贅沢貧乏 の商品レビュー
並外れた想像力と観察…
並外れた想像力と観察眼。森茉莉の特徴「話の飛躍」も心地いい。破天荒にみえた森茉莉の、素敵に贅沢な日々。
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「貧乏贅沢」ではなく…
「貧乏贅沢」ではなく、「贅沢貧乏」。森茉莉の食べるチョコレートが、美味しそうに感じられました。
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「貧乏贅沢」ではなく…
「貧乏贅沢」ではなく「贅沢貧乏」。見栄を張った贅沢をして内実は火の車というのではなく、質素な暮らしをしながら時には自分の楽しみの為に贅沢をするということです(高級チョコレートを買うなど)。
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精神的に無理をしてま…
精神的に無理をしてまで贅沢をするのは「貧乏贅沢」。真の贅沢には精神のゆとりが必要なのですね。
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全集のなかの1冊で3段組みでわずかページの本である。自分をマリアとしているし、下北沢という地名や父親が小説家であり、自分も文筆業であると書いている。下宿の部屋が自分の価値観で贅沢であるとしており、部屋のボロボロなタペストリーやベッドやスタンド(ソケットが取れかけている)なども美意...
全集のなかの1冊で3段組みでわずかページの本である。自分をマリアとしているし、下北沢という地名や父親が小説家であり、自分も文筆業であると書いている。下宿の部屋が自分の価値観で贅沢であるとしており、部屋のボロボロなタペストリーやベッドやスタンド(ソケットが取れかけている)なども美意識がある。銭湯での描写もしている。原稿を忘れたので自分が文筆業であることが喫茶店の店主や周囲の人にばれている。それを意識して散歩していると書いている。 NHKの理想的本箱で紹介された。
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森鴎外の娘、茉莉のエッセイ。「貧乏贅沢」ではなく「贅沢貧乏」なのは「そこらのお嬢様とはお嬢様が違う」茉莉の美意識や気高さ、審美眼が伺える。「現代は「贋ものぜいたく」の時代らしい」という言葉が印象的。(書かれたのはS38年です)極貧生活を自虐的に描いていますが、本物のお嬢様は品があ...
森鴎外の娘、茉莉のエッセイ。「貧乏贅沢」ではなく「贅沢貧乏」なのは「そこらのお嬢様とはお嬢様が違う」茉莉の美意識や気高さ、審美眼が伺える。「現代は「贋ものぜいたく」の時代らしい」という言葉が印象的。(書かれたのはS38年です)極貧生活を自虐的に描いていますが、本物のお嬢様は品があります。
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デコデコした耽美な文章とは別に、世間知らずの元お嬢様のおとぼけ小説風エッセイの系列があったのか。 森鴎外の愛娘という稀有なキャラクターを存分に活かした(殺した?)変な文章。変な自意識。 瀬戸内寂聴からお金借りたり、室生犀星との待ち合わせを1週間間違えたりという滑稽な失敗談が多いの...
デコデコした耽美な文章とは別に、世間知らずの元お嬢様のおとぼけ小説風エッセイの系列があったのか。 森鴎外の愛娘という稀有なキャラクターを存分に活かした(殺した?)変な文章。変な自意識。 瀬戸内寂聴からお金借りたり、室生犀星との待ち合わせを1週間間違えたりという滑稽な失敗談が多いのだが、それを笑い話にするとか、反省するとかでもなく、現実から少し浮いた地点でただ眺めているような、変な距離感で書いている。特殊な症例の患者の文書を読んでいるような違和感と切実さ。 こっちの方が面白くて好きだな。
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群さんのすみれ荘物語の主人公がこのエッセイに感化されていたので読んでみたいと読み始めたけれどやはり少し昔の方の文章なので読みにくく、途中で断念。
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清貧なミニマリスト指南書になるかと思いきや、、 なんと不潔な世界w w w ささくれだった気分の日に読むと、何故かすっきりしますよ。
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その魅力は言葉。部屋に好みのモノを置くように言葉を置く。贅沢、色彩、硝子、森鷗外、室生犀星、萩原葉子、少女、フランス、朦朧、綺麗…ゆっくり読むしかない読みにくさでむしろ心地よい。アタマから出てくるのではなく存在そのものから流れ出てきてるような。中身は完全に別物やけどありようは深沢...
その魅力は言葉。部屋に好みのモノを置くように言葉を置く。贅沢、色彩、硝子、森鷗外、室生犀星、萩原葉子、少女、フランス、朦朧、綺麗…ゆっくり読むしかない読みにくさでむしろ心地よい。アタマから出てくるのではなく存在そのものから流れ出てきてるような。中身は完全に別物やけどありようは深沢七郎さんに近いかも。また、けっこう自己を客観視してる。
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