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粗にして野だが卑ではない の商品レビュー

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98件のお客様レビュー

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三井物産代表取締役か…

三井物産代表取締役から当時の政府から要請を受けて第5代国鉄総裁に。「卑ではない」の生き方がすばらしい。

文庫OFF

 石田は国鉄総裁を引…

 石田は国鉄総裁を引き受けて、これで天国へのパスポート(旅券)を与えられたと言った。石田にとって「公」の仕事をする意味はこれに尽きる。「公」のために言いたいことは言うという姿勢で、時に波紋を広げる石田だが、正々堂々とした仕事ぶりに結局、対立する人々も納得していくのだった。これが粗...

 石田は国鉄総裁を引き受けて、これで天国へのパスポート(旅券)を与えられたと言った。石田にとって「公」の仕事をする意味はこれに尽きる。「公」のために言いたいことは言うという姿勢で、時に波紋を広げる石田だが、正々堂々とした仕事ぶりに結局、対立する人々も納得していくのだった。これが粗にして野だが卑ではないということなのだろう。◆ちなみに本書の表紙カバーに石田が駅のホームに立つ写真が使われている。鋭い眼つきで、ムスリとしているようにも見える。読後に改めて見ると、これが粗にして野な顔つきかと思う。老年ながら精悍で

文庫OFF

2024/02/22

三井物産に35年勤め、戦後78歳にして国鉄総裁になった明治生まれの豪傑の話。昔の商社マンとしての働きも面白いが、パブリックサービスの精神で活躍した国鉄総裁としてのエピソードが先見の明もあり、とても興味深い。特に国会答弁や記者への歯に衣着せぬ物言い、対応は読んでいて痛快。今はいない...

三井物産に35年勤め、戦後78歳にして国鉄総裁になった明治生まれの豪傑の話。昔の商社マンとしての働きも面白いが、パブリックサービスの精神で活躍した国鉄総裁としてのエピソードが先見の明もあり、とても興味深い。特に国会答弁や記者への歯に衣着せぬ物言い、対応は読んでいて痛快。今はいないだろうなあ、こういう人。でも是非現れて欲しい。

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2024/02/06

何だか少し期待外れ。ベストセラーだったようだが、石田禮助の凄さがもっと伝わるエピソードはもっとあったのではないか、と思えるほど。波乱万丈とまではならなくとも、この人らしさが伝わってくるといいと思った。読み物としても少し残念な感じ。

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2023/12/27

著者、城山三郎さん(1927~2007年)の作品、ブクログ登録は14冊目になります。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 三井物産に35年間在職し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった“ヤング・ソルジャー”―。明治人の一徹さと30年に及ぶ...

著者、城山三郎さん(1927~2007年)の作品、ブクログ登録は14冊目になります。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 三井物産に35年間在職し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった“ヤング・ソルジャー”―。明治人の一徹さと30年に及ぶ海外生活で培われた合理主義から“卑ではない”ほんものの人間の堂々たる人生を著者は克明な取材と温かな視線で描いた。ベストセラー作品の待望の文庫化。 ---引用終了 で、石田礼助さんは、ウィキペディアに次のように書かれています。 ---引用開始 石田 礼助(いしだ れいすけ、1886年(明治19年)2月20日 - 1978年(昭和53年)7月27日)は、日本の実業家。 三井物産代表取締役社長・日本国有鉄道総裁。本名・石田 禮助(読みは同じ)。 ---引用終了

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2023/12/24

言ってしまえば豪放磊落で、確かに「粗」かもしれない。勧善懲悪といえども水戸黄門は好みではなく、「卑ではない」かもしれない。けど、はたして「野」なのかは私には解からなかった。ただ、卓越した先見性と、大局にたった視野をもち、まっすぐなスジをもって思考のできる人だったのでしょう。読んで...

言ってしまえば豪放磊落で、確かに「粗」かもしれない。勧善懲悪といえども水戸黄門は好みではなく、「卑ではない」かもしれない。けど、はたして「野」なのかは私には解からなかった。ただ、卓越した先見性と、大局にたった視野をもち、まっすぐなスジをもって思考のできる人だったのでしょう。読んでいて清々しく気持ちいい。

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2023/12/16

78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった石田禮助の伝記。戦前三井物産社員として中国やアメリカで活躍したところから当時の部下へのインタビューも交えて話を起こし、パブリック・サービスの精神で国鉄総裁に就任、安全重視と健全経営に向けた改革を進める姿、一方で"ブレイン・ファーマ...

78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった石田禮助の伝記。戦前三井物産社員として中国やアメリカで活躍したところから当時の部下へのインタビューも交えて話を起こし、パブリック・サービスの精神で国鉄総裁に就任、安全重視と健全経営に向けた改革を進める姿、一方で"ブレイン・ファーマー"として自給自足の農園暮らしを送るなど家族生活の模様も描き出している。 自分のことはマンキー(猿)であると言いながら、"粗にして野だが卑ではない"として、合理的な考えを通し、どんな相手にも直言を辞さなかった生き方には好感が持てる。時代もあるとは思うけれど、こういう筋の通った人が今の世の中にもほしいものだ。

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2023/10/27

この本は、石田礼助が国鉄総裁に就任した後、国会での初登院で述べた「粗にして野だが卑ではない」という言葉がタイトルになっています。 石田礼助は明治人の一徹さと、30年にわたる海外生活で培われた合理主義を持つ人物でした。 彼は35年間三井物産に勤め、その間に素晴らしい業績を上げま...

この本は、石田礼助が国鉄総裁に就任した後、国会での初登院で述べた「粗にして野だが卑ではない」という言葉がタイトルになっています。 石田礼助は明治人の一徹さと、30年にわたる海外生活で培われた合理主義を持つ人物でした。 彼は35年間三井物産に勤め、その間に素晴らしい業績を上げました。そして78歳で財界人から初めて国鉄総裁になったのです。彼の人生は、「ヤング・ソルジャー」と称されるほどの勇気と決断力に溢れています。

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2023/10/09

代議士たちに「諸君」と呼びかけ、「生来、祖にして野だが卑ではないつもり」と自己紹介し、没後は、「生き方に自信があった」、「天衣無縫にいちばん近かった人」と評された石田禮助の生涯。明治生まれで三井物産代表取締役や国鉄総裁を務めた男の生き様は、文春文庫の「いい男の35冊」に選出されて...

代議士たちに「諸君」と呼びかけ、「生来、祖にして野だが卑ではないつもり」と自己紹介し、没後は、「生き方に自信があった」、「天衣無縫にいちばん近かった人」と評された石田禮助の生涯。明治生まれで三井物産代表取締役や国鉄総裁を務めた男の生き様は、文春文庫の「いい男の35冊」に選出されている、間違いなく“いい男”。時代やレベルは違うけど憧れる(再読)。

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2023/08/26

すごい生き様だとは思うけど、時代のせいか共感できない部分も多かった。 完璧な人なんていないし、トータルで見るとすごい人だし、今いる会社の経営層にすぐにとって変わって欲しいぐらいだけど。

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