1,800円以上の注文で送料無料

夫婦善哉 の商品レビュー

4

50件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/09/18

織田作之助っていうのはもちろん有名なんだろうけど、その所謂教科書で紹介される系の作家ではないから、ちらほらと名前は聞くけれども読んだことはなかった。 関西にいたころに織田作之助の未発表原稿が発見されたというテレビニュースはよく覚えてて少し関心があったのと、金原ひとみが織田作之助賞...

織田作之助っていうのはもちろん有名なんだろうけど、その所謂教科書で紹介される系の作家ではないから、ちらほらと名前は聞くけれども読んだことはなかった。 関西にいたころに織田作之助の未発表原稿が発見されたというテレビニュースはよく覚えてて少し関心があったのと、金原ひとみが織田作之助賞を取ってるというのと、あとは「さと」っていう外食チェーンに夫婦善哉っていうインしたんとの善哉が売ってるのとで、よく思い出すのでとりあえず読んでみた。 あまり短編小説は読んだことがないので、どうかと思ってたけど、どれもふつうにおもしろい。 短編は何を書くかよりもどう書くかの方が重要だと誰かが言った気もしないではないけれども、短編の分量でこれだけおもしろい、人生の機微を垣間見せるような、はらはらするような、作品を書くのって意外と難しいんだろうね。 個人的には最後の「競馬」がベスト。

Posted byブクログ

2011/09/16

離婚する夫婦が増加していく現在、 なんのために結婚するのかが問われる。 相互依存性の凝集率の結果、 原始的理想化が突如放置され、 分断される。それは、境界例における、 防衛機制のためなのだけども、 この物語はその帰属ではない。 一種のダメんずな夫にくっつく妻。 こ...

離婚する夫婦が増加していく現在、 なんのために結婚するのかが問われる。 相互依存性の凝集率の結果、 原始的理想化が突如放置され、 分断される。それは、境界例における、 防衛機制のためなのだけども、 この物語はその帰属ではない。 一種のダメんずな夫にくっつく妻。 これぞ今求められる夫婦像なのではないか。 と私は考える。

Posted byブクログ

2011/12/01

あーすごくもう大満足。大変オモシロかった。 デカダンなので当然退廃的で落ちぶれていく話が多いけど、最後に切ないような幸せ、満足感があってなんだかホッとするオチだ。

Posted byブクログ

2011/08/22

大阪人必読。 大阪人以外にもおすすめ。 人情に満ち溢れた小説。 「アド・バルーン」は自分を見てるようで泣けてきます。 心の書 ってか、今知ったけど高津出身!!

Posted byブクログ

2017/08/15

 遊び好きで性もない亭主と、振り回されながらも家を切り盛りする器量良しの女房の話です。  男から見ると、なんでこんな男に、こんなに出来た女性が惚れたんだ?と疑問ですが、女性が読むと、納得するところがあるのかもしれません。  物語の展開は騒々しく、どたばたとしていますが、最後に...

 遊び好きで性もない亭主と、振り回されながらも家を切り盛りする器量良しの女房の話です。  男から見ると、なんでこんな男に、こんなに出来た女性が惚れたんだ?と疑問ですが、女性が読むと、納得するところがあるのかもしれません。  物語の展開は騒々しく、どたばたとしていますが、最後には、この夫婦、結局仲がいいじゃん!とタイトル通りに善哉(よきかな)善哉、と喝采を送りたくなる感動作です。    最近の恋愛小説に食傷気味の方は是非どうぞ。

Posted byブクログ

2011/05/27

朗読にて。 ダメ亭主とその妻。略奪愛。 テーマはすごいけど、ほのぼのとしてます。 やっぱりひとりよりふたり、ってことなのかな。

Posted byブクログ

2011/03/01

iPhoneアプリを使って青空文庫のを読んだ。大阪弁と知ってる地名が懐かしかったけど、どう考えても男に甲斐性がない。それでも一緒になるというのは縁なのかねえ。わからん。

Posted byブクログ

2011/01/18

ポッドキャストで聞きました。 一番印象的だったのが、物語のラストで夫婦善哉の話を夫から聞いた蝶子が言った「一人よりも二人の方がええっちゅうことやね」という台詞。 散々夫に苦労をかけられてきて、それでも二人の方がいいと言う蝶子の気持ちがわかるような、わからないような。 どんなに...

ポッドキャストで聞きました。 一番印象的だったのが、物語のラストで夫婦善哉の話を夫から聞いた蝶子が言った「一人よりも二人の方がええっちゅうことやね」という台詞。 散々夫に苦労をかけられてきて、それでも二人の方がいいと言う蝶子の気持ちがわかるような、わからないような。 どんなに不幸だったとしても、誰かと深く関わった思い出は否定出来ないものなのかな、もしかして結婚ってそういうことなのかなと考えさせられました。 この作品を読んだ後たまたま舞台になった辺りを通り掛かる機会がありました。どこか小説のままの雰囲気がのこっていて、感慨深かったです。

Posted byブクログ

2010/11/29

≪あらすじ≫ 『夫婦善哉』 芸者上がりの蝶子と家を勘当された柳吉夫婦。大阪で商売を転々と変えながら、つつましく暮らす夫婦の姿を描く。 『木の都』 幼少を過ごした口縄坂を上った先にある見慣れぬレコード店。そこを訪れた主人公の青春の回想と現実。 『六白金星』 六白金星という運勢の...

≪あらすじ≫ 『夫婦善哉』 芸者上がりの蝶子と家を勘当された柳吉夫婦。大阪で商売を転々と変えながら、つつましく暮らす夫婦の姿を描く。 『木の都』 幼少を過ごした口縄坂を上った先にある見慣れぬレコード店。そこを訪れた主人公の青春の回想と現実。 『六白金星』 六白金星という運勢の元に生まれた楢雄の厭世的な人生。 『アド・バルーン』 主人公の流転の日々を軽妙な語り口で描く。 『世相』 現代小説家の苦渋を通して当時の世相を描く私小説の傑作。 『競馬』 性根が真面目な男が見せる嫉妬。男女の仲を競馬に絡ませて描く。 ≪感想≫ 戦後の流行作家、織田作之助が短い作家生活で残した中でも出色の短編6作。テンポのよい軽妙な語り口で描かれる登場人物の流転の日々は一気に読み進めることができる。また、戦前・戦後の大阪の風景や露店の精密な描写は文字を追いながらも視覚に訴えかけ、聴覚をくすぐり、嗅覚までもを刺激する。 特に『世相』『アド・バルーン』あたりによくみられる昭和モダンとデカダンスの雰囲気は今の自分にすっと沁み込んできた。「今夜は生憎ギラがサクイんだ」と言ってポン引きを断る渋さに魅了され、ともすればいつか使ってみようなんて思っている自分がいることは、もしかするとあまりいい傾向ではないのかもしれないが、退廃的でヒラヒラとした文章の随所に見え隠れする織田作之助という人物そのものに興味を引かれているのも、やはり事実である。

Posted byブクログ

2010/02/28

男に謝らせる機会を作るのがうまい女、との触れ込み。 それよりも、こんな仕事もできないくせに、遊びに散在して、おまけに女にもだらしない、こんな男になぜしがみつくのか、それが分からない。さっさと別れていい男探せばいいのに

Posted byブクログ