地球家族 の商品レビュー
家の中のもの全部出すってすごい。巻末のところに細かい生活状況のデータがあり、避妊方法だったり国特有の項目があって興味深い。 世界に目をむけ、多様性を間に当たりにすると、自分いかに特定の価値観の中で暮らしているんだなということが実感できる。 ロシアの家族は取材の間に殺されたとあって...
家の中のもの全部出すってすごい。巻末のところに細かい生活状況のデータがあり、避妊方法だったり国特有の項目があって興味深い。 世界に目をむけ、多様性を間に当たりにすると、自分いかに特定の価値観の中で暮らしているんだなということが実感できる。 ロシアの家族は取材の間に殺されたとあって、衝撃。 あとがきの編集者の担当した家族の中では、日本が一番大変だったとのこと。 返却の時間切れにてざっくりと斜め読み。またの機会にじっくりと読みたい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
世界の標準から自分の生活を見つめることができる画期的な取り組みだと思う。モノを通して、生活や価値観がこんなにも浮き彫りになるものなのか。 90年代の本ということで古さはあるものの、逆に30年経った今読むことで違う面白さがあった。 まずこの30年間でのアジアの大発展。タイや中国で今同じことをやったら、全く違う水準になっているだろう。 逆に日本の生活は、ほとんど今と変わっていないことに気づく。会社員は1時間以上をかけて電車で通勤し、朝は分単位、秒単位の生活。マイホームを持つことが幸せの形。生活はかなりアメリカナイズされており、他国と比較してもかなり多くのモノを所有している。 それなのに、「両親のほうがいい生活をしていた」といっている…。どういった点でそう思うのか、もっと聞いてみたかった。 現代の日本と比較すると、東京にマイホームを持つことはもはや中流ではなく上流ともいえる生活。けれど彼らは自分の生活よりも両親世代の方が良かったという。 現代の日本で同様のインタビューをしたら、物質的には世界的にも恵まれた環境にいながら、自分達を貧しいと感じ、親世代の方が良い暮らしをしていたと答える人が多いのではないか。 物質的に豊かになっても、幸福さを感じられない国。この日本の数十年間は、一体何だったのだろうと虚しく感じる。 30年前から拡大し続ける消費社会。「ほかの誰かがもっているものがほしいと同時に、自分自身であり続けたいと思っている」社会。「資本主義の流れに浮かびながら、自分の足で堅い地面をさがしている」。出版時に投げかけられた問いには今も答えはなく、むしろ世界的な不安が拡大しているように思う。 ヨーロッパの国々は、日本人が持つイメージよりもかなり保守的な生活をしている。このことからも日本の生活がアメリカカルチャーの影響を色濃く受けていることがわかった。
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「申し訳ありませんが、家の中のものを全部、家の前に出して写真を撮らせて下さい」 ・・・地球上に住む人間に共通のヒュ-マニティと、豊かな社会(国)と貧しい社会(国)を隔てる物質(持ち物)や環境の落差という両方の側面を、同時に捉えようと、約30年前の「国連国際家族1994」に向けて企...
「申し訳ありませんが、家の中のものを全部、家の前に出して写真を撮らせて下さい」 ・・・地球上に住む人間に共通のヒュ-マニティと、豊かな社会(国)と貧しい社会(国)を隔てる物質(持ち物)や環境の落差という両方の側面を、同時に捉えようと、約30年前の「国連国際家族1994」に向けて企画された、写真と統計を通して〝世界30か国の普通の暮らし〟の風景から思索する家族とは?・・・生活水準が持ち物の量の違いを生む経済格差、出生率の低下、人口減少、開発途上国の多世帯化など、地球規模での地域格差を提起した物言う写真集。
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発刊から30年近く経つので改訂版を望む。水平(地理的)比較だけでなく、時代(経時変化)も追って考察してみたい。
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また、少しずつ読みたいな〜 約30年前くらいだけど持ち物から、国というか家族の様子がわかって面白い。 他の国で、この本を見たらどう思うんだろうってそこがちょっと気になる。
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ずーっと気になってた本。 世界中の普通の暮らしを写真に撮って回った本。みんなその国の中流階級の家らしいがここまで違うか!?と、思うほど。たしかに日本の家は狭くて物が多いなぁ!!!と、驚かされました。 しかもあとがきに、日本が一番嫌がりそうだから日本でオッケーが出ればあとはどこ...
ずーっと気になってた本。 世界中の普通の暮らしを写真に撮って回った本。みんなその国の中流階級の家らしいがここまで違うか!?と、思うほど。たしかに日本の家は狭くて物が多いなぁ!!!と、驚かされました。 しかもあとがきに、日本が一番嫌がりそうだから日本でオッケーが出ればあとはどこに行っても撮らせてくれるはず。と、アメリカ人のフォトグラファーが言っておりました。笑笑 結局、夕方週ニで居酒屋でカラオケを歌うカズオの家が紹介されてました。笑笑 淡々とカズオ一家のことが語られてこのなんとも言えない日本の中流階級の紹介が全文紹介したいくらいに面白かった。笑笑 日本以外も全部持ち物を家の外に出して撮影するんだが、ここに写ってない持ち物の詳細という欄があり、なぜかアーノルドシュワルツェネッガーのポスターと記載されてる国があって、色々読んでくうちにどうやら差別的な問題で持ってることを秘密にしなきゃいけなかったらしい。とか、ロシアの家族は家族写真を撮ったあとに父親が銃殺とか、戦争中の中流階級の家は半分崩れてて、さらに兵士に見守られながらの撮影とか。 世界中の中流階級の普通の暮らし。ものすごい興味深く、色々考えさせられるものがありました。
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世界中の一家の持ち物を全部外に出してもらって写真を撮るという壮大?なプロジェクト。世界の人々の暮らし向きを知るのに最適だが、こういう発想はなかった。今の日本と比べてもアイテム数はそれほど変わらないと思うが、普通のサラリーマンっぽいのに、別荘を持っているというのは、今では考え難いが...
世界中の一家の持ち物を全部外に出してもらって写真を撮るという壮大?なプロジェクト。世界の人々の暮らし向きを知るのに最適だが、こういう発想はなかった。今の日本と比べてもアイテム数はそれほど変わらないと思うが、普通のサラリーマンっぽいのに、別荘を持っているというのは、今では考え難いが、バブル時は普通だったのだろうか?
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30年くらい前の世界の家庭。家の中の家具を洗いざらい出して玄関で撮影するスタイル。日本の平均的な家庭の物の多さに驚く。これの現代版が欲しいです。
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大好きなナショジオ系の本。世界30カ国の家族を取材し、家中の持ち物を全部外に出して撮影、大事なものや将来のことなどのインタビューをまとめたもの。多様な世界とはよくいわれるが、目でみて非常によくわかる。毎晩頑丈な鍵をかけないと強盗に襲われる家族、2週間まともな食事ができていない家族...
大好きなナショジオ系の本。世界30カ国の家族を取材し、家中の持ち物を全部外に出して撮影、大事なものや将来のことなどのインタビューをまとめたもの。多様な世界とはよくいわれるが、目でみて非常によくわかる。毎晩頑丈な鍵をかけないと強盗に襲われる家族、2週間まともな食事ができていない家族、政府の指示のもと取材や撮影が許される家族、撮影の数日後にお父さんが射殺されてしまった家族、馬鹿でかい家と高級外車と美術品に囲まれている家族・・・。東京の家族も掲載されているが比べてみるともっているものの多さに驚く。本、おもちゃ、服、アクセサリーなど、世界的には贅沢品と言われるものをたくさん持っていて違和感を感じるほど。世界、文化、民族、暮らしの違いがよくわかる良い写真集。
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取材の時期は1992年ごろ。 湾岸戦争直後です。クウェートという国が一気に注目された時期です。 日本はバブル最終期、崩壊が始まったぐらい。 地下鉄サリン事件もまだだし、9.11もまだ。インターネットの普及もまだまだです。 そんな世界情勢の中の家族の写真。 今撮れば、同じ国でも大き...
取材の時期は1992年ごろ。 湾岸戦争直後です。クウェートという国が一気に注目された時期です。 日本はバブル最終期、崩壊が始まったぐらい。 地下鉄サリン事件もまだだし、9.11もまだ。インターネットの普及もまだまだです。 そんな世界情勢の中の家族の写真。 今撮れば、同じ国でも大きく状況は変わっているでしょうね。 戦争の影も大きく影響しているだろうな…。 スーパーファミコンテレビに反応しちゃいます。
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