クロスファイア(上) の商品レビュー
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手持ちの本。 短編「燔祭」の続編。宮部みゆきの初期の作品に多くみられる”悪への憎悪”が強く感じられる作品。 実際に凶悪事件が起きるたび、残酷なニュースを見るたびに、こんな悪いことがどうか起きないようにと願い、こんなことができる加害者なんかいない方がいいはずだと思う人はたくさんいるはずだ。そういう怒りを、この小説は代弁してくれているような気がしていた。 読み返してみても、やっぱり快楽や欲求のためにだけ人を殺す人たちと、彼女は違う。決して勧善懲悪の物語ではないけれど、この小説を読むと熱が伝わってくる気がする。 悲劇的だけれど、ラストも好き。
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龍は眠るに引き続いて読んだからか、宮部さんといえば超能力って印象を持ったような記憶がある。 武器になるという決意。
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それは生まれ持った能力だった。 OL青木淳子は、念力放火能力という特殊な力を持っていた。 そんな中、深夜の廃工場で、若い男三人が一人の男性の死体を遺棄しようとしている場面に遭遇してしまった。 そこから始まる、入り組んだ複雑な事件の真相を探るべく、彼女は自身の能力を最大限に発揮する。 その一方で、警視庁放火捜査班の刑事、石津ちか子は、 多発する謎の焼殺事件の真相をたどるうちに、過去の未解決事件を掘り起こしていく。 下巻早く読みたい、と素直に思う。 超能力?なにそれwってなるかもしれないけど、 実はハマってる自分がいる。 火車の主人公と、これの主人公の思想ってか性格がまったく違うことに驚いた。 同じ人が書くとだいたいその人特有のキャラってか癖が出て、主人公の思想も被るパターンが多い気がするけど、 著者は癖とかそんなのに一切流されずって感じ。 職人だなあ、と実感した)^o^(
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深夜の廃工場。三人の若者によって、男が水槽に投げ込まれようとしていた。それを目撃したOL・青木淳子は、念を込めて掌から火炎を放ち、瞬時に若者二人を焼殺した。彼女は念力放火能力を隠し持つ超能力者だった!若者たちに連れ去られた恋人の救出を瀕死の被害者に頼まれた淳子は、逃走した残る一人...
深夜の廃工場。三人の若者によって、男が水槽に投げ込まれようとしていた。それを目撃したOL・青木淳子は、念を込めて掌から火炎を放ち、瞬時に若者二人を焼殺した。彼女は念力放火能力を隠し持つ超能力者だった!若者たちに連れ去られた恋人の救出を瀕死の被害者に頼まれた淳子は、逃走した残る一人の行方を探すが...。警視庁放火捜査班の刑事・石津ちか子は、不可解な焼殺の手口から、ある未解決事件との類似に気付く。東京・荒川署の牧原刑事とともに捜査を開始したちか子の前に、新たな火炎焼殺事件が...!宮部みゆき、渾身の力作1200枚、ここに登場。
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何故か小学生の時に読んだ思い出深い本。 宮部みゆき作品は中だるみして最後まで読めないのですが、これは最後まで読み切った! 暇があったら読み返したい。
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一気に読んだ 初めは淳子側に気持ちがいったけど途中からそこまでやるか?そんな権利あるのか?と疑問に 下巻が楽しみです
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冒頭から物語に惹きつけられ一気読みでした。 念力放火能力者(パイロキネシス)の話と言われると敬遠しちゃいそう だけど正義とは何かという事をテーマに壮大な物語になってます。 ハラハラドキドキしてあっという間に読んでしまいました。 非人道的な行為をできる人間に天罰を与えてくれるって...
冒頭から物語に惹きつけられ一気読みでした。 念力放火能力者(パイロキネシス)の話と言われると敬遠しちゃいそう だけど正義とは何かという事をテーマに壮大な物語になってます。 ハラハラドキドキしてあっという間に読んでしまいました。 非人道的な行為をできる人間に天罰を与えてくれるって言うのは 読んでてすっきりするし、それも正義感からくる感情だよね。
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『鳩笛草』の短篇の一つが、そのまま長編へと繋がった話。 パイロキネシスもの。 しかし、宮部さんは読み進まないなぁ。 苦手なんだろか。もしかして。
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四人の若者が廃工場に瀕死の男を運び込んできた。その男を“始末”するために。目撃した青木淳子は、力――念力放火能力(パイロキネシス)を放ち、三人の若者を炎上させる。しかし、残る一人の若者は逃走。淳子は、息絶えた男に誓う。「必ず、仇はとってあげるからね。」一方、現場を訪れた石津ちか子...
四人の若者が廃工場に瀕死の男を運び込んできた。その男を“始末”するために。目撃した青木淳子は、力――念力放火能力(パイロキネシス)を放ち、三人の若者を炎上させる。しかし、残る一人の若者は逃走。淳子は、息絶えた男に誓う。「必ず、仇はとってあげるからね。」一方、現場を訪れた石津ちか子刑事は、不可解な焼殺の手口から、ある事件を思い出していた!(出版社内容紹介より) 理不尽に殺されてしまった人々の復讐のために超能力を使う主人公。法で裁けない犯罪者を、正義のために処刑することは、果たして許されるのか。もし自分だったら?と自問せずにはいられない、深いテーマをたたえた作品です。
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“あたしは装填された銃だ。持てる力を行使し、無軌道に殺人を続ける若者たちを処刑する主人公を描いたスピード感溢れる上巻、下巻は、一転して、子孤独な主人公を追う刑事、謎の組織が最後に絡み合う、意外な結末です。 文句なし。
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