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日輪の遺産 の商品レビュー

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209件のお客様レビュー

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2009/10/04

帝国陸軍がマッカーサーより奪い,終戦直前に隠した財宝。 50年たった現代,その真実が明らかにされようとしている。 過去と現代,それぞれの視点から物語は進む。 財宝探しのアドベンチャーのように思われるかもしれないが, 実は,内容はそうではない。 「日本の精神は個人の意思など...

帝国陸軍がマッカーサーより奪い,終戦直前に隠した財宝。 50年たった現代,その真実が明らかにされようとしている。 過去と現代,それぞれの視点から物語は進む。 財宝探しのアドベンチャーのように思われるかもしれないが, 実は,内容はそうではない。 「日本の精神は個人の意思など入りこむ余地のないほど,硬く,緊密に,不変に完成している。」という台詞がある。 (以下は作品を読む前からの私見も含まれている。) 特攻や自決といった行為はその精神に基づいた行為であり, それが連合国にとって驚異であり,脅威を与えたのである。 従って,GHQはその精神を崩すための占領政策を展開した。 その成果か,戦争への忌避からかはわからないが, 現代,その精神は確かに崩壊しているようにも感じる。 何ひとつ資源もない辺ぴな島国の日本が, 世界を相手に4年も戦えたという事実。戦後の急激な復興。 過去の人たちが,命をかけて戦ったからこそ,今の日本がある。 今はそのことすら忘れられようとしているが, 自分だけでも,その遺産を大切にしていきたいと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

よかったです、この本。 これまで読んだ浅田次郎3冊(少なっ)の中でピカイチ。 いろんな意味で考えさせられ、読み終わった後布団のなかでちょっと泣けるような話でした。 あまり期待はしてなかったのですが、いい意味で期待を裏切られました。

Posted byブクログ

2009/10/04

【2006.02.28.Tue】 「戦争を知らない子どもたち」。この言葉が初めて心に重くのしかかってきた。私たちは戦争の原因や状況だけをおざなりに学んだまま、過去のこととして忘れていたのだろう。当時を生きる人々の信じていたもの…そんな奥深くに生きるものを私たちは知らずにいることが...

【2006.02.28.Tue】 「戦争を知らない子どもたち」。この言葉が初めて心に重くのしかかってきた。私たちは戦争の原因や状況だけをおざなりに学んだまま、過去のこととして忘れていたのだろう。当時を生きる人々の信じていたもの…そんな奥深くに生きるものを私たちは知らずにいることが果たして出来ようか。『日輪の遺産』は物語なのだが、そこに潜むいくつかの真実に私は胸を締め付けられる。知らないのではなく知ろうとしていなかったのだ。過去によって生かされているはずの現代に甘やかされたまま。浅田次郎に素直に「ありがとう」と言いたい。少なくとも私は「知りたい」と思えるチャンスを与えられた。この物語においての"遺産”とは、全ての人が持つべきものなのではないだろうか。そして、それはいつまでも永久に後世に受け継がれていかなければならない。それが世界を相手にして戦った日本という国の誇りなのだと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

その種の作品が先行し、極道作家の烙印を押されかけていた浅田次郎、起死回生の一発!と言ったら怒られる?「帝国陸軍がマッカーサーから奪い終戦直前に隠した時価二百兆円の財産」の真実。魂をゆさぶる浅田節の真骨頂、ここにあり。読み進むうち、引き込まれること、間違いなし。自衛隊に所属していた...

その種の作品が先行し、極道作家の烙印を押されかけていた浅田次郎、起死回生の一発!と言ったら怒られる?「帝国陸軍がマッカーサーから奪い終戦直前に隠した時価二百兆円の財産」の真実。魂をゆさぶる浅田節の真骨頂、ここにあり。読み進むうち、引き込まれること、間違いなし。自衛隊に所属していた異色の作家の渾身の一作。

Posted byブクログ

2017/01/20

倒産寸前の不動産会社社長・丹羽明人は、偶然競馬場で知り合った老人・真柴司郎に古ぼけた1冊の手帳を渡される。 その直後、真柴老人は心臓発作で急死してしまうのだが、その手帳には、戦時中、エリート将校であった真柴が、マッカーサーの財宝を隠したという驚くべき事実が書かれてあった…。 こち...

倒産寸前の不動産会社社長・丹羽明人は、偶然競馬場で知り合った老人・真柴司郎に古ぼけた1冊の手帳を渡される。 その直後、真柴老人は心臓発作で急死してしまうのだが、その手帳には、戦時中、エリート将校であった真柴が、マッカーサーの財宝を隠したという驚くべき事実が書かれてあった…。 こちらもまた、以前読んだ『蒼穹の昴』に引き続き、教科書が欲しい本でした。 生憎、現在は手許にありませんが。 実在の人物が登場すると、どこまでが実話か気になるので、ついつい調べものしたくなってしまいます(笑)。

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2009/10/04

戦争と言う名の、青春を過ごした彼女たちの気持ちは、どんなものだったのだろう。 悲しい結末。

Posted byブクログ

2009/10/04

賛否両論かもしれないが、浅田の作品の中ではこれがピカイチだと思った。内容も濃くてだけど仕掛けがあって、泣かす力もあって。最後の最後に「え?」というあのくだりには、驚く。私にしては珍しく何度も読み返した一冊。騙されたと思って読む価値あり。

Posted byブクログ

2009/10/04

犠牲になっていく学生と苦悩する兵隊。やっぱりどんな理由でも戦争という方法でまったく関係のない人が傷ついていくと本当に心に刻まれます。

Posted byブクログ

2009/10/04

いや〜これまた感動しました! 浅田氏の作品って2パターンありますよね。仁侠モノとヒューマンミステリモノと。本書は後者であります。読んでいて、もしかして謎の部分は謎のままで終わるのかも・・・な〜んて考えてしまいました。そこはそこは浅田氏、伏線が見事でありまして、ちゃ〜んと謎を解いて...

いや〜これまた感動しました! 浅田氏の作品って2パターンありますよね。仁侠モノとヒューマンミステリモノと。本書は後者であります。読んでいて、もしかして謎の部分は謎のままで終わるのかも・・・な〜んて考えてしまいました。そこはそこは浅田氏、伏線が見事でありまして、ちゃ〜んと謎を解いてくれます。おまけに感動付きで。やっぱり戦争を絡ませると、なんだかやるせない思いに駆られます。不条理がまかり通り、個人の意思ではどうにもできないことが起こり・・・。時代の犠牲者といえばそれまでなのですが、反戦意識を煽ります。実は浅田氏作品、仁侠モノは読んだことがありません。なんだか読みたい気持ちにはなるんですけどね〜。ミステリ要素がちょっとでも含まれていたらいいんだけどなぁ。どうなんでしょ?

Posted byブクログ