ポケット詩集 の商品レビュー
詩のよさが実感できる…
詩のよさが実感できる詩集。プレゼントにお薦め★時を越えて、何度も繰り返し読むことで、新しい発見がある本だと思う。
文庫OFF
さまざまな作家の詩が掲載されている詩集です。 この手の詩集に触れると、自分がどの作家の詩にひかれやすいか好みがわかるのがいいです。 今回久しぶりに読み直して心ひかれた数個のなかに、茨木のり子さんの『汲む』『自分の感受性くらい』が入っていて、自分は相変わらず茨木のり子さんの詩が好き...
さまざまな作家の詩が掲載されている詩集です。 この手の詩集に触れると、自分がどの作家の詩にひかれやすいか好みがわかるのがいいです。 今回久しぶりに読み直して心ひかれた数個のなかに、茨木のり子さんの『汲む』『自分の感受性くらい』が入っていて、自分は相変わらず茨木のり子さんの詩が好きなんだと再確認できました(しばらく詩から離れていたので、忘れてました) 他に『学校』『祝婚歌』『奴隷根性の唄』が今回とくに印象に残りました。
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子どもが谷川俊太郎の詩が好きで、詩に親しんでいるのを見ていいなと思い、私も詩を読んでみた。情景が思い浮かぶ詩が多く、一気に読んだ。子どもは、谷川俊太郎の「どきん」や、まど·みちおの「くまさん」が好き。私は、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が好きかな。
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☆ぼくが ここに まど・みちお その「いること」こそが なににも まして すばらしいこと として ☆言葉のダシのとりかた 長田弘 太くてよく乾いた言葉を選ぶ はじめに言葉の表面の カビをたわしでさっぱり落とす 鍋が言葉もろともワッと湧きあがってきたら 火を止めて、あとは 黙って言...
☆ぼくが ここに まど・みちお その「いること」こそが なににも まして すばらしいこと として ☆言葉のダシのとりかた 長田弘 太くてよく乾いた言葉を選ぶ はじめに言葉の表面の カビをたわしでさっぱり落とす 鍋が言葉もろともワッと湧きあがってきたら 火を止めて、あとは 黙って言葉を漉しとるのだ。言葉の澄んだ奥行きだけがのこるだろう。それが言葉の一番ダシだ。 ☆便所掃除 濱口國雄 美しい世の中も こんな処から出発するのでしょう 便所わ美しくする娘は 美しい子供をうむ といった母を思い出します 僕は男です 美しい妻に会えるかもしれません ☆祝婚歌 吉野弘 二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい ゆったり ゆたかに 光を浴びているほうがいい 健康で 風に吹かれながら 生きていることのなつかしさに ふと 胸が熱くなる そんな日があってもいい そして なぜ胸が熱くなるのか 黙っていても 二人にはわかるのであってほしい ☆自分の感受性くらい 茨木のり子 ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて 初心消えかかるのを 暮らしのせいにはするな ぞそもが ひよわな志にすぎなかった 自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ
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詩集は色々と読んできたが、改めてポケット詩集に辿り着いて、とても読み応えがあり、その上読みやすい詩ばかりが掲載されていて、奥の深さに唸ってしまった。詩を読み慣れてるとお気に入りの詩人が居たりするものだが、これはアンソロジーのため、よく知らない詩人の傑作品を発見したりする。いい詩ば...
詩集は色々と読んできたが、改めてポケット詩集に辿り着いて、とても読み応えがあり、その上読みやすい詩ばかりが掲載されていて、奥の深さに唸ってしまった。詩を読み慣れてるとお気に入りの詩人が居たりするものだが、これはアンソロジーのため、よく知らない詩人の傑作品を発見したりする。いい詩ばかりです。
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日本の現代詩のアンソロジー。宮沢賢治、茨木のり子、まど・みちお、石垣りん、谷川俊太郎など、教科書などでもおなじみの作品がたっぷり27人33篇あつまった宝石箱。いちばん古いのは与謝野晶子「君死にたもうことなかれ」(1905年)、いちばん新しいのは辻征夫「学校」(1998)。「ゆずり...
日本の現代詩のアンソロジー。宮沢賢治、茨木のり子、まど・みちお、石垣りん、谷川俊太郎など、教科書などでもおなじみの作品がたっぷり27人33篇あつまった宝石箱。いちばん古いのは与謝野晶子「君死にたもうことなかれ」(1905年)、いちばん新しいのは辻征夫「学校」(1998)。「ゆずりは」が戦前の作品だとは今まで思いもよらなかった。 この本は、30年前、学生時代に出会って、自分の手元にはもちろん、これまで何冊まわりのひとに贈ってきたかわからない。友だちの誕生日に、出産のお祝いに、外国に住む人のクリスマスに、贈ってきた。それぞれの本棚の隅に居場所を得てひとつでもお気に入りの子を見つけてもらっているのだといいなと願う。 「ポケット詩集」は最近第4集がでて、ほかに「ポケット俳句」もある。他にもそれぞれの個人詩集も充実している大好きな童話屋詩文庫シリーズ、これにであえたのも、いろんな意味で安野光雅さんのおかげといえる。安野光雅の絵本を出しているから童話屋という出版社に注目したわけだけど、そもそももとは書店だけだった童話屋が出版を始めたのは安野光雅さんが田中和雄さんに出版を持ち込んだのがきっかけという話だから。
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初めて詩集を読んだ。心にしみいる詩ばかりだった。手元に置いて時々読みたい。その時々によって響く詩も変わってくるんだろうなぁ。
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http://www.dowa-ya.co.jp/books/poem/adult/pocket4.html https://www.amazon.co.jp/dp/4887471467/ https://yasu-san.hatenadiary.org/entry/20100...
http://www.dowa-ya.co.jp/books/poem/adult/pocket4.html https://www.amazon.co.jp/dp/4887471467/ https://yasu-san.hatenadiary.org/entry/20100503/1272834508
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どの詩も素晴らしい詩ばかりだが、編者のまえがきも最高だ。ここを、読めばおまえもこの詩集を読みたくなるに違いねえ。 あとは、曹植の詩が入ってれば5つ星だったな。
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地方国立大学の文学部を出たけれど、詩集を読んでいるなんて人にはついぞ出会わなかった(でも同級生の一人がのちに詩集を出版した。こっそり愛好してたんだろうなあ)。 自由詩であれ、定型詩であれ、詩というものがどんどん日常から遠ざかっているようにも思う(国語の授業などでも詩がいったいどれ...
地方国立大学の文学部を出たけれど、詩集を読んでいるなんて人にはついぞ出会わなかった(でも同級生の一人がのちに詩集を出版した。こっそり愛好してたんだろうなあ)。 自由詩であれ、定型詩であれ、詩というものがどんどん日常から遠ざかっているようにも思う(国語の授業などでも詩がいったいどれだけの重みを持って取り上げられているのか)。 ただ本書に取り上げられた詩が持つ言葉の強さはやはり格段のものだと思う。有名な詩ばかりなので以前に見たことがあるというものも多いだろう。 でも今あらためて与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」のリズムのよさとその哀切に触れ、谷川俊太郎「死んだ男の残したものは」の秘められた怒りを感じ、茨木のり子「自分の感受性くらい」というストレートな説諭に胸を刺されると、詩が、あるいは言葉が持つ力強さに感動せずにはいられない。 それは長田弘が「言葉のダシのとりかた」で隠すことなく述べているような、地道な努力の結果生まれてきたものだろう。しかし逆に言えば、詩人でなくとも言葉と真摯に向かい合っていれば、僕たちは新しい世界や価値観に出会うことが可能なはずなのだともう。 詩とはきっと、そうした言葉との向き合い方を教わるためのものだったのだろう。一編の詩を読むのにいくほどの時間がかかろうか。子どもたちには触れるだけでいいから、こうした言葉に触れる経験をしてほしいと願う。
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