1,800円以上の注文で送料無料

やさしさの精神病理 の商品レビュー

3.8

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

筆者は、優しさを「旧…

筆者は、優しさを「旧来のやさしさ」と新しい“やさしさ”に分けて、具体的な事例を検討しつつ分析を進めていく。本書を読むことで、自分の性格が変わるということはないかもしれないが、優しいという概念に関して、日々の生活を通じて考えるきっかけになると思う。

文庫OFF

今までにない「やさし…

今までにない「やさしさ」の、大平さん流の定義です。精神科に通ってこられた方をモデルとした話で、読みやすく、面白いです♪でも、ただ『やさしい』だけが好まれる人間関係っていかがなものでしょう?そんなことも考えさせられる1冊です。

文庫OFF

新しい「やさしさ」の…

新しい「やさしさ」の定義がここにあります。少し前の著作ですが今読んでも共感できる部分もあります。若者の姿が見られます。

文庫OFF

2024/07/11

この本を手にしたのは中学生くらいと記憶している。当時の予備校で受けた現代文の授業に出てきたのが、本書or豊かさの…だったはず。 95年の著作なので現代の目線からはズレるかと思っていたが、太宗は何も変わらない。慮って黙っていること、相手の領域に踏み込まないことは現代のやさしさ、な...

この本を手にしたのは中学生くらいと記憶している。当時の予備校で受けた現代文の授業に出てきたのが、本書or豊かさの…だったはず。 95年の著作なので現代の目線からはズレるかと思っていたが、太宗は何も変わらない。慮って黙っていること、相手の領域に踏み込まないことは現代のやさしさ、なのか?指摘することがやさしさなのか?いずれにせよ言い方次第の側面は大きいのだが、相手方に身構えられないようにはしたいところ

Posted byブクログ

2023/12/24

呆れるほどくだらない話かと思いきや、結構面白かった。傷つけないことと優しさの混同は今でもあると思う。第五章のサイレンスや、第六章の責任回避に優柔不断も同じ。でも、憎まれ役を買う優しさは今の易しさにはない (少なくとも見かけない) ものではないか。

Posted byブクログ

2023/08/06

昔は「ホット」なやさしさ、つまり相手の気持ちに入って同情・共感することが「やさしさ」を伝える行為だった。 しかし今は「ウォーム」なやさしさ、つまり相手の気持ちに立ち入らないことが「やさしさ」を表す。 それは、自分も相手も傷つけたくないという「予防」である、と著者は分析している。 ...

昔は「ホット」なやさしさ、つまり相手の気持ちに入って同情・共感することが「やさしさ」を伝える行為だった。 しかし今は「ウォーム」なやさしさ、つまり相手の気持ちに立ち入らないことが「やさしさ」を表す。 それは、自分も相手も傷つけたくないという「予防」である、と著者は分析している。 私は知人には「ホット」なやさしさ、他人には「ウォーム」なやさしさ、って使いわけてる気がするな。 新しい「やさしさ」の面が知れて、面白かった。

Posted byブクログ

2023/05/30

昨今の人間関係をうまく言語化されていました。 いくつかの患者との対話はフィクションかと思うぐらいの濃い内容でした。 直接的なやり取りがない・察することが優しさであるということは私にもすごくわかります。 人間関係において考える切り口がまた広がりました。 勉強になりました。

Posted byブクログ

2022/09/09

30年近く前の本だが現代にも通じる、人とのコミュニケーションの悩みを、患者に寄り添って紐解いていく様子が心地よかった。その中で「やさしさ」の定義の変化に対する考察がなされており興味深かった。

Posted byブクログ

2022/04/05

精神科の先生(著者)とカウンセリングを受けている人の会話を親しみやすい文章で紹介しながら「やさしさ」とは人によって捉え方が違うという難しさを教えてくれる。

Posted byブクログ

2021/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

精神科医の先生が診療し感じたことをまとめている本。 「精神病理」と聞くとドキッとするけど、 分析・お勉強っぽい内容ではなくて面白かった。 どういうことを「やさしい」と思うのか、昔(そもそもこの本の出版が1995年だが…)と現代では変わっている、というところがおもしろかった。 相手の気持ちに立ち入らないという部分、 自分としても思い当たる節があった。 以下おもしろかったポイント。 ・旧来のやさしさ 相手が自分の気持ちを察してくれ、それをわが事のように受け入れてくれる時に感じられるもの。 ・現代のやさしさ 相手の気持ちに立ち入らない。 ・絆 本来、犬や馬をつなぐ鎖や紐のこと。 きずなと読んで、情愛のこもった関係。 ほだしと読むと転じて、互いの自由を束縛する関係。 ・ポケベル 双方がコミュニケーションの第一歩を相手に委ねてしまうことができる。=受け身になるための道具。 ・人付き合いの技能としてのやさしさは、 人が(自分も相手も)傷つきやすいということを前提にしている。お互いを傷つけないように気遣いをすることが、やさしい人どうしのやさしい関係。 ・決断できない本人をみた周りのやさしい人々は、本人が急いで決断したあげくに失敗して後悔する羽目になるのを望まない。後悔しないで済むように本人がじっくり考えるのが好ましいと考え、急かしたりしない。急かしたせいで恨まれたりしたくないから。恨まれれば自分が「傷つく」から。

Posted byブクログ