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坂の上の雲 新装版(四) の商品レビュー

4.1

159件のお客様レビュー

  1. 5つ

    50

  2. 4つ

    58

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    3

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2015/07/20

日露戦争が始まる。これまでは秋山兄弟、正岡子規の人生を味わいながらも、時代背景の解説などどちらかといえば、読みにくい小説の印象もあったが、ここからは一気に筆が走っている感じがします。最初の海戦、旅順港の閉鎖戦、そして旅順要塞の激戦。それぞれの長所、短所を抱えつつ、戦う士官たち。こ...

日露戦争が始まる。これまでは秋山兄弟、正岡子規の人生を味わいながらも、時代背景の解説などどちらかといえば、読みにくい小説の印象もあったが、ここからは一気に筆が走っている感じがします。最初の海戦、旅順港の閉鎖戦、そして旅順要塞の激戦。それぞれの長所、短所を抱えつつ、戦う士官たち。ここからが「坂の上の雲」の醍醐味なんでしょうね。

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2015/03/18

満州上陸~旅順攻撃 この程度の頭脳が、旅順の近代要塞を攻めているのである。兵も死ぬであろう。 たくさんの兵隊さんが死んでいって、ホロホロ。。。

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2015/01/24

旅順がなかなか落ちなくて、すごくもどかしい。 たくさんの人が亡くなった裏には、藩閥政治があったんだな、とわかった。 また、最期のことしか知らなかった乃木さんのことをいろいろ知ることが出来た。

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2014/11/02

ドラマ化で話題を呼んだ伊予松山の場面、正岡子規が出てくるのは3巻までで、4巻以降ラストの8巻までは日露戦争の細かい描写が続きます。 日露戦争の開幕。旅順要塞での乃木希典の苦戦と、いうことを聞かぬ乃木軍の扱いに苦慮する遼陽の満洲軍総司令官大山巌、参謀総長児玉源太郎の葛藤を描いたも...

ドラマ化で話題を呼んだ伊予松山の場面、正岡子規が出てくるのは3巻までで、4巻以降ラストの8巻までは日露戦争の細かい描写が続きます。 日露戦争の開幕。旅順要塞での乃木希典の苦戦と、いうことを聞かぬ乃木軍の扱いに苦慮する遼陽の満洲軍総司令官大山巌、参謀総長児玉源太郎の葛藤を描いたもの。 大器量の人物として描かれる大山、児玉に対して、無策ゆえに配下を死に追いやる乃木将軍のバカ殿ぶりが繰り返し語られます。 近世中国の知識人が三国志を論じて誰それは張飛だ糜竺だと論じたように、高度成長期のおじさんたちは司馬遼太郎を読んでこのバカ殿は誰それに似ている、など盛り上がったのでしょう。 ○乃木軍司令部は自由に作戦を立てればよかった。たれからも制約されないという、きわめてひろい権限をもたされている点では、統帥上これほどおもしろい軍団はなく、もしこの司令部を天才が運営すれば自由自在に腕がふるえたであろう。 が、凡庸な連中にとっては、自由裁量権というものほど心細いものはなく、 ー乃木軍司令部は孤児だ。 という感じしかもてなかったであろう。乃木希典も伊地知幸介も、この意味では孤児であった。 ○総大将の任務というのは、最低限それであった。人心を統一し、敵に向かって士気を高め、いささかの敗北心理も持たせない、というのが、国家と国民が軍隊統率者に期待し要求しているところの資質であり、行動である。作戦のごときは、ときには参謀まかせでもいい。 「敗けいくさになればわしが指揮をとります」 といったのは日本の全野戦軍の総司令官である大山巌のことばであり、かれの言葉は統帥というものの本質を指し示している。軍隊から集団恐怖や妄想や敗戦心理を取り去るのが、統帥であった。

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2014/10/20

黄海海戦から203高地の攻撃開始まで。この巻では、日本軍の迷走ぶりもあれば、ロシア軍のロシア帝政末期の状況を伺いしる事ができます。乃木軍は何故、あんなに203高地で日本人を殺したのか?バルチック艦隊回航の苦難など、日露戦争の不思議な箇所が書かれています。

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2014/09/21

 旅順攻撃が中心となる4巻  印象的なのは旅順攻撃の際の日本軍のグダグダっぷり。  旅順の要塞に無策の正面突破を繰り返し、多くの兵士たちを犬死にさせながらも、攻撃方法や作戦を一向に変えようとしない、大将の乃木とその参謀、伊地知の頑迷さ、無策っぷりに呆れかえりました。  そし...

 旅順攻撃が中心となる4巻  印象的なのは旅順攻撃の際の日本軍のグダグダっぷり。  旅順の要塞に無策の正面突破を繰り返し、多くの兵士たちを犬死にさせながらも、攻撃方法や作戦を一向に変えようとしない、大将の乃木とその参謀、伊地知の頑迷さ、無策っぷりに呆れかえりました。  そして彼らの更迭案を何度も出しながらそれを実行できない大本営にも読んでいてイライラ。こういう上層部のグダグダや無理解で被害を被るのは現場の人間、この場合は兵士たちなのですが……。太平洋戦争の際もそうですが、いつの時代も日本軍は兵士たちを駒としてしか見ていなかったのかもしれないなあ、と思いました。  ロシア軍も日本海軍に恐れをなして、イギリスの漁船を間違って攻撃してしまうという、とんでもない失態をしてしまう場面が描かれます。  戦争という極度の責任や恐怖がのしかかる局面になると、その人の本当の姿が表れてくると思います。そしてそれが大将だとか将軍だとか、責任のある立場になるとなおさらそうです。  乃木・伊地知やイギリス漁船を攻撃してしまったロジェストヴェンスキー提督は、そうした状況の中で周囲の状況が見えなくなったり、冷静な判断が出来なくなった人間の姿だと思います。その姿は愚かと言ってしまえばそうなのですが、そうした状況下で冷静な判断が出来なくなってしまう人の哀しさ、というものも少し感じてしまいました。  また日露戦争を続ける上での海外からの資金援助に苦労する日本軍の上層部や、人種問題から日本に援助するユダヤ人の存在など日本が対外的にいろいろ動いている姿も印象的でした。  そして資金援助を得るために戦争の結果を海外にアピールしたり、人種問題の存在を実際に肌で感じたりと、日本が海外に出ていく中で新たな価値観にぶつかっていく姿も読んでいて面白かったです。  こういうのは教科書では全然教えてくれないところなので、こういう裏側的なところが読めるのが歴史小説のいいところだよなあ、と改めて思いました。

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2015/01/24

乃木将軍率いる第三軍の旅順総攻撃。しかし、東洋のセバストポリと称されるロシア要塞は日清戦争時とは比べものにならない堅牢さを誇っていた。完敗を喫し続ける日本軍にバルチック艦隊出帆の知らせが。国家存亡の危機に名もなき兵士たちが勇敢に散華した。 「旭日!東天に達する時!即ち!名誉ある聯...

乃木将軍率いる第三軍の旅順総攻撃。しかし、東洋のセバストポリと称されるロシア要塞は日清戦争時とは比べものにならない堅牢さを誇っていた。完敗を喫し続ける日本軍にバルチック艦隊出帆の知らせが。国家存亡の危機に名もなき兵士たちが勇敢に散華した。 「旭日!東天に達する時!即ち!名誉ある聯隊旗が!斯く斯くとして敵塁に翻る刻を祝す!全軍突撃!」

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2014/04/26

旅順攻略戦の始まりの部分を描いた巻。 日本軍の藩閥主義や陸海軍の対立、現場を見ない軍上層部といった数多くの組織的弊害が、数万人にも及ぶ日本兵の死という形となって、旅順での戦いにおいて展開されていく。 今の日本の組織にも通ずる組織的失敗を見て取れる巻になっており、とても興味深い...

旅順攻略戦の始まりの部分を描いた巻。 日本軍の藩閥主義や陸海軍の対立、現場を見ない軍上層部といった数多くの組織的弊害が、数万人にも及ぶ日本兵の死という形となって、旅順での戦いにおいて展開されていく。 今の日本の組織にも通ずる組織的失敗を見て取れる巻になっており、とても興味深い。

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2014/04/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

遼陽開戦前から旅順総攻撃直前まで。 綱渡りの戦況が続き、読中は常に緊張感があった。 一番印象に残ったのは、やはり旅順をめぐる第三軍司令部と大本営を中心とした陸軍首脳部とのやりとり。思い通りに動かない一連の経緯にもどかしい思いをせずにはいられなかった。 また、自らの方法論に固執する乃木や伊地知に関する批判は理解できるものの、組織として動く以上は個人の落ち度を指摘して満足するのだけではなく、そのような現状を招くに至った組織全体の課題として捉えるよう意識しないといけないと感じた。

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2014/04/07

この巻でちょうど半分終了。 長いんだけど、戦争を語るとは これだけの長さを有するだけのことが行われたということで。 読んでいて思うのは「今の日本がこの状況におかれたら?」 文明開化して、国家ができあがると 国民はこうもしっかりするんですね。 賛否あると思います...

この巻でちょうど半分終了。 長いんだけど、戦争を語るとは これだけの長さを有するだけのことが行われたということで。 読んでいて思うのは「今の日本がこの状況におかれたら?」 文明開化して、国家ができあがると 国民はこうもしっかりするんですね。 賛否あると思いますが、これだけ取材をしっかりやって 執筆されたのは、相当なご苦労だったと思われます。

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