照柿 の商品レビュー
合田雄一郎 異質であること。 何かが自分の中に存在しているが しかし、その正体がつかめない。 いらだち。 何もせずに 美保子に惹かれる。 達夫 確実に平凡な生活をしていた。 しかし 身体の中で 爆発していく。 美保子 狂気を 身体の中に秘め 発露する。
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複雑で重層的な事象は単純な言葉では説明できない。表現の都合で事象が矮小化されることがないよう言葉を選びそれを大量に丁寧に積み重ねていくのが高村流だが、それにしても本作の登場人物が強い衝動にかられるまでを克明に描写するという試みは凄すぎる。青梅線の車体、熔鉱炉の炎のオレンジで重くて...
複雑で重層的な事象は単純な言葉では説明できない。表現の都合で事象が矮小化されることがないよう言葉を選びそれを大量に丁寧に積み重ねていくのが高村流だが、それにしても本作の登場人物が強い衝動にかられるまでを克明に描写するという試みは凄すぎる。青梅線の車体、熔鉱炉の炎のオレンジで重くて暑い読後感。
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夏に読みたい、と思った。 じりじりと焦がされるような雰囲気に圧倒され、 殺意の衝動は唐突なんだけど、殺人を犯すまでの過程に、 なんだか納得してしまった。 野田と美保子の末路には、ひたすら悲しくなった。 野田の過去が判明したとき、合田は明確に罪を意識し、最後に罰を受ける。 合田の...
夏に読みたい、と思った。 じりじりと焦がされるような雰囲気に圧倒され、 殺意の衝動は唐突なんだけど、殺人を犯すまでの過程に、 なんだか納得してしまった。 野田と美保子の末路には、ひたすら悲しくなった。 野田の過去が判明したとき、合田は明確に罪を意識し、最後に罰を受ける。 合田の手紙には胸が締め付けられた。
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暑苦しくて重い・・・。 読了するのに、相当な忍耐が必要だった。文章も無駄な描写が多く、自分には合わない。 丁寧な描写と無駄の多い描写は紙一重だと思うが、この作品は自分には×。 ストーリーも無理があるように思う。刑事が一目惚れするのは良いとしても、行動がなぁ・・・。 普通の神経な...
暑苦しくて重い・・・。 読了するのに、相当な忍耐が必要だった。文章も無駄な描写が多く、自分には合わない。 丁寧な描写と無駄の多い描写は紙一重だと思うが、この作品は自分には×。 ストーリーも無理があるように思う。刑事が一目惚れするのは良いとしても、行動がなぁ・・・。 普通の神経ならあり得ないと思うような行動。 図書館で借りた本だから良いけど、自分で買った本でこんな内容だったら激怒してたな。 暑苦しくて疲れただけだ。
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前回読んだ二作も読むのに時間がかかりましたが これは更にしんどいーーーーーーー 八王子でのホステス殺しの捜査中に轢死事件に遭遇した合田くんは 関係者に一目惚れ その女性が18年ぶりに会った幼馴染と出来ていた・・・ 誰も彼もが病んでいて精神状態が危なすぎる それに当てられどんよ...
前回読んだ二作も読むのに時間がかかりましたが これは更にしんどいーーーーーーー 八王子でのホステス殺しの捜査中に轢死事件に遭遇した合田くんは 関係者に一目惚れ その女性が18年ぶりに会った幼馴染と出来ていた・・・ 誰も彼もが病んでいて精神状態が危なすぎる それに当てられどんよりです
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まるでその場にいる様な暑さや熱さが体感できる稀な小説。この全編を覆う出口なしの疲労感。高村薫は読者を甘やかしてはくれないのだ。
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言葉にされないwhy done itがかくも説得力を持つのは、鬱屈とした精神の迷路を一緒にくぐってきたからで、一作目より殴られたような気がしたし、身に合った
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『マークスの山』と『レディージョーカー』というベストセラーの狭間で影が薄い感のある『照柿』を再読した。 初版されたころに一度読みはじめたのだが、その内容の重さと、著者特有の引きずるような文体に馴染めず、長々と続く達夫の工場シーンあたりで断念した経緯がある。 今にして思えば、こ...
『マークスの山』と『レディージョーカー』というベストセラーの狭間で影が薄い感のある『照柿』を再読した。 初版されたころに一度読みはじめたのだが、その内容の重さと、著者特有の引きずるような文体に馴染めず、長々と続く達夫の工場シーンあたりで断念した経緯がある。 今にして思えば、この作品のテーマともいえる『人間の業の深さ』を理解するにはまだまだ青く、あまつさえ、文章修行も未熟だった私には、些か荷が重すぎた作品だったのだろう。 当時の初版本は手放してしまい手元には無かったのだが、先日、某リサイクル書店で版を重ねたものを手に入れ、数十年振りに再読することができた。 しかし、当時の青さなどはとうに剥がれ落ち、ささやかではあるが文章修行も重ねた今の時点でも、業の深さを計りかねているのが事実である。その点を含め、著者の作品の中で最も印象深い作品に間違いない。 2006年に文庫化される際、全面改稿されたようで、著者のファンの中には単行本と読み比べる方もいらっしゃるようだが、今の私に、そこまでの気力が残っていないのが残念である。
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久しぶりに硬派な小説読んだわ。。 前々から評判が高いことは承知していましたが、読んでみたら冒頭から最後まで緊張感あふれる文章で圧倒されました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
刑事物語、のような、大人の恋物語、のような様々なエッセンスをちりばめた高村薫の小説。ストーリー自体を楽しむというより、2人の男性の心理描写や時系列的な描写が詳細なので、そのリアル感を楽しむという感じ。時間がないときは、めんどくさくなってしまう時もあったw ホント、取材とか現場とかかなり準備して周到に描かれている。その人物が動いている様子が浮かび、作家でもいろいろなタイプがあるのだなぁと時々感心した。 状況的には幼少時代を共にした刑事と製造現場で働く男が15年ぶりに再会して・・・ということなのだが、刑事はすでに離婚しているし、もうひとりは浮気しまくりだし、恋愛観からすると、刹那的。女性を肉体的にみて、精神的に捕らえてない。高村薫ってたしか女性だと思うのだけど、男性の恋愛観はその程度であろうと考えているのかなぁ? 読後の感想は、なんだか照柿というのは色の種類であの柿の色のことのようだが、灰色から黒にうつる陰鬱な感じ・・・みたいな気持になった。簡単には重いなぁってことでありました
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