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ノルウェイの森(下) の商品レビュー

4

186件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    38

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    3

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2016/09/27

読み終わった後に心が重たくなる作品。しかし、また時間が経ってから読み直したい。登場人物全員が苦悩していた。主人公の感じている虚無感が終始伝わってきた。

Posted byブクログ

2015/09/06

究極の恋愛小説と書いてあったけれど、そんなにでもないと思う。主人公の成長が見どころ? ワタナベみたいな人に会ってみたい。

Posted byブクログ

2015/04/04

別に事を荒立てるつもりは毛頭ありませんが、永沢君が一番まともかと。理解出来はしますが、どうも他の人は弱すぎるかな。まぁ小説だからキャラを立てないといけない訳だけど、社会で生きるってことは本質的に不愉快なことに遭遇しないことはないはずで、あまりに"ナイーヴ"に過...

別に事を荒立てるつもりは毛頭ありませんが、永沢君が一番まともかと。理解出来はしますが、どうも他の人は弱すぎるかな。まぁ小説だからキャラを立てないといけない訳だけど、社会で生きるってことは本質的に不愉快なことに遭遇しないことはないはずで、あまりに"ナイーヴ"に過ぎる。自分のことは棚に上げてるけども。 でも作家も最終的にはどうしても生きなければならないことを提示してはいると思う。万人に平等に付与される運命たる死を自ら選ぶことについて、何らかの違和感を覚えるのは結局はその選択に不同意の意識を拭えないということだろう。 ところで緑さんは作家の奥様がモデルではないと奥様自身がお怒りを持って否定しているそうだけど、何となくこんな人ではと思わざるを得ないことを否定できないような気が、、、

Posted byブクログ

2014/02/12

最近、何となく読み返している村上春樹作品。おそらく初読のときとは違った感想を持つことを期待しての再読だったが、このノルウェイの森も作品の大筋の印象は変わらなかった。 ただ高校生の頃よりは人生で色々な経験を積んだし、主人公であるワタナベ君のように私も地方から東京に出て大学生をやって...

最近、何となく読み返している村上春樹作品。おそらく初読のときとは違った感想を持つことを期待しての再読だったが、このノルウェイの森も作品の大筋の印象は変わらなかった。 ただ高校生の頃よりは人生で色々な経験を積んだし、主人公であるワタナベ君のように私も地方から東京に出て大学生をやっていたので感じ入る部分は多かった。寂しいときは酒を飲んでオアシスを聴いていたし(オアシスは現代のビートルズ)、一人旅みたいなこともしたし、本もたくさん読んだ。jumping jack flashで踊り出す女の子には出会ってないが、私たちにはミクスチャーロックがあり、ヒップホップがあり、ハウスがあった。だからそんなディテールというか、作中そのものの雰囲気は楽しむことができたと思う。 結局、こんな感じで最近、村上作品を楽しんでるわけだけど、文学作品としてこれらを評価すると読むこと自体に意味がないように思えるのでやめることにする。

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2013/10/31

262 「食べものがうまいっていいもんです。生きている証しのようなもんです」 彼は部屋にいて、TVのスペイン語講座を見ながら缶ビールを飲んでいた。 「こらもうすぐ終るから待ってろよ」と永沢さんは言って、スペイン語の発音の練習をした。 「うん。語学はひ...

262 「食べものがうまいっていいもんです。生きている証しのようなもんです」 彼は部屋にいて、TVのスペイン語講座を見ながら缶ビールを飲んでいた。 「こらもうすぐ終るから待ってろよ」と永沢さんは言って、スペイン語の発音の練習をした。 「うん。語学はひとつでも沢山できた方が役に立つし、だいたい生来俺はそういうの得意なんだ。フランス語だって独学でやってきて殆んど完璧だしな。ゲームと同じさ。ルールがひとつわかったら、あとはいくつやったってみんな同じなんだよ。ほら女と一緒だよ」 「もちろん人生に対して恐怖を感じることなある。そんなのあたり前じゃないか。ただ俺はそういうのを前提条件としては認めない。自分の力を百パーセント発揮してやれるところまでやる。欲しいものはとるし、欲しくないものはとらない。そうやって生きていく。駄目だったら駄目になったところでまた考える。公平な社会というのは逆に考えれば能力を発揮できる社会でもある」 「でもね、俺は空を見上げて果物が落ちてくるのを待ってるわけじゃないぜ。俺は俺なりにずいぶん努力をしている。お前の十倍くらい努力してる」 僕はあきれて永沢さんの顔を眺めた。「僕の目から見れば世の中の人々はずいぶんあくせくと身を粉にして働いているような印象を受けるんですが、僕の見方は間違っているんでしょうか?」 「あれは努力じゃなくてただの労働だ」と永沢さんは簡単に言った。「俺の言う努力というのはそういうのじゃない。努力というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」 「たとえば就職が決って他のみんながホッとしている時にスペイン語の勉強を始めるとか、そういうことですね?」 「そういうことだよ。俺は春までにスペイン語を完全にマスターする。英語とドイツ語とフランス語はもうできあがってるし、イタリア語もだいたいはできる。こういうのって努力なくしてできるか?」 「ワタナベも俺と同じように本質的には自分のことにしか興味が持てない人間なんだよ。傲慢か傲慢じゃないかの差こそあれね。自分が何を考え、自分が何を感じ、自分がどう行動するか、そういうことにしか興味が持てないんだよ。だから自分と他人とをきりはなしてものを考えることができる。 「俺とワタナベの似ているところはね、自分のことを他人に理解してほしいと思っていないところなんだ」永沢さんが言った。「そこが他の連中と違っているところなんだ。他の奴らはみんな自分のことをまわりの人間にわかってほしいと思ってあくせくしてる。でも俺はそうじゃないし、ワタナベもそうじゃない。理解してもらわなくったってかまわないと思っているのさ。自分は自分で、他人は他人だって」 「僕はそれほど強い人間じゃありませんよ。誰にも理解されなくていいと思っているわけじゃない。理解しあいたいと思う相手だっています。ただそれ以外の人々にはある程度理解されなくても、まあこれは仕方ないだろうと思っているだけです。あきらめてるんです。だから永沢さんの言うように理解されなくたってかまわないと思っているわけじゃありません」 「俺の言っているのも殆んど同じ意味だよ」 *・*・*・ 最後ぽかーんてなる、好きな終わり方。村上春樹、なんで今まで読んでこなかったんだろう。 大学生、まさに。そしてあの人に空気感が似ている。特に、緑のセリフや、先輩なんかとそっくりである。

Posted byブクログ

2013/09/23

再読、読了。 最後はやっぱり揺さぶられます。 初めてこの本を読んだ時には、ワタナベくんの気持ちに共感していたのに、今はレイコさんの方に気持ちが重なります。 大人なり、家庭を持つと、悲しむ時間を持つことも十分にできなくなって、そんな自分が嫌になることもあるけれど。 こんな風...

再読、読了。 最後はやっぱり揺さぶられます。 初めてこの本を読んだ時には、ワタナベくんの気持ちに共感していたのに、今はレイコさんの方に気持ちが重なります。 大人なり、家庭を持つと、悲しむ時間を持つことも十分にできなくなって、そんな自分が嫌になることもあるけれど。 こんな風に物語を通して、再体験できたり、いろいろ想うことができるのは、ほんとうにありがたいことだなと思いました。

Posted byブクログ

2013/09/07

中学時代に読んだ本。 恐らく最初に読んだ、本格的な小説。 エロい描写が多く、何が面白かったのか今でも定かではないが、 といあえず面白かった記憶だけはあるww これを期に村上はるきにはまろうとするが 他の作品はまったく頭に入ってこなかった記憶しかない。

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2013/08/09

今更ながらノルウェイの森。ミーハー感を忌避してあまり読まなかったが、読んでみると期待以上に面白かった。ロンドンにくる前に読んでいたら主人公と自分を重ね合わせられなかっただろうが、ロンドンにて日本と距離をおいた状態だと彼の社会の見方に少しは共感できたのではないか。

Posted byブクログ

2013/07/09

「自分に同情するな。」 「私達がまともなのは、自分がまともじゃないと分かっていること。」 この2つの言葉が印象に残っている。 本作は20年以上前に発行され、物語の舞台は更に昔なのだが、この言葉は現在を生きている俺達の時代に当てはめたとしても、全く違和感が無く通用する言葉だと...

「自分に同情するな。」 「私達がまともなのは、自分がまともじゃないと分かっていること。」 この2つの言葉が印象に残っている。 本作は20年以上前に発行され、物語の舞台は更に昔なのだが、この言葉は現在を生きている俺達の時代に当てはめたとしても、全く違和感が無く通用する言葉だと思う。 ストレス社会と言われる昨今だが、時代を遡っても起こっている事は同じなのだな、と。 人々の感情は同じなのだな、と。 伝達方法がアナログ主体からデジタル主体に変わっただけであり、人に気持ちを伝えるという行為の根本は何も変化はしていない。 ただ、10年程前にこの本を読んだ時は、そんな感想は抱かなかった。 10年の月日の中で感じる事象が変わったのだと思うが、10年経ってもその事象を伝える事が出来るこの本は凄いと思う。

Posted byブクログ

2013/05/17

直子の死も予感あったものの、その展開には胸つまるものがあった。高校時代に仲良くしていたメンバーがあちらの世界に行き、残されたトオルは恋人の緑と2人で人生を歩むことを望むが、 もはや混乱の中で現実の世界から遠ざかった存在として感じるのだ。エンディングは、非常に示唆的な手法で2人の今...

直子の死も予感あったものの、その展開には胸つまるものがあった。高校時代に仲良くしていたメンバーがあちらの世界に行き、残されたトオルは恋人の緑と2人で人生を歩むことを望むが、 もはや混乱の中で現実の世界から遠ざかった存在として感じるのだ。エンディングは、非常に示唆的な手法で2人の今後を見せてくれた。

Posted byブクログ