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絡新婦の理 の商品レビュー

4.4

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    43

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

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2011/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短かった。 800頁以上の本の感想にしては 不自然だが、読んでいただければ解る。 本作はいきなりラストシーンから始まる。 もちろん犯人に関しては性別位しか判らない様 出来ているが、さすがに一寸驚いた。 そして、その後 幾らかの同時進行する物語が描かれ それらは、交じり合いながら中心に向かう それはまるで蜘蛛の巣の様に。 そして完読後は 一寸も間を空けず 冒頭に戻った。 毎回内容は然ること乍、 物語の構成に驚かされるのだが 今回は文章構成自体が 蜘蛛の巣を体現している。 その秀逸さに◎ 追伸 漸く関口君が出てきたと思えば 物語は終わりです。 其処が一寸残念ではある。

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2011/03/10

百鬼夜行シリーズ5作目 理に巣喰うは最強の敵――。 京極堂、桜の森に佇(た)つ。 当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな――2つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。 房総の富豪、織作(おりさく)家創設の女学校に拠(よ)る美貌の堕天使と、血塗られた鑿(のみ)をふるう目潰し魔...

百鬼夜行シリーズ5作目 理に巣喰うは最強の敵――。 京極堂、桜の森に佇(た)つ。 当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな――2つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。 房総の富豪、織作(おりさく)家創設の女学校に拠(よ)る美貌の堕天使と、血塗られた鑿(のみ)をふるう目潰し魔。連続殺人は八方に張り巡らせた蜘蛛の巣となって刑事・木場らを眩惑し、搦め捕る。中心に陣取るのは誰か? 今までで一番読みやすくて面白かった!関口さんいない方がわかりやすいのかも。いつものメンバーに加え、織作家の女たちなど新たな登場人物たちもとても魅力的でした。 呉美由紀がよかったなぁ。おじいちゃんの仁吉も。 他にも今までに出てきた登場人物たちがちょこちょこ出てくるのも楽しい。 思い出すのに時間かかる人もいたけど。 フェミニズム、売買春と夜這、神話に見られる女系社会…すごく興味深い内容でした。 「恐いのはお化けじゃねえ。悪漢でもねえ。人の心でもねえど。恐がんのはお前、自分だ。恐がってる者は、傍から見りゃ滑稽なだけだぞ。」

Posted byブクログ

2011/02/10

帯表 ここには、全ての女の性が書き記されている。 きっと貴女はこの作品の誰かに自分を視る。 そして貴男も・・・。恠しい、何かが酷く恠しい。 -明石散人-

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2011/02/02

初めて京極サンの作品を読みました シリーズ物だったので分からないところもしばしば… でも、読めば読むほど入り込んでいく作品でした 一瞬も安心して読む事ができない!!

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2011/01/09

今回のキーワードはキリスト教、ユダヤ教、女性差別、日本神話。そして舞台は女子校。どこがどうとは言えないが、なんだかいつもと違う作風にかんじた。

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2012/08/25

2012年8月再読。夏彦のジェンダー論の理解度におののく。でも言いくるめられてる気もする。 ジェンダー論、フェミニズム、セクシャルアイデンティティ、インターセックスと一通り網羅してあるのな。 ジェンダーフリーとジェンダーレスは違う、というのが、奥の方にちらちら垣間見える気がしたけ...

2012年8月再読。夏彦のジェンダー論の理解度におののく。でも言いくるめられてる気もする。 ジェンダー論、フェミニズム、セクシャルアイデンティティ、インターセックスと一通り網羅してあるのな。 ジェンダーフリーとジェンダーレスは違う、というのが、奥の方にちらちら垣間見える気がしたけど、それは買いかぶり過ぎかもしれない。

Posted byブクログ

2010/12/23

さすがです。この一言に尽きます。 申し訳程度に出ている関口も珍しくよく喋ってます(笑)誰かのように饒舌ではありませんが… 読み終えてもまたすぐもう一度読んでしまいました!

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2010/10/09

何回読み返したろう。 未だに何故こう出来たのか、結果こうなったのか、煙に巻かれて良く見えません。 そして読み返すたびに新しい発見とそれ以上に謎が深まり、また読み返さざるを得ない状況に堕ちていく。 この理を見切るには、徹底して傍観者で無ければならないのかもしれませんね。私にはまだ...

何回読み返したろう。 未だに何故こう出来たのか、結果こうなったのか、煙に巻かれて良く見えません。 そして読み返すたびに新しい発見とそれ以上に謎が深まり、また読み返さざるを得ない状況に堕ちていく。 この理を見切るには、徹底して傍観者で無ければならないのかもしれませんね。私にはまだまだ無理なようです。まだ渦中に居て蜘蛛の糸に思考を絡め取られていたいようです。 この『理』が更に『宴』に繋がる。この辺りのロジックの妙は薄ら寒くなる事請け合いです。

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2010/10/10

分冊で読まないとまあ、腕が痛くなる。それを押して読むくらい、続きが気になってしまうシリーズ。 島田荘司に比べたら余程親切なヒントがあるので途中で犯人はわかるけれど、この物語は本当に蜘蛛の巣のように、様々な要素の絡み合いで、誰もが、自分こそが真犯人だと思い込んで/思い込まされている...

分冊で読まないとまあ、腕が痛くなる。それを押して読むくらい、続きが気になってしまうシリーズ。 島田荘司に比べたら余程親切なヒントがあるので途中で犯人はわかるけれど、この物語は本当に蜘蛛の巣のように、様々な要素の絡み合いで、誰もが、自分こそが真犯人だと思い込んで/思い込まされているというのがすごい。そして皆が自滅してゆくシステム。 時系列でいう物語のラストシーンが冒頭に置かれていて、なんともかっこいい。 かっこいいと云えば、下に引用した榎さんの「しかしだからと云って恥じることなどないッ!」でグッと来ました。榎さんの歯に衣着せない発言が好きです。

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2010/07/29

蜘蛛の巣の上で、糸を手繰りながら中心の蜘蛛に近づいていく話。 何度もそういう喩えが出てくるんですが、それが実感できるってのが凄い。 繋がりの見えない連続殺人事件が二つ進行して、旧家やら学校やらあって、常連の脇も出てきて、とやたら登場人物が多いので把握するのが大変でした笑。 ...

蜘蛛の巣の上で、糸を手繰りながら中心の蜘蛛に近づいていく話。 何度もそういう喩えが出てくるんですが、それが実感できるってのが凄い。 繋がりの見えない連続殺人事件が二つ進行して、旧家やら学校やらあって、常連の脇も出てきて、とやたら登場人物が多いので把握するのが大変でした笑。 相変わらず京極堂出てくるのは遅いし喋りだしたら長いけど笑、薀蓄は興味深かったです。

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