コーヒーが廻り世界史が廻る の商品レビュー
コーヒーと世界史の組み合わせに、興味を引き付けられて購入。 アラビアで生まれたコーヒーは宗教と溶け込み、ヨーロッパでは、喫茶店の様なコーヒーハウスが政治的、社会的な議論の場となる。イギリスで、コーヒーではなく、紅茶が流行ったのは、女性に受け入れられなかったからとか。 嗜好品として...
コーヒーと世界史の組み合わせに、興味を引き付けられて購入。 アラビアで生まれたコーヒーは宗教と溶け込み、ヨーロッパでは、喫茶店の様なコーヒーハウスが政治的、社会的な議論の場となる。イギリスで、コーヒーではなく、紅茶が流行ったのは、女性に受け入れられなかったからとか。 嗜好品としてのコーヒーから日常のコーヒーへ。当たり前のようにコーヒが飲める世の中は、平和の象徴みたいなものなんですね。
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コーヒーの期限、歴史も興味深いが、時折作者がビジネス上の真理を端的に書ききる所が面白い。実際にビジネスマンとして商売に関わった事は無いはずだが。。。。引用しておく。
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日頃何気なく愉しむ「一杯の珈琲」には、“現在”の“普通”へ通じるまでに至った夥しい人達の営みが凝縮されている…凄く考えさせられる内容だった!!或いは「珈琲カップを手に語る世界史」とでも呼ぶべき内容でお勧めだ!!
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普段何気なく飲んでいるコーヒーの歴史についての本ですね。 少し独りよがりな文章の印象で、後半は付いていくのが大変でした。 牽強付会なところもあるけど、新書だし仕方ないかな。
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幸福なアラビア、イエメンから禁欲的なイスラム教スーフィ派によって広められたコーヒー。理性のアルコール、理性のリキュールと呼ばれヨーロッパ中に輸出される。啓蒙思想と人権と市民社会の成熟の流れの中でコーヒーは大きな影響を与える。イギリスでは清教徒革命の頃に広まり、カフェは市民の議論の...
幸福なアラビア、イエメンから禁欲的なイスラム教スーフィ派によって広められたコーヒー。理性のアルコール、理性のリキュールと呼ばれヨーロッパ中に輸出される。啓蒙思想と人権と市民社会の成熟の流れの中でコーヒーは大きな影響を与える。イギリスでは清教徒革命の頃に広まり、カフェは市民の議論の場となり、保険、郵便など近代市民社会を準備した。しかし女性の反対運動で衰退していく。フランスはハプスブルグ家との対向からオスマン帝国と同盟を結び、コーヒー文化がもたらされた為、王や貴婦人によって先導された。女性ありきのコーヒー文化が根付く。また体に悪いという説を克服する為に体にいい牛乳と混ぜるカフェオレが生まれた。カフェは身分を超えた議論の場を提供してフランス革命の発信源になった。またオスマン帝国から送られた三本のコーヒーの木を新大陸に持ち込み栽培することに成功し、大量のプランテーションと黒人奴隷を生んだ。タヒチでの反乱、キリスト教とアフリカの原始宗教とコーヒー文化の奇妙な混合文化のブードゥ教の誕生。海外に植民地を持たなかったドイツは代用コーヒーの開発に力を入れる。また西アフリカに植民地をえるが支配に失敗、キリマンジャロの山麓を他国と一緒に開墾する。またその豆をアラビアのモカから輸出する。ナポレオン戦争でポルトガル王家は南アメリカの植民地に移動。戦後ポルトガルに王は戻るが王子は残り、独立してブラジルを建国する。ただの嗜好品であるコーヒーが石油に次ぐ世界第2位の交易品という不思議。禁欲の為に広まったはずが、資本主義的商品の権化になっている皮肉。
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学校で習う歴史とはまた違った視点で見る歴史は、とてもスリリングで面白い。 ただでさえ面白いのに、文章がうまいからより面白い。 ま、ちょっと自身の文章の流麗さに酔っている部分が散見されたりはするんだけど、それはそれで面白い。
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コーヒーから見えてくる世界史。商人の活躍、コーヒーの家、植民地支配。“コーヒー”という単語が頻出してくるので、無性にコーヒーを飲みたくなる。イスラム神秘主義の修道僧が飲み始めたのが起源とされるコーヒー。宗教色が強く必ずしも美味とはいえない黒い液体が、商品資本主義と結びついて世界中...
コーヒーから見えてくる世界史。商人の活躍、コーヒーの家、植民地支配。“コーヒー”という単語が頻出してくるので、無性にコーヒーを飲みたくなる。イスラム神秘主義の修道僧が飲み始めたのが起源とされるコーヒー。宗教色が強く必ずしも美味とはいえない黒い液体が、商品資本主義と結びついて世界中に拡散していく。フランス革命以降は著者の得意分野なのか、途中から文章がノリノリで面白かった。
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コーヒーっていうと、ブラジルってイメージしかないから、 夜通し祈りをささげるためのコーヒーって意味で、イスラム社会から始まってるってのは意外だった。 あと、ブラジルでコーヒーを燃料とした蒸気機関車があった話とか、もろもろ。 世界史に通じていれば、もっと興味深く読めたのかも。
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イスラム教の禁欲主義、現世否定の一派が寝ずに祈るためにコーヒーを飲み始めたこと、 コーヒー栽培が資本や労働力を必要とし、それゆえヨーロッパ諸国が生産に乗り出したとき、植民地主義の拡大の担い手となったことなど、興味深い世界史とコーヒーの関係が書かれていて面白かった。 また、 筆が...
イスラム教の禁欲主義、現世否定の一派が寝ずに祈るためにコーヒーを飲み始めたこと、 コーヒー栽培が資本や労働力を必要とし、それゆえヨーロッパ諸国が生産に乗り出したとき、植民地主義の拡大の担い手となったことなど、興味深い世界史とコーヒーの関係が書かれていて面白かった。 また、 筆がすべるというか、筆が踊るような軽妙な文章が織り交ぜてあって、読みやすかった。
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世界史をひさしぶりに勉強。面白いのは誰もコーヒーを「美味しい」と言わないことだろう。あるときは宗教的、あるときは政治的、あるときは生活的なコンテクストに埋め込まれ流通したコーヒー。コーヒーが体内に流れ、偉人たちが高揚を期待したように、その黒い聖水の流れが世界をも動かしたそのドラマ...
世界史をひさしぶりに勉強。面白いのは誰もコーヒーを「美味しい」と言わないことだろう。あるときは宗教的、あるときは政治的、あるときは生活的なコンテクストに埋め込まれ流通したコーヒー。コーヒーが体内に流れ、偉人たちが高揚を期待したように、その黒い聖水の流れが世界をも動かしたそのドラマにワクワクする。
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