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花のあと の商品レビュー

3.8

70件のお客様レビュー

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2017/12/12

藤沢周平記念館を前後して読む。たまたま。 花のあと、映画を観てみたいと思う。 白眉は「旅の誘い」かな。

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2017/03/30

人の心と自然描写が凄い。肩肘張らず欲も無く、人としての有り様を通す生き様が爽やか。言葉の芸術(決して奇をてらわない)、ここに極まれり。この間いろいろ読んできたが、読み物というものの新しい境地が見つかった気持ちがする。藤沢周平恐るべし。

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2015/06/22

蝉しぐれの後にこの作品を読んだ。 感想は、短編集ではなくどの作品も長編で読みたかったと思った。 うっかりしていたが、花のあとという長編だと思っていたので、最後に話がつながるのかと途中まで思っていたので拍子抜けしてしまった。 しかし、蝉しぐれでも感じていたが、作者の風景描写や...

蝉しぐれの後にこの作品を読んだ。 感想は、短編集ではなくどの作品も長編で読みたかったと思った。 うっかりしていたが、花のあとという長編だと思っていたので、最後に話がつながるのかと途中まで思っていたので拍子抜けしてしまった。 しかし、蝉しぐれでも感じていたが、作者の風景描写やこの時代の描き方はとても好きだなと思った。 次はまた長編を読んでみよう。

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2015/02/03

娘ざかりを剣の道に生きたある武家の娘。色白で細面、けして醜女ではないのだが父に似て口がいささか大きすぎる。そんな以登女にもほのかに想いをよせる男がいた。部屋住みながら道場随一の遣い手江口孫四郎である。老女の昔語りとして端正にえがかれる異色の表題武家物語のほか、この作家円熟期の秀作...

娘ざかりを剣の道に生きたある武家の娘。色白で細面、けして醜女ではないのだが父に似て口がいささか大きすぎる。そんな以登女にもほのかに想いをよせる男がいた。部屋住みながら道場随一の遣い手江口孫四郎である。老女の昔語りとして端正にえがかれる異色の表題武家物語のほか、この作家円熟期の秀作7篇。

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2014/12/24

亡くなる十五年前の円熟した頃の短編集である。東京都の大泉学園町でのささやかだが幸せな生活を反映するように、悲劇で終わる話が一つもない。 2010年3月読了

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2014/10/15

映画をみてこの本を読みました。武家娘としてのまっすぐな志しを持ち剣に励む以登と誠実だが少し不器用な江口孫四郎の切なく淡い恋の物語。 孫四郎の死はとても悲しく思わず涙がでました。 以登と孫四郎がけして結ばれることは出来なかったけど、いつまでもふたりの心の中に思い出として残ると思いま...

映画をみてこの本を読みました。武家娘としてのまっすぐな志しを持ち剣に励む以登と誠実だが少し不器用な江口孫四郎の切なく淡い恋の物語。 孫四郎の死はとても悲しく思わず涙がでました。 以登と孫四郎がけして結ばれることは出来なかったけど、いつまでもふたりの心の中に思い出として残ると思いました。とても素敵なお話でした。

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2014/07/23

短編集。いずれの話の主人公にもどこかしら一本、筋がとおっており、読後にぬくもりやさわやかさをおぼえる。 特に「雪間草」と「冬の日」がよかった。

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2014/01/08

時代ものは初めて読んだので、あまりよくわからない単語もあった。「生まれは裏店だった。」と言われても、情報を汲み取れず…読みづらいとか退屈だとかいう程では決してなかったけれど。 とくに、いちばん最初に収録されているのが、元大泥棒が主人公なんだけど、当時の罪の意識とか刑罰を知らないの...

時代ものは初めて読んだので、あまりよくわからない単語もあった。「生まれは裏店だった。」と言われても、情報を汲み取れず…読みづらいとか退屈だとかいう程では決してなかったけれど。 とくに、いちばん最初に収録されているのが、元大泥棒が主人公なんだけど、当時の罪の意識とか刑罰を知らないので、ちょっと私には惜しかったかもしれない。 逆に、3、4番目くらいの飲み屋のねーちゃんが姑と折り合いがわるくて婚家を飛び出して…って話はわかりやすかった。 でも、わからないなりに面白かったし、心の機微が時に暖かかく時に切なく、愛おしい。 語り口も、冷静に淡々とそのまま切り取ろうとしているような文体で、短編集だし、読みやすかった。 余談だけど、解説がネタバレ全開なのだけどとても良くて、読んでいて「そうそう! それが良いんだよね」と思えるもので、読後感が反芻できた。

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2013/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主に'80年代に書かれた短篇を8つ収録。中では表題作(表紙の絵もこれ)が断然秀逸。藤沢周平の数ある短篇の中でも特に優れ、印象に残るものの1つだろう。芥川の「地獄変」のように、語りにおいて老人の回想形式をとったことも成功しているし、なによりも主人公の武家娘の以登が魅力に溢れている。武芸に秀でているのも痛快だし、彼女の「忍ぶ恋」もまた、けなげで哀切感を誘いつつも、見事なまでに自己完結しているのである。「雪間草」の松仙もそうだが、この集では封建社会の中にありながらも、女性の主人公の自立性を見事に描き出した。

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2013/08/09

小粒ながら秀作揃い、清涼感ある作風も相変わらず。 久方ぶりに時代ものを読みましたが、こういう良作に出会うと嬉しいものです。 基本的には毒はない作家なので重量感を求める読者にはもう一つという感想もよく分かるが、一方、現在藤沢ブームなるものがあるらしいという世の流れもよく分かる。 当...

小粒ながら秀作揃い、清涼感ある作風も相変わらず。 久方ぶりに時代ものを読みましたが、こういう良作に出会うと嬉しいものです。 基本的には毒はない作家なので重量感を求める読者にはもう一つという感想もよく分かるが、一方、現在藤沢ブームなるものがあるらしいという世の流れもよく分かる。 当方の感想としてはたまに一服したい時にはもってこいの作家といったところかな。

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