朱色の研究 の商品レビュー
作家アリス&火村先生シリーズ第8弾。情景が美しくて切なくて、ただのミステリーではない大好きな本。電車の中で、アリスと火村先生の生徒が2人で話をする場面が好き。
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犯人の動機が意外だった。 ネタバレになるので深くは書けないけど、なんだか羨ましい気もする。 純粋な人だったんだろうなぁ。 酔った火村先生がよかった(*^。^*) 装丁がオシャレ!
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内容(「BOOK」データベースより) “2年前の未解決殺人事件を、再調査してほしい。これが先生のゼミに入った本当の目的です”臨床犯罪学者・火村英生が、過去の体験から毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった―。さ...
内容(「BOOK」データベースより) “2年前の未解決殺人事件を、再調査してほしい。これが先生のゼミに入った本当の目的です”臨床犯罪学者・火村英生が、過去の体験から毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった―。さっそく火村は友人で推理作家の有栖川有栖とともに当時の関係者から事情を聴取しようとするが、その矢先、火村宛に新たな殺人を示唆する様な電話が入った。2人はその関係者宅に急行すると、そこには予告通り新たなる死体が…?!現代のホームズ&ワトソンが解き明かす本格ミステリの金字塔。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おそらく、今までに読んだミステリのなかで一番好きな作品だと思う。なにが好きかといえば、トリックでも全体のストーリーでもない。私の心をとらえたのはひとえに、犯人の動機だ。なぜ、その犯人が最初の殺人に至ったのかというその動機に尽きる。彼は、彼女に愛されていた。そして、彼女は彼を必ず手に入れるといった。彼はそれを恐怖した。彼にはほかに好きな女性がいた。それでも、そう断言した彼女に惹かれていく自分がいた。それに彼は畏怖を覚えた。そして、彼は彼女を殺した。この動機こそ、この作品を愛する理由だ。また、途中、日想観を思い起こさせる補陀落渡海などの夕焼け信仰への解釈が差しはさまれ、それが犯人を殺人へと駆り立てた状況を演出しているという部分も興味深かった。全編を通し夕焼け、夕焼け色がキーワードとなっている。すべてを朱く染める夕焼けはたしかに畏怖を煽り、神秘を感じさせる。
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出だしは非常に興味をそそられる展開だったけど 二年前の事件の現場に行ってからはやや薀蓄的なものが 多くて少し辛かった。 でも火村とアリスの掛け合いが好きだし、最後の犯人とのやりとりも 哀愁があっていい。 有栖川有栖作品はロマンチックだと思う。
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“2年前の未解決殺人事件を、再調査してほしい。これが先生のゼミに入った本当の目的です”臨床犯罪学者・火村英生が、過去の体験から毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった―。さっそく火村は友人で推理作家の有栖川有栖...
“2年前の未解決殺人事件を、再調査してほしい。これが先生のゼミに入った本当の目的です”臨床犯罪学者・火村英生が、過去の体験から毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった―。さっそく火村は友人で推理作家の有栖川有栖とともに当時の関係者から事情を聴取しようとするが、その矢先、火村宛に新たな殺人を示唆する様な電話が入った。2人はその関係者宅に急行すると、そこには予告通り新たなる死体が…?!現代のホームズ&ワトソンが解き明かす本格ミステリの金字塔。(「BOOK」データベースより) 色というものが、人間の心に与える影響ってありますよね。 封じた過去の記憶、蘇ろうとする力とそれを封じようとする力。 夕日をめぐって交差する感情が悲しくも美しい情景を呼び起こします。
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赤でもない。 ピンクでもない。 そう朱色。 太陽が沈み、 太陽が昇る色。 なんて神秘的だ。 まるで人の死と、 快刀乱麻の推理のよう。
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タイトルはドイルの名作にちなむものらしい。犯人はいったい誰なんだという点が今回の読みどころだろうと思うのだが、登場人物がけっこう複雑というか多すぎて、解決後もあまりすっきりとしない読後感が残った。 もちろん酔っ払いモードで読んでいたからというのもあるのだろうけれど、少しばかり...
タイトルはドイルの名作にちなむものらしい。犯人はいったい誰なんだという点が今回の読みどころだろうと思うのだが、登場人物がけっこう複雑というか多すぎて、解決後もあまりすっきりとしない読後感が残った。 もちろん酔っ払いモードで読んでいたからというのもあるのだろうけれど、少しばかり消化不良だった。 ここのところ、どの作品も読後感がすっきりとしないので「読み手側の問題」なのかな。読む本を変えてリフレッシュしよう。
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作家アリスの中で、絶対に欠かせない一冊。 世界の終わりのような夕陽を、私もどこかで見たことがある。あれを怖く思わない人なんているんだろうか。文庫の表紙の朱色も、なんとなく、不安を誘う。朱色が効果的に使われていて、読み終わった時には、ああ、美しいな、と淋しさを感じる。 素敵なミ...
作家アリスの中で、絶対に欠かせない一冊。 世界の終わりのような夕陽を、私もどこかで見たことがある。あれを怖く思わない人なんているんだろうか。文庫の表紙の朱色も、なんとなく、不安を誘う。朱色が効果的に使われていて、読み終わった時には、ああ、美しいな、と淋しさを感じる。 素敵なミステリに感じる淋しさと、夕陽に感じる淋しさは似ているのかもしれない。美しいからこその、淋しさ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
高校生のときに初めて読んで、久しぶりに読み直してみました。 最初のマンションでの謎の真相がちょっとあっけないなとは思いましたが、最後の犯人が自供するシーンは動機も共感できたしテンポも好きです。 あと火村先生が前触れもなく酔っぱらうところが妙にツボでした。 しかもすぐ元気?になるしやっぱりただ者ではないですね。
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