緋色の囁き の商品レビュー

綾辻行人(著者)

2023/09/14

血の描写(あかい、、)みたいなのあんま好きじゃなかった。ちょいグロで血が苦手な私にはあまり向いてなかったかも

2023/02/03

綾辻行人の少女の残酷さというフェチズムを感じられてとても良かった。
普通に暮らしてきた女子高生冴子は実はやんごとなき家系の産まれで、跡継ぎ問題から元の家へ引き取られて厳格すぎる全寮制の女子校に入れられる。
眉目秀麗、成績優秀の委員長を取り巻くグループと、その周りで起きる殺人事件の容疑者にされてしまった冴子は一体どうするのか……！
という感じの話です。

ミスリードが上手くて、冒頭から挟まるサイコパスな女の子の過去は一体冴子か委員長の綾かはたまた……という魅せ方も上手かった。

メリークリスマスのリフレインの間に文章入れるのは時代を感じました。

2023/01/10

厳格な規律に縛られた名門女学園に転校してきた和泉冴子。　魔女の噂、開かずの間、都市伝説の残る学園で転校以降始まる生徒たちの惨殺事件。　冴子は自身の奥底から湧き上がる謎の囁きと欠ける記憶の断片から自分が犯人なのではないかと疑い始めるが・・・。

　ホラーですね。　ミステリーかは怪しい。　雰囲気は嫌いではないけどあまりに拍子抜けなオチでした。

2022/11/13

トリックや推理というのではなく、サスペンスという感じ。過去回想や囁きなどの伏線も、予想のもう一つ裏をついていてよかった。ミスリードはあながちミスリードではないというのが斬新。
狂気の説明が最後に丁寧にされていて、興醒めしつつすっきりした。

2022/05/04

初の囁きシリーズ。綾辻作品だけに、大きく外すことはないと思って読んだ訳だけど、これはこれでなかなかに味わい深い。犯人判明後、一瞬、”えー！結局、トチ狂ったヤツが間違った正義を振りかざしました、みたいな、辻褄なんてどうとでもなる的結末！？”って思いかけたけど、まさかそんな筈はありませんでした。すんません。一連の事件がすべてしかるべきところに落ち着く、納得のエンディングでした。このシリーズもどんどん読みたいす。

2021/12/20

冴子と俊記の会話がどうも古くさく、昭和っぽいなーと思ってたら1988年に刊行、1997年に改編された本だった。

俊記が出てくるまで、こんなに古い本だとは思わなかったー！
むしろ、ちょっと前くらいの本かと。

生理前の不安定さや生理中のしんどさが書かれてたけど、作者すげーなと！
綾辻さん、男ですよね？しかも、今でこそ生理は比較的オープンになったけど、当時は絶対隠す時代やったのに、的確に書かれすぎてて、高校生の頃の生理を思い出した笑

この本が書かれた時に私は産まれたけど、冴子の生理の時のモヤモヤや、不安定さは自分もあったなーと。

ストーリーも面白かったけど、そっちの方が印象的な本だった。笑

あと、私も女子校出身で、元お嬢様学校で、校則が厳しかった所も同じだった。
(さすがにここまで厳しくないけど。)

この本からは高校時代(思春期特有？)の不安定さを思い出さされた。

2021/09/28

こんなにも“囁き声”を文字で表現できていると言うのが純粋に凄い。
これがあるからこそ物語全体が不穏な雰囲気に包まれているように感じるんだろうな…

中盤以降からは狂気的な面が垣間見えてくるため、より一層不穏な雰囲気が醸し出されるけれど、特に最後の冴子の中にも狂気の芽が芽吹いていくんだなと予感させる描写は秀逸。

2021/07/17

囁きシリーズはずっと読もうと思って積んでたものの1つでした。
女同士のいじめとか薄暗い学校生活の雰囲気が苦手なので、そろそろこの嫌な感じの女の1人でも殺されてミステリーパートにいかないかなー！と思ってたとこで、第1の事件！！
ちょ、死ぬのそこかい！！！とつっこみをいれつつも、その後の展開は流石の綾辻先生でした…好きぃ……
前半でさりげなく入ってた保健室での生徒の生理を把握してる描写は、校長が妹の月経をそれだけ気にしていたことの伏線なんですかね。生理の管理が学校の方針になってる、みたいな。

魔女裁判、少女のもつ残酷性、閉ざされた花園…どれも魅力的で蠱惑的で、そして恐怖を感じさせる舞台装置でした。
冴子、完全に母親の血を受け継いでますね…最後の1ページで、すっきり終わらせてやらねえよ？？っていう綾辻先生からの意地悪な愛情を受け取りました…

2021/05/20

読みながら冷や汗かいた（笑）
怖いとゆうか不気味とゆうか雰囲気が凄くて飲み込まれた、、。

犯人こうなんじゃない？と思ってたけど
あの人がその人で同一人物まではわからんかった、、。

終わり方も意味ありげでよかったけど
二人目の殺人の時に、主人公のパジャマが濡れてたのはなんでやったんやろう、、、ってゆうのと、シャワーは夕方にしかでないんじゃないの？？ってゆう疑問

面白かったけど完全に腑には落ちてないとゆうか
まあでも全然面白かってんけどそこだけ謎、、。
なんか見落としてる？？もしかして解明されてる？？
パジャマが濡れてたんに関しては最後の終わり方からまあ主人公もそっち系でなんか外行ってたんやろうと思うけどその解釈でいいん、、か、、、？

2021/04/06

全寮制の名門女子校 赤い煉瓦の校舎 薔薇園 臙脂色の絨毯が敷き詰められた寮 開かずの間にまつわる魔女伝説…
ヒステリックな女教師 女王然としたクラス委員長と彼女につき従うクラスメイトたち 過去のフラッシュバック…
「本当の魔女は誰？」

ダリオ・アルジェント監督のサスペリアを彷彿とさせますがオカルトよりミステリー強め、サスペリアといえど2をおもわせます。
とはいってもサスペリアの換骨奪胎の話ではなく主人公の生い立ちや失われた記憶を巡るストーリーにぐいぐい引き込まれます。
主人公の失われた記憶の全てと本当の自分、色々と推測すると個人的にはホラー色も強め。