国語入試問題必勝法 の商品レビュー
皮肉が分かりやすすぎて、あんまり「ニヤリ」とはできない。 サラリと読めるし、ちょっとした空き時間に小話を楽しむにはもってこいかもしれない。
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清水義範氏の著作。 『永遠のジャック&ベティ』を読んで気に入ったのでまた読んでみた。 表題作の入試テクニックはなんとも説得力があるようでないような。 でもおもしろかった。 あとはボケ老人のお話しには笑わされたなぁ。 また別の作品も読みたいと思う。
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私は清水義範さんの小説が大好きなのです。初めて読んだのがこの『国語入試問題必勝法』で、たちまちファンになり、『バールのようなもの』で決定的にのめりこんだのであります。 本書のハードカバー版が出たのは1987(昭和62)年ですが、その翌年私は書店員になつてゐます。 まだ新人の私は、...
私は清水義範さんの小説が大好きなのです。初めて読んだのがこの『国語入試問題必勝法』で、たちまちファンになり、『バールのようなもの』で決定的にのめりこんだのであります。 本書のハードカバー版が出たのは1987(昭和62)年ですが、その翌年私は書店員になつてゐます。 まだ新人の私は、本書を何の疑ひもなく「学習参考書」の大学入試コーナーに陳列してしまひました。だつてさう思ふぢやないですか。違ふ? 店長からは、嫌味を言はれてしまひます。 「ふうーん。君はギャグのつもりでわざとやつたんだよね? なかなか大したもんだ...馬鹿野郎!これは小説だア!」 少し切ない思ひ出です。 7編の短編が収められてゐます。表題作ももちろん面白いですが、『猿蟹合戦とは何か』の最後、「わたしの表記法について」には爆笑しました。大胆にも丸谷才一氏の『忠臣藏とは何か』をパスティーシュしてゐます。そのせいか文庫版解説を丸谷氏当人が書かれてゐます。丸谷氏の若い友人の意見では、『猿蟹合戦とは何か』は清水義範の最高作だ、みたいなことを述べたやうですが、丸谷氏は「首肯しかねるのだ」「からかはれてゐる当人なのだから、どうも何となく釈然としないのである」... これまた笑へますね... http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-14.html
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パロディ小説であって、参考書ではない。とっても懐かしい。学生時代にまやちゃんに借りて読んだんだっけな…
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- ネタバレ
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あくまでパスティーシュ。 しかし、4択問題の解き方をはじめとするこの本の『必勝法』は、 意外にも正しく『必勝法』だから侮れない。素敵な参考書。
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「色々あった。」には爆笑。確かに! リレー小説「人間の風景」にはもっと爆笑!20枚の原稿用紙を埋めるのに兵隊に番号を言わせるシーンを使ったり、第3章で主人公がいきなり殺されたりと、破天荒ぶりが最高。
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この本買ったのは、高校生の時だから、20年前。受験生だから、半分本気になったりしたり。久々にもう一度再読したい。
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この人はそこまで有名じゃないんだけど、パスティーシュ(パロディみたいな風刺)の第一人者とされていて、結構面白い。にやにやさせられる。
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タイトルを見てこれは小説なのか?と考えてしまったので購入。短編集でした。電車の中で読んでいたら噴出しかけて恥ずかしかった。一番気に入ったのは「ブガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮」です。
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私が清水義範さんの著書のなかで初めて読んだのが、 この「国語入試問題必勝法」という本でした。 高2の頃に、国語の先生に「面白いから読んでみて」とすすめられたのです。 高2と言えば大学入試勉強も視野に入る時期。 そんな時に先生のおすすめ、しかもこのタイトルならば誰しも、 「入試の役...
私が清水義範さんの著書のなかで初めて読んだのが、 この「国語入試問題必勝法」という本でした。 高2の頃に、国語の先生に「面白いから読んでみて」とすすめられたのです。 高2と言えば大学入試勉強も視野に入る時期。 そんな時に先生のおすすめ、しかもこのタイトルならば誰しも、 「入試の役に立ちそう」と思うでしょう? しかし、全然違いました。 著者は、パスティーシュ(作風の模倣)などの手法を用いて、 世の中で決まりきったものに対しての風刺を行なっているのだと思います。 たとえば、表題作「国語入試問題必勝法」では、家庭教師が生徒に、 「問題文を読まずに国語のテストで正解する方法」を教授しています。 「え~っ」と思いつつも、読み進めていくと妙な説得力があったりして、 随所で笑えます。 しかし裏を返せば、 「こんな決まりきったセオリーで入試問題を作成している」ことと、 「そんな試験問題に振り回されている学生たち」を ちょっと違った角度から冷静に観察している訳です。 その角度の面白さ、ビミョーさに、おかしみが生じているのでしょう。 電車の中とかで読むには向かない、笑える短編集だと思います。 他の収録作品もおもしろいですよ。 息抜きの一冊にどうぞ。
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