坂の上の雲 新装版(三) の商品レビュー
主人公のうち1人の死…
主人公のうち1人の死を通じて、戦場へ向かうもの達の青春時代との別離を描いているように感じる。楽しかった時間の思い出を胸に、彼らはどこへ向かうのか。そして果たして向かう道は、目指す道なのだろうか。明治という時代。なぜか物悲しい。
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日本はロシアと開戦し…
日本はロシアと開戦し、緒戦は旅順口での戦いとなる。海軍の司令長官は東郷平八郎がなり最初は凡将かと思われていたが、実戦に入り人としての大きさを見せていく。カッコいい。
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【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】 第三巻は「権兵衛のこと」「開戦へ」「旅順口」など。十七夜に子規は静かに逝ってしまった。一方で、日露はついに開戦。好古・真之兄弟は陸海軍でそれぞれ重要な任務を担うようになる。 「いまら、なんとかなる。日本としては万死に一生を期して闘うほか、残され...
【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】 第三巻は「権兵衛のこと」「開戦へ」「旅順口」など。十七夜に子規は静かに逝ってしまった。一方で、日露はついに開戦。好古・真之兄弟は陸海軍でそれぞれ重要な任務を担うようになる。 「いまら、なんとかなる。日本としては万死に一生を期して闘うほか、残された道がない(p167)」 令和に読み返す「坂の上の雲」。四巻に進もう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
坂の上の雲、3巻。 以下、ネタバレ。 この巻の序盤で、正岡子規が亡くなった。 子規についての知っていたこと、そのイメージが、この小説によって大きく更新されることになった。 いろんなところへ出掛けて、自分の感覚でこの世界の様々を、見て触れて知って解りたいと思っていたのだろうか。 限られた字数で紡ぐその世界を、写実的であることにこだわったという事実が、夭折した彼を思う時、なんとも切ない。 さてさて、物語は遂に日露戦争開戦へと突入する。 秋山好古は陸軍騎兵のエキスパートに、 弟真之は海軍参謀に。 彼らの活躍はもちろんだが、 今回の巻も周辺の人々についての記述が大変多く、しかも充実している。 小説なら許されるはずのケレンみは本当に少ない。主人公に関わる人々の細かな描写やエピソードを重ねて彼らの人となりを浮き上がらせるような所もあるのだが、その効果以上に、とにかく出てくる人物についての記述がたいへん細かい。こんなにたくさん、よく調べたなぁ…。 だから時々退屈だなと感じる部分も正直あるのだが、海戦の迫力などはその確かな描写でしっかり引き込まれるので、なんだか情緒が忙しかった。 閉塞作戦に携わった広瀬武夫や、 露のマカロフ中将…、 既知の内容の隙間を埋める壮絶な最期だった。 ここから先、陸の戦いが激しさを増してくる日露戦争。 さて、どんなふうに描かれるのだろう…。 続きが楽しみ。
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日露戦争で勝たなければ対馬と北海道はロシアのものだったなんて考えただけで恐ろしい 30数年前までちょんまげを結っていた弱小国家が精一杯の背伸びして知恵を使って強大なロシアに挑んでいる これからですが。
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日露戦争途中まで。史実に基づいたものなら、本当に為になる作品だなぁ。日露戦争に勝利したことくらいしか学ばなかったから、詳細がわかりとても勉強になったし、何しろ面白い。今の政治家にもこれら軍人の精神を見習ってもらいたいね。今、国のために何をすべきかを——。
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いよいよロシアとの戦いは避けられない気配が濃くなって開戦する。そんな中でも個人間では敵国の知人をリスペクトしたり、国家間でも戦いながらも相手の大将の死を悼む雰囲気もあったというところが示唆深い。
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正岡子規の最期と日露戦争の開戦と、これまでで一番手に汗握る展開で、夢中で読んでしまいました。 にしても、まるでその現場で見聞きしていたかのような詳細な描写、これが司馬遼太郎なのでしょうけど、いったいどのくらいの時間と労力をかけて人物や史実を研究したのかと、純粋にただひたすら感服...
正岡子規の最期と日露戦争の開戦と、これまでで一番手に汗握る展開で、夢中で読んでしまいました。 にしても、まるでその現場で見聞きしていたかのような詳細な描写、これが司馬遼太郎なのでしょうけど、いったいどのくらいの時間と労力をかけて人物や史実を研究したのかと、純粋にただひたすら感服するのみです。
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▼正岡子規は本編の三人主人公の一人だが、3巻目で死んでしまう。秋山兄弟もそうだけれど、上回るくらいに司馬さんは正岡子規が大好き。その「好き」が泣けてくるような3巻目。それはまた「ひとびとの跫音」になっていく。▼そうだった、十代の頃に「坂の上の雲」を読んで、短歌俳句に興味を持ったん...
▼正岡子規は本編の三人主人公の一人だが、3巻目で死んでしまう。秋山兄弟もそうだけれど、上回るくらいに司馬さんは正岡子規が大好き。その「好き」が泣けてくるような3巻目。それはまた「ひとびとの跫音」になっていく。▼そうだった、十代の頃に「坂の上の雲」を読んで、短歌俳句に興味を持ったんだった。正岡子規の「俳諧大要」とか岩波で買って読んだんだった。
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日露戦争も開戦した。戦艦、巡洋艦を以て戦う描写はまるでその場にいるのかと間違えてしまうほど細かい。 また貧しい国の日本が大国ロシアと戦争をしなくてはいけなかったのかわかった気がする。
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