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葬儀の日 の商品レビュー

3.9

36件のお客様レビュー

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2012/09/23

松浦理英子をはじめて読んだ。この葬儀の日は19歳の作品だとか。 ・・・恐ろしい子。 「葬儀の日」 「乾く夏」 「肥満体恐怖症」 他の作品を読んでいないけど、この人は女性とか男性とかそういうわけ方じゃなくて、もっと別の区分で、それも固定的ではないわけ方、というか、そもそも分け方...

松浦理英子をはじめて読んだ。この葬儀の日は19歳の作品だとか。 ・・・恐ろしい子。 「葬儀の日」 「乾く夏」 「肥満体恐怖症」 他の作品を読んでいないけど、この人は女性とか男性とかそういうわけ方じゃなくて、もっと別の区分で、それも固定的ではないわけ方、というか、そもそも分け方というものがあるのか、だけど、ニュートラルなような全然そうじゃないような、感覚を持っているのだろうな、と思いました。

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2013/01/04

ドッペルゲンガーですが仲良しでした。 「乾く夏」もよかった。冒頭の放尿老人は、何というか、すごく、快感なんやろうなあと思ってしまった。

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2012/08/19

「葬儀の日」は、「物語の死」、よくいわれるような文学の終焉を描いているように読めて、それがまだ整理され切っていないが気になって仕方がない。 というのも、実際「葬儀の日」のラストで、「今日以後私はなすべきことを知らない」とされているわけだが、20年経った現在でもいまだに、私たちに...

「葬儀の日」は、「物語の死」、よくいわれるような文学の終焉を描いているように読めて、それがまだ整理され切っていないが気になって仕方がない。 というのも、実際「葬儀の日」のラストで、「今日以後私はなすべきことを知らない」とされているわけだが、20年経った現在でもいまだに、私たちにはわからないままだ。 いや、むしろ現在の方がさらに、なすべきことが見えにくい。

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2012/09/06

「葬儀の日」 自分の片割れがどこかにいるという話は聞いたことがある。 神様が人間をつくったときに、二つにわけて地上に送ったという話だ。 その片割れと巡り合った時、とっても痛くて切なくて、苦しいのか愛おしいのか、それすらも分からないことになる、ということが分かった。 自分を守ること...

「葬儀の日」 自分の片割れがどこかにいるという話は聞いたことがある。 神様が人間をつくったときに、二つにわけて地上に送ったという話だ。 その片割れと巡り合った時、とっても痛くて切なくて、苦しいのか愛おしいのか、それすらも分からないことになる、ということが分かった。 自分を守ることなくボロボロになることをいとわず、苦しさを引き受けられる人は強い。 この二人は自分たちが強いだなんて感じてすらいない、それこそが本当に強い。 私にもどこかに片割れがいるとして。 これは、みんなの物語なのだ。 最後の一文が胸に迫った。 「乾く夏」と「肥満体恐怖症」も入っています。 「肥満体恐怖症」はちょっと映画とか舞台とかになったらそれはそれで面白いんだろうなと思いました。

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2012/02/05

 そして、私が笑い屋でなく、あなたも泣き屋でなくなったら、私たちは二人である必要もなくなるだろう。現実には私たちは二人だ。一人である方がずっとすっきりしているはずなのに。完全に一人であることは身に余るから、二人であらざるを得ないのかも知れない。二人であったところで、会わないわけに...

 そして、私が笑い屋でなく、あなたも泣き屋でなくなったら、私たちは二人である必要もなくなるだろう。現実には私たちは二人だ。一人である方がずっとすっきりしているはずなのに。完全に一人であることは身に余るから、二人であらざるを得ないのかも知れない。二人であったところで、会わないわけにはいかないのだが。袋小路。 (P.25)

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2011/08/27

泣き屋と笑い屋というとても奇妙な職業の二人の女の話。ゾクゾクする狂気が作品から溢れているけれど、一回性の関係の二人を羨ましくも感じた。

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2011/04/24

思う事。 おんな、おとこ、あなた、わたし 松浦さんの世界には境が無いのだ。 境界線が塩っぱい海水の中でゆらゆらと揺れてあやふや。幻。 個人的な事。 葬儀の日は自分の事を言われている様な心持ちでした。 恐ろしくなった。

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2010/05/05

短編集。他の2作はそれほど好きではありませんが、表題作の「葬儀の日」は何度読んでも飽きません。 静謐さと狂気が相まって、ものすごく歪で奇麗な空間ができあがった感じで。 映画か詩か独唱のようでもあり、19歳か20歳そこらの作品とは思えないですね。

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2009/10/10

快い小説たちではない。とても狂おしい小説たちだ。気が滅入るほど、人間の「性」に立ち向かおうとする人々ばかり。肥満が怖い、性的に不能、自分の片割れ。特殊な人たちの話のようだけれど、どこかしら、何かしら、共感できるところはあって、自分も特殊な人間なのかなと錯覚してしまうような怖い本。...

快い小説たちではない。とても狂おしい小説たちだ。気が滅入るほど、人間の「性」に立ち向かおうとする人々ばかり。肥満が怖い、性的に不能、自分の片割れ。特殊な人たちの話のようだけれど、どこかしら、何かしら、共感できるところはあって、自分も特殊な人間なのかなと錯覚してしまうような怖い本。■「誰でもそれぞれ自分の片割れを持っている。」

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2009/10/04

私が松浦理英子とであったさいしょの作品。 世界にはまりすぎて、息ができなくなるかと思った。 さいごの、肥満体恐怖症、がすばらしい。

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