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ことばの食卓 の商品レビュー

3.9

74件のお客様レビュー

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武田百合子さん独特の…

武田百合子さん独特の口調で綴られた、食べ物に関するエッセー。ノスタルジックさと残酷さを感じる。一番最初の、夫泰淳の思い出の話は何度読んでも号泣。

文庫OFF

2025/11/03

初めの「枇杷」が1番惹き付けられる。 「夏の終わり」、不味い味の話ってなかなかないような、だいたい美味しい話が多いような気がして印象的。

Posted byブクログ

2025/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

武田百合子の食にまつわる記憶を書いたエッセイ集。戦前の子供の頃から、戦後子供が結婚〜離婚したあとの話まで時代は幅広く取ってある。 この人の本、日記でも食事の献立を毎日せっせと書いてるのに全然美味しそうじゃないんだよな(笑)。この本も美味しそうとかほっこりするという感じは全くないどころか、ますます食欲がなくなるような感じ。なんか死とか人糞とか生理の血とか、そういう描写が妙に印象に残るせいだろうか、どこか暗く生々しい記憶とともに書かれる食べ物たちは不気味ささえ感じさせる。 子供の頃のお弁当の、梅干しやたくあんに染まったご飯粒のところだけ美味しそうだった。 全体的に暗くて、ちょっと今の気分ではなかったかな。でも、相変わらず人間の観察眼というか、他人のちょっとした動きややりとりなんかを切り取って書きとるセンスはものすごく感じられる。まるで目の前にいるみたいな存在感、臭いがあるのだ。かなわないな。

Posted byブクログ

2025/10/07

『ことばの食卓』読了。 昨年のブックオカの古本市…ではなく、その帰りにパルコで独立系書店が集って本を売る催しで買った1冊でした。くどうれいんさんがオススメする本でしたが、鮮やかな色彩に目を惹かれジャケ買いというやつで購入した思い出。昭和の時代の空気感に触れることができました。 こ...

『ことばの食卓』読了。 昨年のブックオカの古本市…ではなく、その帰りにパルコで独立系書店が集って本を売る催しで買った1冊でした。くどうれいんさんがオススメする本でしたが、鮮やかな色彩に目を惹かれジャケ買いというやつで購入した思い出。昭和の時代の空気感に触れることができました。 この方の著書は初めて読んだけど『富士日記』もいつか読んでみたい。美しい文体でした。 とくに「京都の秋」はよかった。著者が自分の死後を思う一節が綴られていたけど、そんな風に感じ取れる感性がすごくいいなあと思う反面、月日もだいぶ流れその当時とは様変わりしているだろうなあと思ってな。 戦時中の食糧事情から私の祖父母たちも昭和という時代をこんな感じで生きていたのかなと容易に想像できた。あまり知られていない史実に基づく稗史を知ることはその時代を生きた人たちを思うことなのかもしれない。 2025.10.7(1回目)

Posted byブクログ

2025/07/19

おすすめされて読みました。 いろんな人の感想をみて、なるほど、と考えている。 食べ物で元気が出る、とか食べ物で前向きになるとか、生きるために、背中を押すような「食事の話」はよくみるけれど、 これは、食べ物を描くとで反対にある死を感じさせられるようなかんじ。 それは時代背景がある...

おすすめされて読みました。 いろんな人の感想をみて、なるほど、と考えている。 食べ物で元気が出る、とか食べ物で前向きになるとか、生きるために、背中を押すような「食事の話」はよくみるけれど、 これは、食べ物を描くとで反対にある死を感じさせられるようなかんじ。 それは時代背景があるのだと思うけれど、 生きる時代がかわればこうも変わるものかと。 私の感覚から少し遠くて、(それは私の現在の生活に、死が遠すぎるのだと思うのだけど) 新鮮ということではなく、掘り返せば確かにそうなのかも…?と考えられそう。 なので、時間を空けてまた読みたい。

Posted byブクログ

2025/07/17

読む人を選びそうですが、私はめっちゃ好きです。 まず著者のことばのセンスに感動しましたが、読み進めるとそれ以上に、これほどまでに世界が鮮やかに見えているのか、ということに、著者の感性の豊かさに、心底驚きました。 見えてるものを言語化する能力があるとかないとかそれ以前に、目の前にあ...

読む人を選びそうですが、私はめっちゃ好きです。 まず著者のことばのセンスに感動しましたが、読み進めるとそれ以上に、これほどまでに世界が鮮やかに見えているのか、ということに、著者の感性の豊かさに、心底驚きました。 見えてるものを言語化する能力があるとかないとかそれ以前に、目の前にある世界の見え方感じ方自体が、私とは全然違うんだなと思いました。 世界の感じ方はみんな多かれ少なかれ違うだろうけど、それにしても違う。 この本を通して、普段は気にもとめないような些細な、でも素敵な関わりが感じられて、琴線に触れる読書体験ができて嬉しかったです。 とても素敵な作品でした。

Posted byブクログ

2025/03/20

 タイトルから、温かくてやわらかい内容ばかりを想像していたけれど、自分の今見ている景色や状況を言葉にする力に感嘆しつつ、人に対する決して優しいとは言えない目線(綺麗事ではなく内面にある正直さを書いているということでもあるのだけれど)といつもどこかに漂う不気味さや不穏さに引っ張られ...

 タイトルから、温かくてやわらかい内容ばかりを想像していたけれど、自分の今見ている景色や状況を言葉にする力に感嘆しつつ、人に対する決して優しいとは言えない目線(綺麗事ではなく内面にある正直さを書いているということでもあるのだけれど)といつもどこかに漂う不気味さや不穏さに引っ張られてしまった。  硬くて尖っているように感じるが、それは著者の鋭い視線と繊細で軸のある文体のせいだからかもしれない。  これらを味わうことが少し難しかった。  知らない言葉や読めない字が出てきて、それを調べてこの時代のことを知るのは、ちょっぴりわくわくしたが、そうは言っても漢字に振り仮名が欲しいのと、用語を説明があるとありがたい。 いつか再読に挑戦したい。

Posted byブクログ

2025/02/11

あまり読んだことのないエッセイ集。 暗い部分と少し明るい部分と、昔からの時代の流れみたいなものを微かに感じられる本。

Posted byブクログ

2024/10/29

戦争中の話なのだろうか? 暗くて怖い。 そんな印象だった本。 食べ物にまつわる思い出というか、 思い出には食べ物がセットで残ってるというか、 表現しようのない感情が、ふやふやと浮かんでいる。 いつか再読したら、 違う感想が生まれるかもしれない。

Posted byブクログ

2024/08/06

戦前戦中戦後を、食卓に並ぶ料理や菓子を通じて描いたエッセイ集。 湿度の高い文章だが文体はあっさりとしている。 人々の湿度や温度、戦前戦後の町の薄暗さ、夏場の耳鳴りのような蝉の声が聞こえるようだ。それらの光景の中で、著者はいつもうんざりしている。 特に著者へ性的な思いを持つ男達の...

戦前戦中戦後を、食卓に並ぶ料理や菓子を通じて描いたエッセイ集。 湿度の高い文章だが文体はあっさりとしている。 人々の湿度や温度、戦前戦後の町の薄暗さ、夏場の耳鳴りのような蝉の声が聞こえるようだ。それらの光景の中で、著者はいつもうんざりしている。 特に著者へ性的な思いを持つ男達の息遣いは冷静に書いてある。 人間は呼吸をして生きている。湿度があり、温度が感じられて、少しずつ死臭の混じる息を吐きながら。若かろうが人間は死に歩みを進めながら生きている。呼吸を止めれば人間は死ぬ。 著者は食の思い出を通して、彼等の生きた証を残している。いつも何処かうんざりしながら。 それに引き換え、娘を描く文章はカラッとしたもので、一冊の中でもずっとじめじめした空気が続く訳でもなくバランスが良い。 書店の文庫フェアで手に取ったが思わぬ掘り出し物だった。一冊が薄いため読みやすい……と言いたい所だが、古い漢字が読めない人には難しいくだりもあるかもしれない。 あなたは読めますか、枇杷。

Posted byブクログ