朱色の研究 の商品レビュー
夕暮れの切なさを感じさせる、 全体的に夕日色に染まった作品。 トリックや犯人についてはそんなに驚きはなかったけど、 色彩の美しさがとても印象的だった。 殺人の動機も切なく純粋。 シリーズの中でもだいぶお気に入りの作品です。
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禍々しいまでに鮮やかな夕焼けに彩られた作品。夕焼けの印象と、補陀落渡海の記述が強く残っています。 犯人の動機については賛否色々目にしましたが、私としては自分の中にある純粋な気持ちを犯されたくないという思いは何となく共感できます。他著者を引き合いに出すのもあまりよくないのですが、京極夏彦の「魍魎の匣」にあったようなまさしく”魔の通った”瞬間がまさしく本作の”夕焼けのおつげ”なのでしょうね。
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再読。 改めて読むと、つくづく「人の心」を書く作家なのだな~と。 本格ミステリーではあるけれど、女性に人気があるのは、やはりこのへんなのかなと。 エレベータートリック以外はさっぱり忘れていた…… 今読むと、三つの事件が上手く絡んだ話だったのだな! 犯人の動機、分からないでもない...
再読。 改めて読むと、つくづく「人の心」を書く作家なのだな~と。 本格ミステリーではあるけれど、女性に人気があるのは、やはりこのへんなのかなと。 エレベータートリック以外はさっぱり忘れていた…… 今読むと、三つの事件が上手く絡んだ話だったのだな! 犯人の動機、分からないでもない。
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これも超久々に再読。すっかり内容忘れてた。。。ドラマの後編が放映される前に読めて良かった。 推理小説って時代が変わると、設定や装置も様変わりしていて、トリックに違和感を覚えたりするもんなんだなーと改めて思った。エレベータも今だったら普通、防犯カメラ付いてるもんね。 火村とアリスが...
これも超久々に再読。すっかり内容忘れてた。。。ドラマの後編が放映される前に読めて良かった。 推理小説って時代が変わると、設定や装置も様変わりしていて、トリックに違和感を覚えたりするもんなんだなーと改めて思った。エレベータも今だったら普通、防犯カメラ付いてるもんね。 火村とアリスが夜中に周参見の別荘で飲んでるシーンが好き。「こんなぐるぐる回る家、いるもんか」は激しくお気に入り。太陽の価値観は地域によって異なるという話が出てくるけど、これも今だったら実によくわかる。熱い地域では太陽は凶星だから。 朱美ちゃんの話に絡めて火村の悪夢の話がけっこう出てきて興味深い。アリスに「夢の中で誰を殺すんだ?」と聞かれて「そりゃ、殺したい奴さ。誰だっていいだろうが」って火村が答えるシーンも出てくる。いつかシリーズ並べて火村の発言を検証してみたいな。誰かがやってくれてる気もするけど‥‥(笑)。
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初読。 火村先生の教え子、貴島さんの過去に影を落としていた事件と新たな事件。 それにシンクロするように火村先生の過去(悪夢の内容)も少しだけ明らかに。 解説でも述べられていたけど「朱色」というキーワード・主題に乗っ取って文章から色彩豊かな脳内情景が展開され、夕焼けという脳内風景...
初読。 火村先生の教え子、貴島さんの過去に影を落としていた事件と新たな事件。 それにシンクロするように火村先生の過去(悪夢の内容)も少しだけ明らかに。 解説でも述べられていたけど「朱色」というキーワード・主題に乗っ取って文章から色彩豊かな脳内情景が展開され、夕焼けという脳内風景がまた美しくも切なく作品に影を落として味わい深い作品だった。 今回、作中のアリスさんの口からなぜ推理小説が書かれ読まれるのか、について(おそらく著者自身の想いや考察でもある)語られ、そこがまたおもしろいなと思う。 私はトリックも犯人の動機もそこまで気にする性質でないので(作中の人間ドラマそのものと作者の思考とメイン登場人物の関係性を楽しみたい。推理小説というジャンルとしての愛好家にはなれないのであろうな。。)、そこについては触れない。 今回も終始行動を共にし、恋人岬にも行ってしまう火村アリスコンビ。ふたりの関係性がまた気になるところ。笑 (2016.2.18)
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【図書館本】やっぱりこのシリーズ好きだなぁ。 本編を通して見える“朱色”が鮮やかだった。本を読んでここまで色を感じるのも新鮮。そして、その“朱色”のグラデーション、というかバリエーションか。それも見事で。“世界の終わりみたいな夕日”をぜひ拝んでみたい。出来れば夕陽丘で!
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シリーズ第5長編。 犯人からのものと思われる電話と学生から火村への依頼から、話しがスタートする。 謎の提示は魅力的。 足跡の考察があるが、シリーズにかなり散見される。 ここまでの数を作ったのは、流石。今後も期待したい。 犯人の動機は、嫌い。 火村の秘密に、関する新事実は...
シリーズ第5長編。 犯人からのものと思われる電話と学生から火村への依頼から、話しがスタートする。 謎の提示は魅力的。 足跡の考察があるが、シリーズにかなり散見される。 ここまでの数を作ったのは、流石。今後も期待したい。 犯人の動機は、嫌い。 火村の秘密に、関する新事実は読者にとってのナイスサービス。
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良かったところ ・すぐに物語に引き込まれるプロローグ ・貴島朱美のキャラ。真面目! ・朱色が頭に浮かぶ風景描写 ・表紙! 良くなかったところ ・犯行の手段(トリック) ・犯人の犯行動機。全く理解できない。 ・男性容疑者のキャラ。誰が誰だか。
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どうも学生アリスと比べると作家アリスは割といい加減と言うか何と言うか。 まあ、学生アリスもそんなにパーフェクトなわけじゃないけど。 火村のキャラが好きじゃないと言うのが一番大きい所である訳だと思うけど、今回は特にミステリの部分も、なんじゃそれ?って感じでありました。 と言うか、そんなの普通に分かると思うんだけどなあ。 火村は名探偵となれないと言う事だろうかなあ……。
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このトリック、 クレイトン・ロースンの 「天外消失」発展編とでも申しましょうか。 ここんとこは探偵が頑張ってますが、 ラストの動機つめをワトソン役がやってます。 いいのかあ~。 でもって、この「動機」、なんですがね。 かなり微妙・・・・。 アリとするかナシとするか、 読み手の恋愛観に左右されるところだと思います。 読書会ネタにしたいなあ。 四天王寺の西門近くの「釣鐘饅頭」ってのが とても気になってます。。。。。
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