屍鬼(上) の商品レビュー
圧倒的なボリュームだけど、だからこそ絶対にハードカバーで読むべきだと思う。 細切れにして読むべきものではないと。 まれに、媒体が紙であり、ハードカバーであることが必要である物語も存在する。
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まず、読み終わってよかった。これでこの読書中毒のような生活から抜け出せる。まったく長いんです。一日1時間や2時間ではいつになったら読み終わるのかと思うくらい。で、ちょっとズルしちゃいました。斜め読み。おんせんさんの言うとおり10ページを00ページにしたような上巻は、最初の部分で挫...
まず、読み終わってよかった。これでこの読書中毒のような生活から抜け出せる。まったく長いんです。一日1時間や2時間ではいつになったら読み終わるのかと思うくらい。で、ちょっとズルしちゃいました。斜め読み。おんせんさんの言うとおり10ページを00ページにしたような上巻は、最初の部分で挫折しそうになったのですが、他の方の読書感想を読んでやはり最後までと勇気づけられました。まめさんのように静信の小説は読まない。だっておんなじことの繰り返しで意味わかんないし。ココさんが2巻までは我慢と書いていたけど、図書館の単行本なので上巻のことだろうとストリーだけを追う感じで何とか読み終えるけどいまいち把握できない。あしかさんのようについ私も名前書き出してみました。人口1300人余り、400世帯、もしかしたら下巻も読んだら全員の名前が出てくるんじゃないかと思うくらいの登場人物。でもおかげで下巻になったら誰と誰がが把握できて、誰と誰が信でとか誰が突然引っ越してとかを覚えていて話をスムーズに理解できました。下巻は展開も少しスピードアップして、あの人はどうなったのと気にもなりだして割と真剣に読みました。でもやはり静信の小説は斜め読み。くどーい、と思うんですが。「村は死によって包囲されている。」この言葉通りどんどん人が死に、なのに外部からは何も干渉されない。外に助けを求めることもしないし出来ない。不可解。冒頭の部分が多分沙子が読んだ静信の書いたエッセイであろうと思うが、「すべては村の内部で完結しており、村は生きるに部外者の助けを借りない。」と言うとおりに進行していく。「起き上がり」と「屍鬼」とくればゾンビでしょうと思っていたら吸血鬼だった。おまけに「人狼」までいたとは。余談ですが、こんなふうに「人狼」を吸血鬼と同種のように登場させるなんて平井和正が怒るんじゃないだろうか、と思うんですが誰も知らないでしょうねえ平井和正の人狼シリーズなんて。辰巳が「僕は一度も死んでいない」と言っていたから、多分静信は人狼になったのだろうと思う。凄惨さを帯びてくる屍鬼狩りを読んでいるうちにふと「デビルマン」の最後を思い出した。あれほど守ろうとした人間が自分たちの正義のためにデビルマンを追い詰める。この物語もそれと同じだなと思った。人間が一番残酷で非道になれるというところ。ちょっと感想を書くのにも疲れてきた。またまた余談なのですが、最近の作家の人はパソコンやワープロを使う成果本当に難しい漢字が多くて、なんか雰囲気で読んで雰囲気でこんな意味だろうと想像するのだけれど、やはりなんとなくすっきりしなくて漢和辞典で読みを探してしまった。もっとルビをつけて欲しいものだと思う。
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ブックオフで2冊セットが格安でした。 確かに人外の恐怖もあるんだけど、それよりも「人間の怖さ」がある。 幽霊やお化けよりも人間を怖く書かれると本気で怯えます。
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上下いっしょに読む。 これはすごい。ものすごい。 神を信じたい理想主義者の静信が大嫌い。 その脆弱な理想主義、自分に似すぎている。 もっと近くを見てあげれば良かったのに。 でてくるキャラクターみんなに不満があるんだけど、もっとうまく立ち回れよと思うんだけど、それでもこの小説自...
上下いっしょに読む。 これはすごい。ものすごい。 神を信じたい理想主義者の静信が大嫌い。 その脆弱な理想主義、自分に似すぎている。 もっと近くを見てあげれば良かったのに。 でてくるキャラクターみんなに不満があるんだけど、もっとうまく立ち回れよと思うんだけど、それでもこの小説自体からは目を離せなかった。 やるせない。
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死が村を蹂躙し幾重にも悲劇をもたらすだろう―人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。猛暑に見舞われたある夏、村人たちが謎の死をとげていく。増え続ける死者は、未知の疫病によるものなのか、それとも、ある一家が越してきたからなのか。 都会から隔離された小さな村で起こ...
死が村を蹂躙し幾重にも悲劇をもたらすだろう―人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。猛暑に見舞われたある夏、村人たちが謎の死をとげていく。増え続ける死者は、未知の疫病によるものなのか、それとも、ある一家が越してきたからなのか。 都会から隔離された小さな村で起こる、死者の復活。その恐怖は足元からゆっくりと、そして確かに近づいてくる。その描写が巧みです。
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【あらすじ】死が村を蹂躙し幾重にも悲劇をもたらすだろう―人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。猛暑に見舞われたある夏、村人たちが謎の死をとげていく。増え続ける死者は、未知の疫病によるものなのか、それとも、ある一家が越してきたからなのか。
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(2006.01.01読了)(2001.03.19購入) 小野不由美さんの本に始めて出会ったのは、「魔性の子」を1998年夏に読んだときです。後で考えるとこの作品は、「十二国記」シリーズの序章みたいな作品でした。それ以後、「悪霊シリーズ」「十二国記シリーズ」その他を読んできました...
(2006.01.01読了)(2001.03.19購入) 小野不由美さんの本に始めて出会ったのは、「魔性の子」を1998年夏に読んだときです。後で考えるとこの作品は、「十二国記」シリーズの序章みたいな作品でした。それ以後、「悪霊シリーズ」「十二国記シリーズ」その他を読んできました。 「屍鬼」は、分厚い本が上下2巻で、しかも2段組と言うことで、しばらく積読になってしまいましたが、お正月休みに読むことにして、やっと読み始めることができました。 それにしても、上巻500頁余り、下巻700頁余り、しかも2段組と言うのはしんどいです。面白いのが救いですけど。 上巻と下巻の頁が均等になっていない理由は、読んでみれば分かります。上巻を読む限り小野さんの異形の者たちの世界は出て来ません。 小説の舞台は、溝辺町北部に広がる山間部にある外場村。外場は音から分かるように卒塔婆でもあります。この村の埋葬方法は、土葬です。 主人公と言うか、主な登場人物たちは、村のお寺の僧侶、室井静信。彼は作家でもあるため、昼はお寺の仕事、夜は原稿書きをしています。 二人目は、尾崎医院の院長、尾崎敏夫32歳。室井静信とは、同級生であり、友人でもあります。 三人目は、新しく洋館に越してきた、桐敷沙子という少女。SLEという難病にかかっており、光線過敏症があるので、昼間に外に出ることができないので、都会から田舎に引っ越してきた。母親(千鶴)も同様の病気にかかっている。他に、洋館には、父親(正志郎)と使用人の辰巳と医者の江渕さんが住んでいる。(村に異変が生じる時期と前後して引っ越してきた。異変に関与しているかどうかは微妙である。) 外場よりさらに奥に入ったところに山入と言う集落があり、現在3人の老人だけが残っている。上外場の後藤田秀司が山入に住んでいる伯父の秀正の具合が悪いという話を聞いて、山入へ見舞いに行ったのだが、そこから戻ってきて以来、寝込んでしまい、数日後死亡した。葬儀のために、山入の伯父に電話をしてみたが誰も出ないので、室井静信が車で集落へ行ってみると3名の老人は全員死亡していた。3名とも自然死のようである。そのうち2名は、死亡後、野犬に食い荒らされたらしい。 山入で3人が死亡した頃、村の各所のお地蔵さんや祠、塚などが壊されていた。 清水恵という高校一年の娘が犬を連れて散歩にでたまま帰ってこない。桐敷家の洋館のほうへ行くのが目撃されている。村人が山狩りをした結果、ぐったりした状態で見つかった。怪我をしている風ではないが、どこか呆然としており、動作も間延びしている。尾崎敏夫が往診してみたら、食欲はなく、貧血気味のようであった。「貧血が酷くなると、どうしても倦怠感が強くなるし、嗜眠の傾向が出ます。眠っても眠ってもまだ眠いという。」その後、清水恵は、急性心不全で死亡。 その頃、室井静信が寺近くの廃墟で、夜、物思いにふけっているところに桐敷沙子が現われ、静信のファンで、静信の書いたものは全部読んでいるという話をして行ったり、桐敷夫妻が村に現われ、村人と話をしたりし始める。 その後も死亡者が続くので、伝染病の可能性が疑われるが知られているどの伝染病にも該当せず、接触感染の可能性も低い。どの患者も病院には行きたがらない。 死亡者は、全部尾崎医院で死亡診断書を書くわけでもないので、役所の担当者と連携しながら静信が調査して行くと体の具合が悪くなると勤め先に退職届を出したり、夜中に引越しをしてゆく者たちがいることが判明した。引越し業者は、桐敷家が引っ越してきた時に使っていた高砂運送である。 警察の駐在所の担当もいなくなり、後任は、昼に訪ねてもいない。役所の担当者も失踪した。なんとなく外部との連絡が遮断されつつある。 著者 小野 不由美 1960年 大分県中津生れ。 大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に在籍。 1988年 「バースデイ・イブは眠れない」でデビュー。 1992年 「十二国記」シリーズが大ヒット。 ミステリ作家綾辻行人とは夫婦。 (「BOOK」データベースより)amazon 死が村を蹂躙し幾重にも悲劇をもたらすだろう―人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。猛暑に見舞われたある夏、村人たちが謎の死をとげていく。増え続ける死者は、未知の疫病によるものなのか、それとも、ある一家が越してきたからなのか。
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物語の舞台が自分の実家に酷似していて、読んでいる最中断続的な寒気に襲われました。夏の真夜中に窓を開け放ち、一気に読んでしまうのがいい。個人的には文庫より重量感のあるハードカバーをオススメしたい。 尾崎の医者が好きです。
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上下まとめて感想を。 中学生の時に読んだのですが、終わり方に不満が。やはり勧善懲悪のような終わりをイメージしていたからか、夏野の死が残念でしようがありません。 彼を使ったらもっと違う展開になったのではないかな、と思います。 静信が不気味でした。 彼は一体何をしたかったのかがずっと...
上下まとめて感想を。 中学生の時に読んだのですが、終わり方に不満が。やはり勧善懲悪のような終わりをイメージしていたからか、夏野の死が残念でしようがありません。 彼を使ったらもっと違う展開になったのではないかな、と思います。 静信が不気味でした。 彼は一体何をしたかったのかがずっと読めないままでした。ある意味この作品の中で最もエゴイストなのではないかと思います。
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怖い!! じわじわと怖くて、話の展開が先読みできません。 本当に自分が巻き込まれたらこういう心の動きをするんだろうな。 話の流れに乗った瞬間、読むのがやめられなくなります。
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