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コーヒーが廻り世界史が廻る の商品レビュー

3.8

49件のお客様レビュー

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コーヒーの発展から伝…

コーヒーの発展から伝達、そして今日の流行までも丹念に描く。時代や文化の違った人々がその「モノ」に対してどう向き合ったかを知ることは、非常に興味深い。いわゆるモノマニアックな分野から歴史全体を見通すことが好きな人に。

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私の知っている日本の…

私の知っている日本の喫茶店とは全く違ったカフェの話やコーヒーを取り巻く歴史が興味深く、一気に読んでしまいました。宣伝でのコーヒーの世界とは違うものを考えさせてくれました。

文庫OFF

アラビアから始まるコ…

アラビアから始まるコーヒーの旅は、イギリスのコーヒーハウス・フランスの政治カフェなどの時代を経て、現在に至っている。黒い液体が市民の暮らしに根付き、時には政治に与えた影響などを織り交ぜてコーヒーの歴史が語られています。

文庫OFF

コーヒーと人の関わり…

コーヒーと人の関わりという視点から見た世界史。コーヒーだけでなく世界史も分かってお得です。

文庫OFF

2023/10/29

最初は戦国時代の茶の湯によって 当時の政治や経済が回っていく様と イメージを重ねて読んでいた だんだんNHK特番の 「映像の世紀」を観ているような 感覚すらしてきた 頭の中であのテーマソングが流れてきた 思っていた以上に面白い本だった 市リユース文庫にて取得

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2023/04/01

コーヒーにそれ程思い入れはないが、日常的に飲んでいるものの世界的動きが分かって勉強になった。イエメン、ジャワ、西インド、ブラジル、アフリカそしてイスラムとユーロ。何気なく知っていた、モカ、キリマンジャロ、グアテマラといったコーヒー豆の名前の由来がよく分かりました。 悲喜こもごもな...

コーヒーにそれ程思い入れはないが、日常的に飲んでいるものの世界的動きが分かって勉強になった。イエメン、ジャワ、西インド、ブラジル、アフリカそしてイスラムとユーロ。何気なく知っていた、モカ、キリマンジャロ、グアテマラといったコーヒー豆の名前の由来がよく分かりました。 悲喜こもごもな世界史とリンクされたストーリーが面白く感じられました。

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2022/11/26

ウィットに富んだ小気味いい文章を書く方だなと思った。著者の他の本も読んでみたい。 東アフリカからアラビア、ヨーロッパをめぐり、植民地支配やファシズムを経て自由資本主義時代の現代にいたるまで黒い血液として世界を巡ってきたコーヒー。世界史の中でその歴史や性質をひもといていくと、コーヒ...

ウィットに富んだ小気味いい文章を書く方だなと思った。著者の他の本も読んでみたい。 東アフリカからアラビア、ヨーロッパをめぐり、植民地支配やファシズムを経て自由資本主義時代の現代にいたるまで黒い血液として世界を巡ってきたコーヒー。世界史の中でその歴史や性質をひもといていくと、コーヒーがどれだけこの世界に直接的にも間接的にも影響を与えてきたのかがうかがえる。今自分がコーヒーを飲む時も、そのアロマの中に歴史の重み、人類の儚さや愚かさを感じずにはいられない。

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2021/11/10

歴史という壮大な物語をひとつの視点で見る面白さよ。 珈琲が、 禁酒のイスラム社会でどう生まれ 17世紀の「市民」社会の形成にどう関わり、 さらには第1,2次世界大戦の裏でどう各国に影響したのか。 まさに”近代市民社会の黒い血液"!

Posted byブクログ

2021/04/26

初めて読んだのは大学の時。 日常的に何となく飲んでいるものを入り口として世界史が学べる、という驚きと感動を感じた本だった。 その後も近代について考えを巡らせるときには何となく読み返すようになっている。

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2020/12/07

中公新書で、私の大好きな「食べて飲んで世界を知る」シリーズの1巻。今まで、茶、ジャガイモ、チョコレートと読み、「コーヒー」まで来ました。本書はイエメンで15世紀に生まれたコーヒーが世界史の中で、どんな役割を果たして来たかを描きます。カフェイン中毒者の私には楽しい本でした。 近東...

中公新書で、私の大好きな「食べて飲んで世界を知る」シリーズの1巻。今まで、茶、ジャガイモ、チョコレートと読み、「コーヒー」まで来ました。本書はイエメンで15世紀に生まれたコーヒーが世界史の中で、どんな役割を果たして来たかを描きます。カフェイン中毒者の私には楽しい本でした。 近東で、イスラム修行者が禁欲的生活を送る上で、「飲むと眠れなくなる」コーヒーが流行りました。人々が眠っているときに祈りを捧げることが美徳とされていたからです。しかし、コーヒーの語源である「カフワ」はイスラム教の中では白ワインも意味していて、神学論争を引き起こします。結局、コーヒーは認められ、近東に「コーヒーの家」が乱立し、コーヒーは爆発的な勢いで普及します。これが英国に伝わって、自由闊達な議論の場を提供し、近代市民社会の土台を作り、パリで発生したカフェでは「自由・平等・博愛」の思想が生まれます。 著者の臼井隆一郎さんはドイツ語学の研究者。そのためか、かなりのページ数を使いドイツの東アフリカ植民地経営の失敗を述べています。その失敗はドイツに人種差別という癒し難い禍根を残し、ナチズム発生の要因となってしまいました。 コーヒーの世界史への関わりを豊富な逸話、資料を用いて描いた面白い本。ただし、文章は格調高く、趣味に合わない人は読みにくいかもしれません。 「ドイツが東アフリカ植民地に傾けた努力は結局、第一次世界大戦の結果、無に帰した。しかし、人の世の営みの一切が時とともに水泡に帰し、虚空に切々と諸行無常の響きでも鳴り渡らせるならば、この世はむしろ安泰かもしれない」 この本は、まとまった時間が取れた日に喫茶店で読むのに相応しい味わい深い本と思います。私みたいに毎日4杯コーヒーを飲む人間には必読です。

Posted byブクログ