国語入試問題必勝法 の商品レビュー
馬鹿馬鹿しさ極まる妄言が溢れているかと思えば、不意打ち的に心を洗われたり、なんでこんなの思いつくんだよと話の枠組みそのものに驚かされたりする、幅の広い作品集。 特に、老人4人がリレー形式でひとつの小説を書く「人間の風景」は凄まじい。 書き出しから予想を裏切られ続け、読み終われば...
馬鹿馬鹿しさ極まる妄言が溢れているかと思えば、不意打ち的に心を洗われたり、なんでこんなの思いつくんだよと話の枠組みそのものに驚かされたりする、幅の広い作品集。 特に、老人4人がリレー形式でひとつの小説を書く「人間の風景」は凄まじい。 書き出しから予想を裏切られ続け、読み終われば題名を見つめ直して「なるほど」と、しつこいほどにニヤニヤさせられた。本当、よくこんなの思いつくなあ…。というか、纏められるなあ…。 この作品だけでも十分な価値があると思う。
Posted by
モンティーパイソン的日本文学、パロディー本の見本。受験国語に対する矛盾や疑問を、笑いに昇華させる技術が巧み。ボケ老人の話の構成力は、非情に緻密。終盤になるにつれて、展開がなんとなく予想がつくようになるが、わざと予想させておいて、読者をひらりと裏切る展開は圧巻。題材の豊富さと濃さが...
モンティーパイソン的日本文学、パロディー本の見本。受験国語に対する矛盾や疑問を、笑いに昇華させる技術が巧み。ボケ老人の話の構成力は、非情に緻密。終盤になるにつれて、展開がなんとなく予想がつくようになるが、わざと予想させておいて、読者をひらりと裏切る展開は圧巻。題材の豊富さと濃さが、また次を読みたい気持ちにさせる。Ｍっ気たっぷりの人にお薦め。
Posted by
ピントが外れている文章こそ正解!問題を読まないでも 答はわかる。 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は 意表を突く秘技。 国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、 知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれた とてつもない小説集。 まずはじめに…これは入試の...
ピントが外れている文章こそ正解!問題を読まないでも 答はわかる。 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は 意表を突く秘技。 国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、 知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれた とてつもない小説集。 まずはじめに…これは入試の解法集ではありませんでした。 私はタイトルにまんまと騙されました笑 著者自身、あとがきで「どうもすいません。」と謝ってます笑 短編集なのですが、「靄の中の終章」という小説が とてもおもしろいです。 たった３７ページのボケていく老人の話です。 一人称が「私」であるため、まるで自分がその老人で あるかのような錯覚を覚えます。 本当にぞくっとします。 普通に生きてる限り、人は一通りの人生しか経験できませんが、 小説を読めば、その主人公の数だけ別の人生を疑似体験 できます。 この本は小説の真髄を教えてくれます。
Posted by
ずいぶん前に一度読んだはずなのをすっかり忘れていてまた買ってしまった。 丸谷才一のあとがきにも当時ぶっ飛んで笑った思い出が。 ＜色々あった。＞に爆笑。
Posted by
題名通り、入試試験の問題文ものかと思ったのですが それを題材にした小説でした。 作者本人も、間違えないよう、と書かれていますが 普通これは間違うかと思います。 中は短編で、読みやすいものあり、読みにくいものあり 興味もないものあり、で色々。 バラエティーギフトみたいな状態かと。...
題名通り、入試試験の問題文ものかと思ったのですが それを題材にした小説でした。 作者本人も、間違えないよう、と書かれていますが 普通これは間違うかと思います。 中は短編で、読みやすいものあり、読みにくいものあり 興味もないものあり、で色々。 バラエティーギフトみたいな状態かと。 一番見てはダメなのは、料理に関するものです。 想像するだに美味しそう。 お腹が空いてる時に、この羅列はきついものがあります。 寝る前…にも向いてない、かな？？
Posted by
粗筋（アマゾンから引用） ピントが外れている文章こそ正解!問題を読まないでも答はわかる。国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人...
粗筋（アマゾンから引用） ピントが外れている文章こそ正解!問題を読まないでも答はわかる。国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人賞受賞作。
Posted by
※国語の参考書ではありません どの短編も面白かった。 個人的に「人間の風景」は笑いのツボでしたw
Posted by
バイト先の人に有無を言わさない感じで突然貸された。 なかなか面白いんです。 こういう切り口ってよろしいです。
Posted by
高校三年生のとき、その当時の国語の先生に 「大学入試の小論文対策にいい参考書教えてください」 と相談したときに薦められた本 その当時も思ったけど… せんせい… すごい遠回りすぎる… 文章の書き方の参考にしてという意味…？ ただ単に自分の好みの押し付け…...
高校三年生のとき、その当時の国語の先生に 「大学入試の小論文対策にいい参考書教えてください」 と相談したときに薦められた本 その当時も思ったけど… せんせい… すごい遠回りすぎる… 文章の書き方の参考にしてという意味…？ ただ単に自分の好みの押し付け…？ でもおもしろくて気に入ってしまった 笑いがシュールだ… 受験勉強の息抜きになったかもしれないけど 真剣に相談したのに… 参考書おしえろよぉ
Posted by
最初に読んだ清水義範の本。 ここからズルズルと面白さに引き込まれ、気がつけば意外と 我が家のリアル本棚には彼の本が多い。 タイトルからして怪しいが 例によって、決して受験対策本ではない。 入試の国語問題というシーンをピックアップして 現代の試験体制を皮肉ったようなヤツだ。 こう...
最初に読んだ清水義範の本。 ここからズルズルと面白さに引き込まれ、気がつけば意外と 我が家のリアル本棚には彼の本が多い。 タイトルからして怪しいが 例によって、決して受験対策本ではない。 入試の国語問題というシーンをピックアップして 現代の試験体制を皮肉ったようなヤツだ。 こういうシニカルな作品に弱い。 清水義範といえばパスティーシュという独特の手法が有名だ。 中学生くらいの頃 国語の教科書に載っているような『いわゆる名作』の一部を 流行漫画のセリフや表現と入れ替えて 『話は成り立つが全く別の物語』を創作していた事はないだろうか。 ざっくり言えば、そんな感じの手法。 しかし。 私は清水義範が時々描く、逆再生のような文体の方が好きだ。 ページを読み進めるにつれ 時間がどんどん遡っていくような不思議な書き方。 何てタイトルの短編だったか思い出せないけど やけに切なくて、感動した記憶がある。 文庫落ちした本がたくさん出ているので ぜひとも一読願いたい。
Posted by