陰翳礼讃 の商品レビュー
谷崎潤一郎氏のエッセイ。日本人が持つ「陰影」の中にある美意識の一考察を谷崎潤一郎の巧みな文章で綴られている。と思います。
Posted by
陰影礼賛(いんえいらいさん)。この重苦しいタイトルからは想像できないほど、軽妙な語り口の6編のエッセイ集。主に西洋文化を取り入れた日本文化について語っています。日本人なら納得するエピソードやなるほどっ!と思わせる切り口がさすが文豪!谷崎潤一郎氏によって昭和初期に指摘された日本文化...
陰影礼賛(いんえいらいさん)。この重苦しいタイトルからは想像できないほど、軽妙な語り口の6編のエッセイ集。主に西洋文化を取り入れた日本文化について語っています。日本人なら納得するエピソードやなるほどっ!と思わせる切り口がさすが文豪!谷崎潤一郎氏によって昭和初期に指摘された日本文化のひずみは、現在まで続いています。
Posted by
エッセイなので、谷崎?耽美派?何それおいしいの?という方でも 分かりやすく読めるのでは。 たまに皮肉交じりの、軽快な語り口が心地よいと感じました。
Posted by
ずっと読みたかった本。 「陰翳礼讃」は、大和魂の奥に潜むものをズバリと言い当てていて、読んでいてとても懐かしくなった。 「陰翳」という文字がすでに「かげ」を潜ませているように美しい。 昔読んだ谷崎の「秘密」という短編に、しょうじからこぼれる明かりの美しい描写があったのを思い出し...
ずっと読みたかった本。 「陰翳礼讃」は、大和魂の奥に潜むものをズバリと言い当てていて、読んでいてとても懐かしくなった。 「陰翳」という文字がすでに「かげ」を潜ませているように美しい。 昔読んだ谷崎の「秘密」という短編に、しょうじからこぼれる明かりの美しい描写があったのを思い出して、取り出してみた。 「天気の好い日、きらゝとした真昼の光線が一杯に障子へあたるときの室内は、眼の醒めるやうな壮観を呈した」 思い返すと、谷崎の書く小説やエッセイの中には、「かげ」や「くらがり」の中の美が多くあるような気がします。 その他のエッセイはいまいちピンと来なかったけど「旅のいろいろ」は良かった。中国旅行記も良かったし、谷崎は本当に旅が好きだったんだろうな、と思います。そして旅先で出会う女性も(笑)。
Posted by
谷崎は早い時期から日本文化が失われる事を憂いていた。今また、和食、障子、畳、土壁などのよさが見直されているのはうれしいことだ。
Posted by
谷崎作品の、色気の根元がここにある!! 現代に生きる私は、西洋的な生活が当たり前になっていて、この本を読むまで日本の魅力を何にも知らなかったです。こんなに素敵なもので、誇りを持つべき国なんだと気づかされました。陰の世界に目を向けてみます。 それと、本当に自分が美しいと思うものを吟...
谷崎作品の、色気の根元がここにある!! 現代に生きる私は、西洋的な生活が当たり前になっていて、この本を読むまで日本の魅力を何にも知らなかったです。こんなに素敵なもので、誇りを持つべき国なんだと気づかされました。陰の世界に目を向けてみます。 それと、本当に自分が美しいと思うものを吟味して、生活に取り入れたいです。 自分の揺らぎまくりの軸を、この作品を読む中で何度も軌道修正させられた気分です。 何度も何度も読みたい本。
Posted by
谷崎文学って読んでるとどうも独特な神経質さというか気難しさというか、そしてエロさのような何かを感じませんか? (いや、みんなだよって言われればそれまでなんだけど・・・。) 「陰翳礼讃」、「らん(漢字なし)惰の説」、「恋愛及び色情」、「客ぎらい」、「旅のいろいろ」、「厠のいろ...
谷崎文学って読んでるとどうも独特な神経質さというか気難しさというか、そしてエロさのような何かを感じませんか? (いや、みんなだよって言われればそれまでなんだけど・・・。) 「陰翳礼讃」、「らん(漢字なし)惰の説」、「恋愛及び色情」、「客ぎらい」、「旅のいろいろ」、「厠のいろいろ」からなる、日本を憂う(?)文章たち。 まぁなにしろ私はどうも好きじゃない。 文中の彼の考えにも同意できないことが多いし。 自称白紙の私が同意しかねるってかなり珍しいことなんだけど。。 意固地に否定的な部分ばかり目立って、文章も安っぽく見えてしまうのは私だけでしょうか。 というかいつもの谷崎文学とはとても思えないんだけどなんなんでしょうか。 今ちょっと読み返して思ったんだけど、どうも全体的に否定的見解に覆われすぎてる上に、日本人としてのアイデンティティを疑ってしまう部分もちょっとある。 プラス思考というか、一応前向きに生きたい自分にとってはこの本はやや負のエネルギーが出すぎてるようです。 でもよくよく読んでみると否定的フレーズたちの resolution として肯定発言若しくは利点、所以などが登場する場合もあるんだけど、途中の説明というか帰結するまでが長い上にその間延々と否定要素を植えつけられるし、なにより説明がわかりづらくね? そしてたまには全体として肯定的な内容もあったりするんだけど、なーんかふてくされてるというか肯定的なことに著者自信が納得してないのか、なにしろ読んでるこっちも肯定的な気分になれないし素直にへぇとかほぉとか言えない、肯定的なのに何故か文章が否定的という、非常にややこしく、読後感のスッキリ感セロな残念な結果を迎えることになります。 ・・・とか言って結局は彼の知識と目利きと天才っぷりを思い知らされる素晴らしい本なんだけど。。 ・juin.07
Posted by
海外からの文化で満ち溢れている現代。 そんななか、今まで日本人がどんな文化を持って、生活していたのかっていうのが、分かります。 谷崎さんの感性で表される日本は、とても綺麗で、お気に入りの一冊です。
Posted by
もののあはれ。 現代のひさし、陰としての文学。 個性を押し殺すこと。 分けのぼる麓の道は多くとも同じ高値の月を見るかな。
Posted by
むずかしくて読むのに時間かかるけど、 「恋愛及び色情」は読んでて納得する。 あと陰翳礼讃も見てるとほっこりする。
Posted by