深夜特急(4) の商品レビュー
20100718購入。20100823読了。 インドのデリーもアフガニスタンのカブールも筆者にとってはどこか物足りなかったが、唯一テヘランには新宿の面影を見る。ガラス窓のビルや公衆電話の存在等を通し、筆者は都会的なイメージの中で孤独も同時に感じることとなった。ネパールで罹った熱病...
20100718購入。20100823読了。 インドのデリーもアフガニスタンのカブールも筆者にとってはどこか物足りなかったが、唯一テヘランには新宿の面影を見る。ガラス窓のビルや公衆電話の存在等を通し、筆者は都会的なイメージの中で孤独も同時に感じることとなった。ネパールで罹った熱病の後、デリーでいったんは旅への情熱を取り戻すが、カブールの寒さを前にどれもどこか消えうせる。巻を重ねるにつれ、筆者の疲れが重々しく伝わってくる。マカオでギャンブルに興じた一夜のときのようなエネルギーをロンドンまでに取り戻せるのだろうか。
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前回の巻で、病に倒れてしまった作者がどうなったか…無事に生還したので、わかってはいても、ホッとしました。 インドの病気はインドの薬でしか治らない…郷に入っては郷に従え…ですかねえ。 天然痘にかかっているかも知れない子どもを抱っこしても平気になっている作者には、諦念という気持ち?が...
前回の巻で、病に倒れてしまった作者がどうなったか…無事に生還したので、わかってはいても、ホッとしました。 インドの病気はインドの薬でしか治らない…郷に入っては郷に従え…ですかねえ。 天然痘にかかっているかも知れない子どもを抱っこしても平気になっている作者には、諦念という気持ち?が芽生えてきている。生き死には、その人の運命なのだ。逆らっても仕方が無い… インドからパキスタン~アフガニスタン~イランへと旅は続く。今回はシルクロードの旅。 この巻では、日本の知人に会ったり、日本のヒッピー?たちとしばらく交流したりして、少々里心がついたみたいな印象。 気に入った時計を見つけて、駆け引きをして手に入れた時のペルシャ商人が印象的。昨日は昨日、今日は今日、媚びない、気を許さない… 不思議な人種という感じだけど、その冷たい感じがなんだかいいなあとも思う。
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パキスタンからイランへ国境を越えるシーンの描写が面白い。国境など彼らには意味をなさないというあたり。。
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テヘランへ向かう乗り合いバスのロッテルダムの男が、物乞いに金貨を与えるシーンは印象深い。見るからに貧しそうなロッテルダムの男が全財産の金貨を均等に分けて与えてしまう。著者は自分なりの信念でがあって物乞いを拒絶していたが、ほんとうの自由とは金銭に執着しないことなのだと気がつく。 ...
テヘランへ向かう乗り合いバスのロッテルダムの男が、物乞いに金貨を与えるシーンは印象深い。見るからに貧しそうなロッテルダムの男が全財産の金貨を均等に分けて与えてしまう。著者は自分なりの信念でがあって物乞いを拒絶していたが、ほんとうの自由とは金銭に執着しないことなのだと気がつく。 オランダには割り勘の精神が国の成り立ちからして、しっかりと息づいている。ワークシェアのシステムで15%もあった失業率を抑えることに成功した。テレビ朝日「そうだったのか! 池上彰の学べるニュース」で観た内容を思い出した。
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インドからロンドンへのバスの旅も中盤。前半の香港〜インドでの長期滞在時と比べ主観的な記述が少なくなり、逆に移動をメインにした記録的な記述が多くなっていく。3巻を読んだ際に作者に対し「なんか偉そうだなあ」という印象を抱いたけれども、逆にそういったより主観的で人間的な記述の方が読む...
インドからロンドンへのバスの旅も中盤。前半の香港〜インドでの長期滞在時と比べ主観的な記述が少なくなり、逆に移動をメインにした記録的な記述が多くなっていく。3巻を読んだ際に作者に対し「なんか偉そうだなあ」という印象を抱いたけれども、逆にそういったより主観的で人間的な記述の方が読む分には面白いかもしれない、という感想抱く。身勝手なもんだね。 絶えず移動し続ける旅というのはある時期を過ぎると急速に熱が冷めていく*1ので、その時期に入ったのかもしれない。 とりあえずここまで読んだのだから、あと2巻も読んでみたいと思います。 ヒッピーとは人から親切を貰って生きていく物乞いなのかもしれない。少なくとも、人の親切そのものが旅の全目的にまでなってしまう。
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以前夢中になって読みました。 旅をして見つけていくもの、わかることがあるんだなぁ・・・ ということを知りました。 棋士の羽生善治さんが、2010.04.25付の朝日新聞 「十代、こんな本に出会った」で紹介しています。
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旅の中での楽しみは人に出会うこと。普段なかなか関わり合えない異国の人との触れ合い。異文化コミュニケーション。言葉は違えど、通じ合う部分はある。他人に出会うこともそうだが、新しい自分自身に出会うということもある。人が行き交うシルクロードで様々な人と触れあう。
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今は到底行くことすらできないだろうアフガニスタンやパキスタン、イラクでの気まま旅を綴る著者に時の流れと憧れを感じる。やっぱりイスラム帝国の遺跡は一度この目で見ておきたいよ~
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沢木耕太郎のユーラシア横断記第四弾。 今回は、パキスタン~イランという、今では到底考えられない地域のレポ。 今では暗いニュースばかりが飛び交う中東の、生き生きとした姿には、どこか感傷めいたものを感じずにはいられない。
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シルクロード。 乗合バスに乗りながら、テヘランを目指す。 ヨーロッパの冬は寒い。それは一人ぼっちの寒さであるってのが印象に残った。 カーブス・ナーメより 老いたら一つの場所に落ち着くよう心掛けよ。老いて旅するは賢明でない。 特に資力ないものはそうである。老齢は敵であり、貧困も...
シルクロード。 乗合バスに乗りながら、テヘランを目指す。 ヨーロッパの冬は寒い。それは一人ぼっちの寒さであるってのが印象に残った。 カーブス・ナーメより 老いたら一つの場所に落ち着くよう心掛けよ。老いて旅するは賢明でない。 特に資力ないものはそうである。老齢は敵であり、貧困もまた敵である。 そこで、二人の敵と旅するは賢くなかろう。
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