ファントム(上) の商品レビュー
19世紀フランス。異形の子として生まれてきたエリック。幼くして類まれな才能を発揮するが、母親はエリックを愛することができず、仮面をかぶせて屋根裏に閉じ込める。8歳の時家を飛び出てしまうが・・・。その後<オペラ座の怪人>と呼ばれるまでの彼、エリックの波乱の人生を描く。 これまでの...
19世紀フランス。異形の子として生まれてきたエリック。幼くして類まれな才能を発揮するが、母親はエリックを愛することができず、仮面をかぶせて屋根裏に閉じ込める。8歳の時家を飛び出てしまうが・・・。その後<オペラ座の怪人>と呼ばれるまでの彼、エリックの波乱の人生を描く。 これまでの人生で最高の一冊。本を読んで泣いたのはおそらく初めて。 まるで“エリック“という実在人物の伝記を読んでいるかのよう。彼の存在が実感をもって感じられるの。数年前、念願のパリオペラ座に行ってきましたが、彼の存在感にぞくぞくしました。ほんとに。 とことん語りたいけど、その前にとにかく読んでもらいたい。静かな感動を得られます。
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最近何かの車のCMで「オペラ座の怪人」のテーマ曲が使われていて、それを聞く度反応してはがっくりして疲れるのですが。 といっても、一度だけ見た四季の「オペラ座〜」はあまり好きではない。だって怪人が余りにも報われない。(まあ、それがもともとなのかもしれないが) この「ファントム」は怪...
最近何かの車のCMで「オペラ座の怪人」のテーマ曲が使われていて、それを聞く度反応してはがっくりして疲れるのですが。 といっても、一度だけ見た四季の「オペラ座〜」はあまり好きではない。だって怪人が余りにも報われない。(まあ、それがもともとなのかもしれないが) この「ファントム」は怪人の一代記とも言うべきもので、奇形を持って産まれた怪人が、恋い慕う母に愛されず、数々の天賦の才を持ちながらその風貌のために悲劇の運命を重ねていく姿が描かれている。 特に強調されているのは、数学・建築・彫刻、そして音楽に秀でた怪人の天才ぶり。怪人というより超人なんだけれども、その才能は怪人の風貌のためにことごとく活躍の場を奪われてゆく。 そしてクリスティーヌとの恋。クリスティーヌも激しく怪人を恋しているのですよ!この本では!ラウルは殆ど只の邪魔者。まあ、最後には怪人に託されてクリスティーヌを守るんだけどね。 とにかく、最初にこれを読んで感動してしまった私は、ミュージカルを見ても今イチ納得がいかないのです。うーん。 ガストン・ルルーの原作も読むべきかな……。
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