夏と花火と私の死体 の商品レビュー
はい、ちょっと冷静になって書き直してみる。笑 とりあえず、16歳です。これを書いたときの乙一氏。同い年です。それを踏まえた上で。まず表題作の「夏と花火と私の死体」。これは…とりあえず私の中で、ホラーはサクサク読めるべき、という自論があるので(笑)そこらへん非常に良いです。でも、登...
はい、ちょっと冷静になって書き直してみる。笑 とりあえず、16歳です。これを書いたときの乙一氏。同い年です。それを踏まえた上で。まず表題作の「夏と花火と私の死体」。これは…とりあえず私の中で、ホラーはサクサク読めるべき、という自論があるので(笑)そこらへん非常に良いです。でも、登場人物の年齢が低すぎて感情移入がしにくい、そのくせ年齢の割に兄が妙に大人っぽい、緑さんの目的がいまいちわからない、冒頭と最後に登場する「かごめかごめ」の必要性がわからない、伏線が読めちゃう、最後だけ口調が変わるのが気になる…などなど突っ込みどころは多数。笑 しかし、16歳にしてこの描写力。そして、視点が死んだ「私」の一人称っていうのがすごく特殊。若いが故の型破り。新しいです。 さて、で、なんでこんな突っ込みどころ多数の小説に星が4つもついているかっていうと、次に収録されていた「優子」。こっちが本当にすごかったんです。とりあえず、政義が好み。笑 それは良いとして、この時代設定、高校生が普通書けるものじゃありません。並じゃない知識量がないと、戦後間もないあたりの話なんて16歳には書けない。話の中でかなり重要になる植物たちについての知識も半端ないです。でも、それだけだと一見ありがちな話なんです。途中までは。最後のどんでん返し。「まじかよ!」って感じです。やられた。同い年にやられたよおい。「そうきたかー!」と。笑 伏線も完璧。この話はすごい。もうね、高校生全員読め。笑 本当に天才ってこれだなぁーと実感。ご馳走様でした。笑
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死体となってしまった「私」と、傍観者としての「私」の視点で 書かれているのが面白い。 どこで「私」の死体が大人にばれてしまうのか、 緊張しながらページを進めました。 健ちゃんの判断力・行動力は予想がつかず恐ろしい存在. 小学生がここまで考えないだろうと思った部分もあったが、 彼ら...
死体となってしまった「私」と、傍観者としての「私」の視点で 書かれているのが面白い。 どこで「私」の死体が大人にばれてしまうのか、 緊張しながらページを進めました。 健ちゃんの判断力・行動力は予想がつかず恐ろしい存在. 小学生がここまで考えないだろうと思った部分もあったが、 彼らを見くびりすぎているだけなのか。 同時に収録されている優子も面白い。(2004.11.19)
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収録されてる[優子]もそうだけれど、裏を読めば裏をかかれる作品。死んでしまった"わたし"が一人称なところがまた素敵だと思う。
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読みやすく、語り手が死体という設定は面白いと思う。 けれど、いくら無邪気な子供とはいえ、私は弥生ちゃんと健くんの行動に嫌悪感を抱いたし、何度もピンチを切り抜ける展開に違和感もあった。
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相葉雅紀に刺激され、買った乙一作品のデビュー作。 一人称が死体の私っていう普通の小説の視点とは違う感覚がおもしろかった。 同じく収録されている「優子」も展開に意外性があり、なんとなく綺麗な印象を受けた。
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乙一高校生時代の作品。デビュー作。 高校生とは思えない文章力ではないでしょうか?友達に気から突き落とされた女の子と突き落とした子、そしてその兄弟3人のお話...だったはず。読み応えあり。最後「エ?」って展開に。
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16歳でこんなにも素晴らしい作品・・。乙一さんは、天才としか言いようがない!それは誰もが認めることだけれど。殺されたさつき視点で進められていく物語は、予想も期待も全部裏切ってくれた。『優子』は、何度か読み直してやっと話を理解したのだけれど、不思議な話だったとしかいえない。
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これぁいい!いいったら、いい!誰がなんと言おうといい! ドッキドキしながら「見つかっちゃえ!見つからないで!」とな、読んでしまったのよねぇ。 もう一編の『優子』もあらっ!ちう感じです。オツですよ。うつとり。
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ほぉ。こんな書き方もあるんだ!へぇ〜って云うのが感想です。『私』も やらかしちゃった側の『兄妹』も 淡々としていて空恐ろしさを感じながら読み進めました。いつ見つけてくれるのか、いつ見つかってしまうのかとこっちはハラハラし通しでしたが、最後はそう来たか!こ、怖い。
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発売された当初に読んだものの,つい再読してしまいました(しかも,再度購入)やっぱり完成度高しです (2004/6/1(火))
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