1,800円以上の注文で送料無料

国語入試問題必勝法 の商品レビュー

3.8

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2009/10/04

1988年第9回吉川英治文学新人賞を受賞した『国語入試問題必勝法』と6編の小説集。 俺は、調理の世界にいたので。『ブガロンチョのルノワール的なマルケロ酒煮』が印象深い。 ポール・ボキューズ(Paul Bocuse, 1926年02月11日 - )フランス料理の巨匠・ヌーヴェル・...

1988年第9回吉川英治文学新人賞を受賞した『国語入試問題必勝法』と6編の小説集。 俺は、調理の世界にいたので。『ブガロンチョのルノワール的なマルケロ酒煮』が印象深い。 ポール・ボキューズ(Paul Bocuse, 1926年02月11日 - )フランス料理の巨匠・ヌーヴェル・キュイジーヌ=近代フランス料理そのもの。 に、作ってもらいたいほどである。 ブガロンチョのもも肉は、フォアグラ・トリフ・キャビアの「世界三大珍味」に次ぐ珍味として有名である。 ブガロンチョは、一本足で鶏と同じように飛行能力が退化している。危機を感じたときしか、飛ばないしあまり飛べない。 しかし、そのもも肉は本来「発達した筋肉は硬くて不味い」という定説に反しやわらかくて旨い。 ポール・ボキューズと俺は友人である。友人だから、しかたがないし。 ブガロンチョのもも肉が、定説に反して旨いのは。そうだから、仕方がない。 @教訓@ 「顔も見たことのない赤の他人」を、簡単に信じてはいけない。 近寄ってくる他人には、必ず思惑がある。 しかし、面白い。 購入したのは、1992年か1993年。 その割りに、本文の紙の変色(茶色)が強い。

Posted byブクログ

2016/08/07

タイトルだけを見て、これが小説だと判る人は居ないでしょうね(笑)。 清水義範さんはこれが5冊目(既読は「アキレスと亀」「酒とバラの日々」「主な登場人物」「グローイング・ダウン」)。但し、今までの印象はどうも希薄です。 「アキレスと亀」の感想には「読んでるうちはそこそこ面白いんです...

タイトルだけを見て、これが小説だと判る人は居ないでしょうね(笑)。 清水義範さんはこれが5冊目(既読は「アキレスと亀」「酒とバラの日々」「主な登場人物」「グローイング・ダウン」)。但し、今までの印象はどうも希薄です。 「アキレスと亀」の感想には「読んでるうちはそこそこ面白いんですよ。皮肉な見方とか裏返しの視点とか。でも、それ以上の発展が無いような気がします。」と書いていますが、今回もほぼ似た印象です。 最初の短篇「猿蟹合戦とはなにか」は丸谷才一の「忠臣蔵とはなにか」のパスティーシュ(フランス語の美術用語で「模造品」。広い意味でのパロディ)なので、元を知らなければ本当の面白さが判らないという事もあるのでしょう。もっとも知らなくてもそれなりに楽しめるのですが。まあ、書き手に才が有っても、読み手に才が無ければ、この手の作品は楽しめないと言う事なのだと思います。

Posted byブクログ

2010/09/27

この本の内容を6文字で要約するならばこうだ。 「色々あった。」 稀代のパロディストの本領が遺憾なく発揮された作品。

Posted byブクログ

2009/10/04

清水義範の独特でなおかつ簡潔で面白すぎる発想、表現がふんだんに組み込まれている一冊。 かるくさらーっと読めます。

Posted byブクログ

2009/10/04

ちみずようちのり(自称)先生のパスティーシュ群。大好きで沢山読みましたが、特に印象深い表題作を。 リアルに牛乳吹きました。飲食しながら読んでは駄目です。

Posted byブクログ

2009/10/07

これを参考にしてもいいでけど参考書ではないです。消えかかった蛍光灯と痴呆症の話はすごく面白いというか、現実味を帯びてます。

Posted byブクログ

2009/10/04

これ、高校生の時に買ったような・・・。国語の興味が高かったのでつい買った記憶があります。・・・そして今は国語の教員。 実際に「そうそう」っていう部分があるからおもしろい。お勧め。

Posted byブクログ

2009/10/04

センター試験の国語で、「何でこれが正解なんや!」と憤慨したのも今はいい思い出。 奇問悪問に悩まされたのももう4年前。 それを良いように料理して嘲笑するような話が表題作。 国語(現代文)が大嫌いな生徒に、家庭教師が必勝法を教えるストーリー。 もちろんその方法はいい加減。 でも、...

センター試験の国語で、「何でこれが正解なんや!」と憤慨したのも今はいい思い出。 奇問悪問に悩まされたのももう4年前。 それを良いように料理して嘲笑するような話が表題作。 国語(現代文)が大嫌いな生徒に、家庭教師が必勝法を教えるストーリー。 もちろんその方法はいい加減。 でも、確かにこれでも間違いではない! 内容が完全に受験戦争の諷刺になっているので、大学受験経験者なら思わず顔がにやついてしまうのでは。 「10行以上にわたる文章を読んで、主人公の心情を5字にまとめよ」という問題の解答はお見事!! 大学受験だけでなく、高校受験でも定期テストでも、「国語の試験」を受けたことのある人なら、たぶんわかってもらえると思う。 他の作品は、僕にはいまいちピンと来なかったり、あまり気にならなかったりいろいろ。 表題作のインパクトありすぎて。

Posted byブクログ

2009/10/04

吉川英治文学新人賞受賞作。 思ひ返してみると、私が清水義範の名前を知つたのは、ずゐぶん昔に書店でこの本を見掛けた時だつたと思ふ。 當時は購入して讀んでみたいとまでは思はなかつたのだが、確かずゐぶん評判になつてゐたと記憶してゐる。 あれから10數年、たうとうこの本を讀んだ。 ...

吉川英治文学新人賞受賞作。 思ひ返してみると、私が清水義範の名前を知つたのは、ずゐぶん昔に書店でこの本を見掛けた時だつたと思ふ。 當時は購入して讀んでみたいとまでは思はなかつたのだが、確かずゐぶん評判になつてゐたと記憶してゐる。 あれから10數年、たうとうこの本を讀んだ。 期待に違はぬ名作である。 特に標題作は、國語教育の現状を笑ひのめしつつも、その底には日本語への愛情が感じられて秀逸。 數學など他の教科同樣、國語の試驗にも確かにテクニックは存在する。 私も浪人中に某S豫備校でそのテクニックを傳授して貰つたが、それは標題作に書かれてゐるテクニックに通ずるものがあつた。 馬鹿馬鹿しいことでも必要があれば學ばなくてはならない哀しさ。 2004年9月22日讀了

Posted byブクログ