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の商品レビュー

3.6

84件のお客様レビュー

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会心の1作。叙述トリ…

会心の1作。叙述トリックとテーマ性が絡み合って、結構凄い。

文庫OFF

弟を妬んで殺してしま…

弟を妬んで殺してしまう「カインとアベル」の話を下敷きにした物語。これまでの著者の長編の中では一番破壊力を感じた。

文庫OFF

閉鎖的な村で発生する…

閉鎖的な村で発生する連続殺人事件。銘探偵メルカトル鮎の推理が冴える。

文庫OFF

地図にも載らない、閉…

地図にも載らない、閉鎖された村に迷い込んだ主人公が、否応無く巻き込まれる殺人事件。村民が共通して持つある特徴が事件を解き明かす鍵となるので、注意深く読むべし。

文庫OFF

普通のミステリーだと…

普通のミステリーだと思って読んでいたので、吃驚しました。幻想小説風でもあります。

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銘探偵メルカトル鮎シ…

銘探偵メルカトル鮎シリーズ。閉鎖された村で起こった連続殺人事件。叙述トリックが冴えてます。

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日本であろうどこかで…

日本であろうどこかで、怪しげな風習を持つ不思議な人々、怪奇な世界に起こる殺人事件。ただ、独立してるんだろうか?と、首を傾げてしまうけど。

文庫OFF

2024/10/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公の狂人が過ぎる。 並行的に語られるカインと橘花と櫻花の話に叙述トリックがあるかもと初めは思ったが、殺人事件のあらましも同時並行で語られていたことで不自然さを感じなかったため断ち切ってしまった。まさか兄だけ時間軸が違うとは思わず見事に騙された。 最後の10ページくらいでメルカトルによってストーリーの種明かしが行われるが、思いもしない内容に理解がついて行けず混乱した。 何回か読み直し、やっと、カイン=櫻花=庚(アベル)だと理解することができた。 二度目になるが、主人公の狂人が過ぎる。 父親が死に、母を助けるために仕事をしていた兄の櫻花は、自由に遊んで生きる弟を妬んでいた。 その時、兄は13歳、弟は11歳である。 拘束される自身と自由な弟の境遇の差に鬱憤がたまり、遂には弟を殺害する。その際に、かねてより弟の自由な境遇を羨ましく思っていた欲望が転じて弟の人格を宿すようになる。 この弟の人格は、あくまで弟の境遇を望んだ結果であり、弟の性格をトレースしたものではないと私は解釈している。この弟の人格は、後にアベルへと成長していく。自由に生き、仕事に縛られずに母親の愛も受けられる弟の境遇を望んだ結果、その望んだ姿がアベルとして成長を遂げ、更にはアベルを妬むと言う妄想に取り憑かれることとなる。狂人が過ぎる。 そこから本には書かれていない空白の時間が流れるが、櫻花は村を抜け出して社会に出て働き結婚していることが分かる。物語で語られていたアベルは存在しない。アベルも、アベルと妻の茅子とのストーリーもカインの妄想である。妻の名前が実際に茅子かは不明。メルカトルによると、妻が突然離縁されたことに嘆いていると話があり、カインが妄想に取り憑かれて妻は状況が掴めていない様が伺える。 離縁前に、庚として村を訪れ、そこで大鏡に仕えるまでになる。大鏡に仕えられた理由は、当時の大鏡である野長瀬と意気投合したからか。 しかし野長瀬は自殺 or 他殺する。メルカトルが語った内容は、カインが妄想に取り憑かれた状況を正として述べただけのものだった。(カイン=アベルとなったことによって推理が変わる可能性がある?) 色盲のトリックも初めてだったため新鮮さを感じた。カインが紅葉の道に気づけたということはカインも鬼子ということだろう。村全体で色盲というのは規格外の発想だと感じた。現実ではそういった遺伝の強さは聞いたことがないが、フィクションの中で現実にも有り得るかもしれないと思える範囲のギリギリを攻めている内容が私としては好きだった。鴉が何の象徴だったかは分からなかった。 閉鎖された村での猟奇的な信仰に基づくストーリーは面白く感じたものの、登場人物名が難読で定着しにくかったり、ページ数が多い所は良い点ではない。(俗世とかけ離れた不思議な閉鎖空間に長く浸ることができるという視点では良いかもしれない。)

Posted byブクログ

2024/06/18

1998年度本格ミステリ・ベスト10の第1位。 伏線を探そうと注意深く読みましたが、トリックはほとんど分かりませんでした。 独特な世界観でした。 最後は、怒涛のどんでん返しでした。

Posted byブクログ

2024/05/13

ほどよく分厚い本。それにプラスして聞き慣れない登場人物の名前が数多く登場するため読むのに鴉だけに苦労(CROW)する。 主人公が謎に気が付いた頃(後半の後半)から面白くなってくるが、衝撃というよりも「どういうこと?」と理解が出来ず、読み終わってからの疑問が残る。 二回読めば、きっ...

ほどよく分厚い本。それにプラスして聞き慣れない登場人物の名前が数多く登場するため読むのに鴉だけに苦労(CROW)する。 主人公が謎に気が付いた頃(後半の後半)から面白くなってくるが、衝撃というよりも「どういうこと?」と理解が出来ず、読み終わってからの疑問が残る。 二回読めば、きっと理解できる奥深い本だと思う。

Posted byブクログ