陰翳礼讃 の商品レビュー
「闇」の美しさだなんて…。教科書に載る描き方なのだけど、でもものすごくエロティック。日本の作家の中で、もっともゴージャスにエロスを語れる人なのではないでしょうか。
Posted by
「陰翳」礼讃とあるが、日本の美は陰翳だけでなく、加えて「多湿性」が不可欠なのではないか、と思えた。日本人なら何やるにしても必読だと思います。
Posted by
黒漆は幾重もの闇が堆積した色、お歯黒も螺鈿も外光の届かない奥座敷でこそ、その美しさが際立つ。日本美を学ぶ者は必ず一度は手にする名著。
Posted by
最初に読んだのは、高校の教科書です。 これを読んで初めて、日本的な美というものに興味を持ちました。 大学で茶道部に入部したのも、その辺りを見てみたかったからです。 ちなみに、この文庫本の中に収録されている「旅のいろいろ」って話(?)も好きです。 旅行の楽しみ方について、谷崎さんの...
最初に読んだのは、高校の教科書です。 これを読んで初めて、日本的な美というものに興味を持ちました。 大学で茶道部に入部したのも、その辺りを見てみたかったからです。 ちなみに、この文庫本の中に収録されている「旅のいろいろ」って話(?)も好きです。 旅行の楽しみ方について、谷崎さんの思うところを述べてるのですが、同感なり。
Posted by
国語の教科書って実は良い話のってるなあ、って思ってるんですけど、その一例。 表現力がすごい。リアリティに満ちあふれている。頭に思い描いたり想像してみたりという範疇ではなく、昔こういう景色みたことあったかも、と思わせるような描写。
Posted by
日本の美とは何か? 西洋化、文明化するにつれて日本の美意識も変化した。 陰に生き、陰の中に美しさを求めた日本人の感覚をもう一度思い出したい。
Posted by
能の装束の部分が特に好き。だが、著者は西洋人をバカにするような箇所があり、時代背景が窺える。西洋人コンプレックスか?
Posted by
人はあの冷たく滑かなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一箇の甘い塊になって舌の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う。(本文より)――西洋との本質的な相違に眼を配り、かげや隅の内に日本的な美の本質を見る。 (02/08/30)
Posted by
日本人には必読。 ☆五つではたりない。その10倍はいる。 和式御不浄の考察のところがとくに楽しい
Posted by
陰翳に感じていたナントナク色っぽさを言語化してもらえてスッキリ。つーか谷崎は大好きだ。他の小説も色っぽさ満載です よ。
Posted by