フロー体験 喜びの現象学 の商品レビュー
フローについては、とある資格の勉強の際に知識として頭に入っていたので、理解を深めるために読んだ一冊。 ただ、翻訳した本であるため論文を読んでいるような固さがあり、非常に読みにくい。 読書慣れしている方ならいいのだが、不慣れな方は本書の重要な論点を正確に拾えずに、本書を読む目的を...
フローについては、とある資格の勉強の際に知識として頭に入っていたので、理解を深めるために読んだ一冊。 ただ、翻訳した本であるため論文を読んでいるような固さがあり、非常に読みにくい。 読書慣れしている方ならいいのだが、不慣れな方は本書の重要な論点を正確に拾えずに、本書を読む目的を見失ってしまいかねないと思う。 フローの本質などを伝える際に、その前後に長い具体例が差し込まれていてかなりストレスを感じた。 翻訳本を読む時は、この読みやすさなどをしっかり念頭に入れて本選びをしようと思う。
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「フロー状態」(≒深く没入して楽しい状態)を引き起こす条件などについて、理論と経験標本をもとに考察する。 フローは誰もが体験したことのある状態であり、その点でとても身近なものだと思うが、本書では前提となる「幸福」「意識」についての考察から始まる。その点についてはもしかしたら難しい...
「フロー状態」(≒深く没入して楽しい状態)を引き起こす条件などについて、理論と経験標本をもとに考察する。 フローは誰もが体験したことのある状態であり、その点でとても身近なものだと思うが、本書では前提となる「幸福」「意識」についての考察から始まる。その点についてはもしかしたら難しいと感じる人がいるかもしれない。 本書の大まかな主張をざっくりまとめると「生活のどの要素にもフローを体験する機会がある」ということで、中盤は様々な身近な場面におけるフローの例を挙げて考察が進む。 本書を読むことで普段の生活で「あ、これがフローか」と感じる機会が増え、体験的に読むことができる本だと感じた。
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山口周さんの読書マンダラにあったため購入。「フロー体験」という言葉はよく聞く。スポーツの世界に限った概念かと思っていたが、仕事や余暇、人生の幸福にまで貫く重要概念であることを学べた。 他者との交際がいかに幸福、ときには脅威になるのか、仕事をいかに楽しむか、人生をいかに意義あるもの...
山口周さんの読書マンダラにあったため購入。「フロー体験」という言葉はよく聞く。スポーツの世界に限った概念かと思っていたが、仕事や余暇、人生の幸福にまで貫く重要概念であることを学べた。 他者との交際がいかに幸福、ときには脅威になるのか、仕事をいかに楽しむか、人生をいかに意義あるものにするのか、フローに着目することで見えてきたことがあり、とても良い本だった。
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選択肢が多く、変化の早いこの時代に本書に書かれている内容のことで悩んでいる方は多いのではないでしょうか。 簡潔に述べると人生の中で集中状態に入る条件やその集中状態がもたらす影響について述べられています。日常においてどんな活動でもフローの状態は作り出すことは可能で、私はその中で...
選択肢が多く、変化の早いこの時代に本書に書かれている内容のことで悩んでいる方は多いのではないでしょうか。 簡潔に述べると人生の中で集中状態に入る条件やその集中状態がもたらす影響について述べられています。日常においてどんな活動でもフローの状態は作り出すことは可能で、私はその中でも、家族や恋人等、他の人との生活の中でどのようにフローの時間を創出するのかに興味がありました。 ・すべての経験は私たちの心の中に情報としてすべて現れ、それを統制できれば、自分の生活をどのようなものになるかを決めることができる。そして、目標が自分のスキルにマッチしているときに最適状態が生まれる。 ・死ぬまでに達成したい目標にどれだけ近づくかが、生活の質を図る尺度になる。 ・最もいきいきした経験は、達成できる見通しのある課題と取り組んでいるときに生じる。また、明確な作業の目標があり、直接的なフィードバックがある。 ・人々が楽しむのは統制されているという感覚ではなく、困難な状況下で統制を行っているという感覚。 ・最適経験の基本要素は、それ自体が目的であるということ。 ・毎日自分の生活をどのように楽しむかを学ぶことが重要。 ・逆境のもとでの力の源泉は、利己的ではない目的への強い指向性。自分自身の利益の追求に関心を持っていない。行為が内発的に動機付けられているのが理由。
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https://scrapbox.io/ne-sachirou/flow_%E9%AB%94%E9%A9%97
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
やっぱり古典的な本の威力はすごい。本質を考え抜いているので、得られる考え方のガイダンスが非常に明確。 煎じ詰めると、 ・仕事も家庭も実現できそうな目標を設定し、 ・フローに入れるよう環境を作り、 ・その活動そのものを楽しい気持ちで楽しむこと、 であり、結婚するなら、 ・相手にChemistryや本能的なものを感じれるのかどうかをベースに、 ・同様に二人の可能性を認識し、家庭の目標を設定し、 ・それに向けて自己を変容していくことと成長することを覚悟し、 ・仕事同様、日々注意を注いでいく努力の必要性を認識していくこと である。 ----------------------------------- 幸福というものは偶然に生じるようなものではない。それは幸運や偶然の産物などではない。それは金で買えたり、権力で自由になるというようなものでもない。それは我々の外側の事柄によるのではなく、むしろ我々が事柄をどのように解釈するかによるものである。事実、幸福とは一人一人に開かれているものであり、人それぞれによって守り育てられるべき状態なのである。 最初の愛の後は、すべての関係は次第に色あせる。同じ相手と数年にわたって楽しいセックスを維持することがとりわけ難しい。人間は他の大多数の哺乳類と同じく、本来単婚性ではないと言うのはおそらく正しいのだろう。ロマンスと純粋な心遣いが同時に成長しなければ、2人の関係はやがて陳腐なものになってしまう。 愛を新鮮な状態に保ち続けるにはどうすれば良いのか。2人の関係はより複雑なものにならねばならない。2人は自分の中に、またお互いの中に新しい可能性を見つけ出さなければならない。相手の心の中にどのような思考が、感情が、夢が住んでいるかを知るため、互いに注意を注ぎ会わねばならない。このことは本来、終わりのない家庭、生涯かけての作業なのである。一緒に旅行する、同じ本を読む、子供を育てる、計画を作り実現するなど。 どのような人間関係でも注意の対象の再構成、目標の再設定を必要とする。二人の人間が一緒に出かける時、ふたりはひとりなら持たずに済む拘束を受け入れなければならない。スケジュールを調整せねば成らず、計画も修正されねばならない。夕食の約束のような簡単なことでさえ、時間・場所・料理の種類などについての妥協を必要とする。ふたりはともに出会う刺激に対して、ある程度まで似たような感情で反応しなければならないだろう。もし男性が女性の嫌う映画が好きであったりその逆であったら、その関係はおそらく長続きしないだろう。 このように。どのようなものであれ、関係を持つということは自己に変容を求める。 フローを作り出すためには、家庭はその存続のための目標を持たねばならない。外発的理由だけでは不十分である。家族の心理的エネルギーを共通の課題に集中させるためには、積極的な目標が必要である。そして、その目標が、他の家族全員に影響を及ぼすということである。一人一人の目標が他の全員の問題になる。この意識が重要である。 家庭生活は自然に成り立つものであり、家庭生活を処理する最良の戦略は緊張を解き、成り行きに任せることであるというのは、我々の時代の最も基本的な幻想の一つである。 音楽家は2日以上も練習を休んだ後にトランペットを巧みに吹くことはできない。規則的に走らない競技者はやがて調子を崩し、走ることを楽しむことができなくなる。全ての企業主は、自分の注意が散漫になれば会社が傾き始めることを知っている。いずれの場合も、注意の集中なしには複雑な活動はカオスの中に解消してしまう。家庭だけがこれらと異なるはずはない。無条件の受容、家族が互いに持つべき完全な信頼は、惜しみない注意の投入を伴った時にだけ意味のあるものになる。そうでなければ、それは空虚なジェスチャー、無関心と変わるところのない偽善的見せかけにしか過ぎない。
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自分が普段から幸福に生きる為に必要だなと思っていた事を文字にして纏めて体系化してくれてるなと感じた 昔7割ほど読んだ所で断念していたので再読なのだが それまでに宗教哲学などの表面を撫でていたので、最初に読んだ時とは読み味が変わっていてまた面白かった ただ、言ってる事はわかる...
自分が普段から幸福に生きる為に必要だなと思っていた事を文字にして纏めて体系化してくれてるなと感じた 昔7割ほど読んだ所で断念していたので再読なのだが それまでに宗教哲学などの表面を撫でていたので、最初に読んだ時とは読み味が変わっていてまた面白かった ただ、言ってる事はわかるがその目標を設定するのが目だけ肥えてしまったSNS社会にどっぷり浸かった現代人には一番難しいだろうなとも思う
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フロー体験について書かれた名著。どのようなときに人はフロー状態に入るのか?基礎知識として読むべき一冊。
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難しかったが不思議と読み進めることができた。 読書もフロー体験とあり、救われる思い。 無秩序から秩序へ、一見無意味なものにも自分なりの価値を見出せるかがフローを体験できる鍵のようだ。
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好きなことに熱中しているとき,Playfulな学びで経験するのがフロー体験.何かに取り組もうとする人の必読書です.
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