/08/30

強烈な朱色の気配が印象的な作品。 トリックやロジックにあっと言わされる部分はあまりないんだけど、作品全体を覆う朱色の気配や登場人物たちの朱色に、有栖川有栖ならではの切なさ、寂寥感を感じる。アリスが犯人とシンパシーを感じるのも珍しいし。 とにかくプロローグとエピローグが秀逸。

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2013/06/29

火村とアリス。 ゼミ生から2年前に起こった殺人事件の調査を依頼された火村。 その話を受けた彼の元に電話が入り、指示された場所では 新たな殺人事件が起こっていた。 過去2つの殺人事件と現在の殺人事件を結ぶもの。 つながりにはなるほどー、と思いました。

Posted byブクログ

2013/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

火村英生シリーズ 火村に相談を持ちかけた学生・貴島朱美。2年前に死んだ彼女の伯母・宗像の別荘で起きた大野有雨子の殺害事件。彼女が陥った朱色恐怖症。原因は叔父の焼死を目撃したこと。叔父を死に至らしめた火事の原因は放火。アリスのマンションに泊っていた火村にかかってきた電話。向かいのマンションで発見した山内陽平の遺体。朱美の従兄弟・宗像正明の叔父だった山内。山内と恋人関係だった有雨子。何者かに呼び出され犯行現場で一晩過ごした六人部。2年前の事件の関係者だった六人部。事件の解決のために別荘にやってきた火村、アリス。浜辺で何者かに撲殺された有雨子。殺害後に石を投げつけられた遺体。六人部と有雨子の関係。放火殺人事件、有雨子の殺害事件、山内陽平殺害事件の関係。

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2013/01/12

大学教授・火村&作家・ありすシリーズ。和製ホームズとワトソン。2人とも関西弁なところも大好き。この作品は、大学内のシーンもあって、火村ファンにとってはちょっと嬉しい。

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2012/12/22

朱色の研究って、どういう意味だろうと気になって読んでみたら「朱色」が色んな人のキーワードになっていて、面白い展開だった。今回の事件が過去の事件と繋がってるようなのに犯人が誰なのか分からなくて、真相が気になって夜も眠れないから一気に読んでみた。それなのに最後の謎解きが想像してたもの...

朱色の研究って、どういう意味だろうと気になって読んでみたら「朱色」が色んな人のキーワードになっていて、面白い展開だった。今回の事件が過去の事件と繋がってるようなのに犯人が誰なのか分からなくて、真相が気になって夜も眠れないから一気に読んでみた。それなのに最後の謎解きが想像してたものと違って、期待してただけにちょっと残念。その人はないでしょう!という人が犯人であるわけで意外性はあったけど、そんなのってあり?という感じで納得がいかない。というわけで☆3つ。

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2012/10/19

本格ミステリ。 2時間ドラマとかでありそうな感じのお話。 ただ、映像では犯人見つけれるけど 文字をおってるだけじゃ見つけられない・・・ 最後謎解きまでいって ようやく犯人がわかる。 いつになったらこういうミステリで 犯人を先に見つけられるんだろう。 あっと驚く!!とか ...

本格ミステリ。 2時間ドラマとかでありそうな感じのお話。 ただ、映像では犯人見つけれるけど 文字をおってるだけじゃ見つけられない・・・ 最後謎解きまでいって ようやく犯人がわかる。 いつになったらこういうミステリで 犯人を先に見つけられるんだろう。 あっと驚く!!とか まさかのどんでん返し!!とか そういうお話を読んだ後 有栖川有栖のお話って、ふっと読みたくなる気がする。

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2012/05/24

初めて有栖川さんの作品を読んだが面白い。 マンションで起こった不可解な殺人事件。2年前に起こった別荘での未解決の事件。昔おこった火事による死体。 この3つの謎めいた事件がリンクしながら、1つの真実を導きだすテンポの良い作品。 最後の言葉が言いたくて、この夕日という題材を使った...

初めて有栖川さんの作品を読んだが面白い。 マンションで起こった不可解な殺人事件。2年前に起こった別荘での未解決の事件。昔おこった火事による死体。 この3つの謎めいた事件がリンクしながら、1つの真実を導きだすテンポの良い作品。 最後の言葉が言いたくて、この夕日という題材を使ったんだなぁと思う程、最後の言葉が良い。深い。この小説を1行でまとめた小気味の良い言葉。 火村の解決と、有栖川の解説が分かり易すぎて、逆に不可解。著者自身が作品に入り、読者の思いを代弁してるのだが、これは賛否両論だろうが、僕は否。ええよ。そんな言わんで。めんどくさいから。 作中名言 「美しい景色、驚くような眺めを自分自身で発見する自由が欲しい、というわけやな。雑草の葉にのった朝露にでも、砂浜に半分埋もれてるビール瓶の欠片にでも、きれいやと思えばごく個人的な絶景になって、自由に感嘆できる。ここで記念写真を撮りましょうと提案された観光名所はそれとはまた別物。極私的絶景から抽出された多様な美意識が、器が大きくて懐が深い景色に投影されたところに名所が成立する。美を喜ぶだけの貧しいものではない。」 「ならば先生に伺います。神も仏もないのなら、この世でその代理を務めるのは、警察官や検察官や裁判官ですか?そして名探偵?」 「質問が矛盾を含んでいます。いないものに、代理はありません」

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2012/05/14

作家アリス&火村英生シリーズ☆タイトルはシャーロック・ホームズの『緋色の研究』をもじったものだぬ(・∀・)面白く読めたけどちょっと動機が高尚すぎて理解しにくかった(笑)登場人物がそれなりに出てくる割にはあんまり印象に残らない人ばっかだったのが残念と言えば残念。

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