ハプスブルク家 の商品レビュー
女傑と名高いマリア・テレジア、しかしその具体的功績についてはとんと疎かった自分。本書ではじめてちゃんと目にした気がする。あとがきで著者が指摘しているのも頷ける。
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オーストリア旅行の予習に新書3冊を購入。江村洋氏の「ハプスブルク家」と「ハプスブルク家の女たち」、中野京子氏の「ハプスブルク家 12の物語」です。世界史は大の苦手で、ハプスブルク家なのかハスプブルグ家なのかもよく分からない私ですが、江村氏の2冊は素人にも分かりやすく面白く読み進め...
オーストリア旅行の予習に新書3冊を購入。江村洋氏の「ハプスブルク家」と「ハプスブルク家の女たち」、中野京子氏の「ハプスブルク家 12の物語」です。世界史は大の苦手で、ハプスブルク家なのかハスプブルグ家なのかもよく分からない私ですが、江村氏の2冊は素人にも分かりやすく面白く読み進めることができました。 700年もの長期間、ヨーロッパで覇権を握ってきたハプスブルク家。素人考えで、やり手で強欲で傲慢なイメージを持っていましたが、実態は正反対。神聖ローマ帝国の国王を継承したハプスブルク家の君主たちは、神に選ばれし一族として勤勉にその役割を果たし、ときにお人好しが馬鹿を見るような憂き目にも会っているのでした。 そんなハプスブルク家に対する著者の江村洋氏の深い敬愛が感じられるのが、ただの解説本との大きな違いです。構成も文章も読みやすくて、旅行を何倍も楽しいものにしてくれるよい予習本でした。
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ハプスブルク家通史。しばしば筆致が叙情的になるので歴史読本というより小説のように読める。そのためか読みやすくわかりやすく、ロングセラーになっているの も納得。
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「フランツ・ヨーゼフ」を読んだ余韻をもう少し楽しみたくて この本を手に取った。 インドのネルーが『父が子に語る世界歴史』の中で「チャシャ猫」と呼んだ国、それが神聖ローマ帝国であり、オーストリア帝国だった。インド民族主義を掲げて大英帝国からの独立を目指していたネールにしてみれ...
「フランツ・ヨーゼフ」を読んだ余韻をもう少し楽しみたくて この本を手に取った。 インドのネルーが『父が子に語る世界歴史』の中で「チャシャ猫」と呼んだ国、それが神聖ローマ帝国であり、オーストリア帝国だった。インド民族主義を掲げて大英帝国からの独立を目指していたネールにしてみれば、12の民族を数百年も支配し続ける帝国など理解不能だったに違いない。しかし何故チャシャ猫は生き長らえることができたのか。歴史上、一血統の王朝は長くても三百年が通り相場と思うが、ハプスブルグの場合は何代経てもまた中興の主が現れ、時代の変化に見合った改革を施してきた。他の王朝と何が違うのかといえば、結婚政策といった戦争に頼らないソフト戦略の重視、 脈々と受け継がれた帝王教育、長命の皇帝が多いところから見られる体力的な強さ、そして当人たちは純血主義が大事だと思っていたのだろう。 王とは何か、国とは何かを考えてみるのも面白い。マクシミリアンが婚姻政策を通じて領土をドイツの外側に広げた頃、王位は王位、国は国だったのだろう。マクシミリアンがブルゴーニュ公を継いだと言っても、土着貴族達が従うとは限らなかった。しかしその難しいことをスペインでもボヘミアでも次々と成し遂げてきたところに、この時代のハプスブルグの偉大さがあった。 やがて時代は絶対王政を経て国民国家へと向かう。事ここに至ればハプスブルグはチャシャ猫である。第一次世界大戦でオーストリアとトルコの両帝国が崩壊し、民族自決の原則が確認された。今日では国民国家が当然と思われているけれども、その国民国家同士の激しいいがみ合いを反省したヨーロッパでは、欧州統合の試みが進む。オーストリアやトルコから独立した中東欧の国々がその後ナチスドイツに蹂躙され、ソ連の軛に繋がれ、現在はEUを目指しと苦労してきたことを思うと、チャシャ猫も悪くないと再評価してみてはどうだろうか。
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旅行の予習に、これと続編の「ハプスブルク家の女たち」を読みました。 キンドル版があるのに紙の本を2冊とも買ってから気づいたという不覚…。 重要人物別に、年代を追って描かれているのですが、それぞれの人物に焦点を当てていることで人間的興味もわいて読みやすく、読むうちに歴史的背景が頭...
旅行の予習に、これと続編の「ハプスブルク家の女たち」を読みました。 キンドル版があるのに紙の本を2冊とも買ってから気づいたという不覚…。 重要人物別に、年代を追って描かれているのですが、それぞれの人物に焦点を当てていることで人間的興味もわいて読みやすく、読むうちに歴史的背景が頭に入ってくる、という、新書に求める「読みやすくてためになる」感がありました。 これまで「神聖ローマ帝国(なんでローマ?)」「マリア・テレジア」「スペイン・ハプスブルク家(フェリペとか?)」「戦後はただの人(フランツ・ヨーゼフが最後だったっけ?)」など切れ切れのキーワードでぼんやりとらえていたハプスブルク家が、短い本だけにざっと全体を見渡すことができて、少しわかりやすくなった気がします。 著者がマリア・テレジアびいきなのも好感度大でした。功罪はありますが傑出した君主だったことは確かだし、「その器じゃないのに激動の時代に王妃になっちゃった」マリー・アントワネットや「望みもしないのに皇妃になって心を病んだ」シシィよりずっと評価されてしかる人だと思うのですよね。晩年の肖像画が残りすぎて太ったおばあちゃんのイメージですが、若いころは2人に負けない美人なんだし、サクセスストーリーで「エリザベス」的映画になってもいいと思うんですが。できすぎ・幸せすぎで深みが出ないのかしら。 読んでいったおかげでウィーン観光がより楽しめました。
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中世ヨーロッパはまったく守備範囲外なのだけどなぜかふと読む。のんきな時代と言えばのんきな時代なように思うけど、古代ローマ帝国にしたところで、皇帝擁立がうまくいけば広大な領土を得られるわけだしまあそんなもんか。あとは神聖ローマ帝国のよくわからなさについても良さそうな新書があるがどう...
中世ヨーロッパはまったく守備範囲外なのだけどなぜかふと読む。のんきな時代と言えばのんきな時代なように思うけど、古代ローマ帝国にしたところで、皇帝擁立がうまくいけば広大な領土を得られるわけだしまあそんなもんか。あとは神聖ローマ帝国のよくわからなさについても良さそうな新書があるがどうするかね。
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(1996.03.08読了)(1995.08.01購入) 内容紹介 amazon キリスト教が心なら、ハプスブルク家は背骨である。ヨーロッパの「宗家」ハプスブルク家の盛衰。王家の中の王家、超国家的な支配原理で陽の沈まない帝国を築いたハプスブルク家。カール5世、マリア・テレジア等の...
(1996.03.08読了)(1995.08.01購入) 内容紹介 amazon キリスト教が心なら、ハプスブルク家は背骨である。ヨーロッパの「宗家」ハプスブルク家の盛衰。王家の中の王家、超国家的な支配原理で陽の沈まない帝国を築いたハプスブルク家。カール5世、マリア・テレジア等の闘争と政略の700年を通しヨーロッパを考える。
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比較的容易に読める本。あまり真面目に世界史を学んでいない自分でもワクワクしながら読めた。 いかんせん似た名前が多いのと、地理的な知識が薄くて悩む部分もあったが、それなりに地図も入っているので上手く構成されていると思う。特にマリーアントワネットらの時代以降は、あまり知らない部分を多...
比較的容易に読める本。あまり真面目に世界史を学んでいない自分でもワクワクしながら読めた。 いかんせん似た名前が多いのと、地理的な知識が薄くて悩む部分もあったが、それなりに地図も入っているので上手く構成されていると思う。特にマリーアントワネットらの時代以降は、あまり知らない部分を多く補完できて楽しかった。
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文体は大げさだが、史実に厳密に即しているように思えた。 ---- 至極、適切で読みやすい、これぞ新書といった感じの本。列伝形式を抜け出せない感があるが、何しろ、はプスブルグ家のための史書だ、こうなるのが当然だろう。
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ハプスブルク家の興りから崩壊までが描かれている。著者の主観が入っている感もあるけど、その分物語のようでスルスルと読めた。 歴史に関してではない難しい言葉がたくさん出てくる。 ヨーロッパの複雑な歴史に、わからないところは調べながら読んだ。 無能と思われたため皇帝となったルドルフ一世...
ハプスブルク家の興りから崩壊までが描かれている。著者の主観が入っている感もあるけど、その分物語のようでスルスルと読めた。 歴史に関してではない難しい言葉がたくさん出てくる。 ヨーロッパの複雑な歴史に、わからないところは調べながら読んだ。 無能と思われたため皇帝となったルドルフ一世から、700年に及んだハプスブルク帝国。 でもまだ、なぜここまで栄えたのか、については漠としている。
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