ちいさなちいさな王様 の商品レビュー
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ちいさな王様のところでは、生まれた時が一番大きくて、大人になるにつれ小さくなっていくらしい。そしていつか見えなくなるまで小さくなって消えていくらしい。それから、歳をとるほど見る夢も大きくなるらしい。私達の世界とは真逆の世界。 薄い絵本のような本だけど、王様の言葉に、今まで気付かなかったとを気付かされました。当然、と思わなくていいんだ。もっと自由に考えていいんだ。
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サラリーマンの僕の家にいつからか現れるようになった、人差し指くらいの背丈の、ちいさなちいさな王様。 王様の世界では、生まれたときは大きくて何でも知っていて、自分の仕事をしながら暮らすのだが、老いるにつれて体は小さくなり、知識も忘れ、知りたいことはなんでも大きい人たちに尋ねて、その...
サラリーマンの僕の家にいつからか現れるようになった、人差し指くらいの背丈の、ちいさなちいさな王様。 王様の世界では、生まれたときは大きくて何でも知っていて、自分の仕事をしながら暮らすのだが、老いるにつれて体は小さくなり、知識も忘れ、知りたいことはなんでも大きい人たちに尋ねて、その代わりに想像力はどんどん豊かになって、遊んで暮らして、最後はけし粒よりも小さくなって見えなくなる。という人生を人は送るそうだ。 そんな王様と、日々の生活にちょっぴり疲れている僕との、静かな交流のお話。 王様の話はいろいろと示唆に富んでいてはっとするが、別に難しく考えず、楽しい空想のお話として読んでもじゅうぶん面白い。それに王様のキャラクターも、偉そうでわがままでもあるんだが可愛い。怒って角砂糖を僕の珈琲にばこばこ投げ入れたりする。 あとがきによると、もともとはドイツの新聞に連載された物語だったとのこと。 大人向けの素敵な童話でした。
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僕の人差し指ほどの大きさしかないけど、とっても太っていて偉そうな王様。グミを抱き抱えるようにして食べる王様。年をとるにつれて小さくなり、いずれは見えなくなってしまう王様たちは、ほこりの粒子のように、僕たちの周りにいるのかもしれない。哲学的な本でした。
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なんとも独特な世界観のある本。実は王様すぐ近くにいそう‥‥でも見えないから気が付かない‥‥。 本当に必要な人には見えるのかな?と思ってしまう。 疲れたサラリーマンの方に読んでいただきたい。
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大人になるということはいろいろなことができるようになることだと思っていた。 本当に? 子どもの頃の想像力、なんにでもなれる可能性、大人になれば失われることのなんと多いことか! あるサラリーマンの前に現れた小さな王様は、生まれたときは大人でなんでもできてなんでも知っている。そこから...
大人になるということはいろいろなことができるようになることだと思っていた。 本当に? 子どもの頃の想像力、なんにでもなれる可能性、大人になれば失われることのなんと多いことか! あるサラリーマンの前に現れた小さな王様は、生まれたときは大人でなんでもできてなんでも知っている。そこから年をとるごとにできることが少なくなり、知識も減り、体も小さく縮んでやがて見えなくなってしまう。 しかしその分想像の枠は大きくなり、世界は楽しいものとなる。 大人になること、子どもの頃を忘れること、大人が読むとすこしせつなく、子どもは大人になることを少し残念に思うかもしれない。 小学生の子どもは途中まで読んで「なんだか怖いから読みたくない」と中断していた。
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大人のための絵本。子どもには退屈かもしれない。中学生くらいから読めるかな。星の王子様よりも、もっと大人向きの静かな世界です。小指ほどに小さなちいさな王様とすごす、主人公の「僕」はなにしろサラリーマンなのです。 絵本なのにkoboで買ってしまったのですが、絵の表示が小さくて台無しです。緻密な絵には秘密がたくさん詰まっていそうで、もっとじっくり見たい……。
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ほんの気まぐれに現れたちいさなちいさな王様と、ある男性のお話。 …と、書くとメルヘンチックな話を想像しがちですがそれとは少し違った雰囲気のお話です。 ちいさく生まれ、少しずつ大きくなっていく私たちヒトと、真逆の生を辿る王様との出会い。 王様は実に自由奔放で、好奇心にあふれた、...
ほんの気まぐれに現れたちいさなちいさな王様と、ある男性のお話。 …と、書くとメルヘンチックな話を想像しがちですがそれとは少し違った雰囲気のお話です。 ちいさく生まれ、少しずつ大きくなっていく私たちヒトと、真逆の生を辿る王様との出会い。 王様は実に自由奔放で、好奇心にあふれた、私達でいえば子どもに近い存在です。 その目が見つめる世界は、私たちが様々な眼鏡をかけて見ている世界と、同じもののはずなのに違います。 もう眼鏡をとる事はできないけれど、少しだけ上に持ち上げて世界を覗いてみたい。正しい事と間違っている事、その二つでは割り切れない何かの存在を思い出せるかもしれない、読んでいるとそんな気持ちになります。 もちろん深読みせず、繊細なタッチの挿し絵を眺めながらファンタジーとしておおらかに楽しんでもよいです。 幅の広い楽しみ方のできる一冊だと思います。 *図書館では児童書として扱われているケースが多いですが、中は奥付のタイトルを除いて、一切フリガナはありません。 *文中で使われている漢字は一般的な読み物のレベルです。 ≫注記 青少年読書感想文コンクール課題図書(第43回/中学校) ≫BOOK DATE ちいさなちいさな王様/講談社/アクセル・ハッケ・著 ミヒャエル・ゾーヴァ・画/943 ハ 4062083736/111p 20cm 1300円/1996.10
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年をとると小さくなる王様と、大きくなる人間の間の物語。王様は老人としての威厳を保ちつつ、想像力豊かな子供らしさを合わせ持ち、少し偉そうで苛立たせるが、想像力の扉を開いてくれる。想像をふくらませて、自分の目指すものを考えなおしてみたいと感じた。
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生まれることと 死ぬこと 想像と現実の逆転 とても良かった 嫌がらせで 角砂糖を投げ込む王様が可愛すぎた
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人差し指サイズで、グミベアが好物で、激怒したらコーヒーに角砂糖を投げ込んでくる、そんな王様。 彼は人間と逆で、生まれたときは大きく、年を取るごとに小さくなっていく。 星の王子様みたいな雰囲気の、とっておきのおとぎ話。 (院生アルバイト/2014年度夏展示「かわいい子には旅させよ...
人差し指サイズで、グミベアが好物で、激怒したらコーヒーに角砂糖を投げ込んでくる、そんな王様。 彼は人間と逆で、生まれたときは大きく、年を取るごとに小さくなっていく。 星の王子様みたいな雰囲気の、とっておきのおとぎ話。 (院生アルバイト/2014年度夏展示「かわいい子には旅させよ」)
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