ひとめあなたに… の商品レビュー
神はサイコロを振らないを見ていて、残り時間がどんどん少なくなって来るので思い出した本。 これは地球が余命一週間になっちゃうんだけど…。 その一週間で、恋人に会いに行くお話。 と書くとさぞや自己陶酔の甘い物語に聞こえそうだけど、そんなところを超越しちゃってる感じです。 途中で出会...
神はサイコロを振らないを見ていて、残り時間がどんどん少なくなって来るので思い出した本。 これは地球が余命一週間になっちゃうんだけど…。 その一週間で、恋人に会いに行くお話。 と書くとさぞや自己陶酔の甘い物語に聞こえそうだけど、そんなところを超越しちゃってる感じです。 途中で出会う人々が空恐ろしい、哀しい、切ない。 私だったら何して過ごすかなぁ…。 そこまでして会いに行く恋人もいないし、友達なんかもそれぞれで大変だろうし。やっぱ家族と犬と、かなぁ。 一週間もあれば腹も減るし、散歩も行かなきゃだし。 作中の人物みたいに狂う事はない気がする。
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読んだのは随分と昔ですが、今も本棚に残っています。人間のドロドロとした部分もあたたかい部分も描かれているのがいいと思います。決してハッピーエンドではないけれど、後味は悪くなかった…気がします。
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女子大生の圭子は最愛の恋人から突然の別れを告げられる。自分は癌で余命いくばくもないのだと。茫然自失する圭子の耳にさらにこんな報道が──“地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない”。彼女は決意した。もう一度だけ彼に会いに行こう。練馬から鎌倉をめざして徒歩で旅に出た彼女が遭遇...
女子大生の圭子は最愛の恋人から突然の別れを告げられる。自分は癌で余命いくばくもないのだと。茫然自失する圭子の耳にさらにこんな報道が──“地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない”。彼女は決意した。もう一度だけ彼に会いに行こう。練馬から鎌倉をめざして徒歩で旅に出た彼女が遭遇する4つの物語。 あとがきをあとから読めばよかったと後悔しました。因みにあちがきはあの赤川次郎さんです。 ひとつひとつのエピソードは独立しているので、全体として関連するものではないものの、そのそれぞれのインパクトが基本設定の異常さを十分に補完していて、それでいて最終的なところでその狂気を包み込む大きさまで描いているって感じだろうか。設定と物語の途中の重さに比べて、読後感はなぜか重くないと思うのだが。 物語の展開の面白さは抜群なのだ。テンポのよさは、今となっては独特ともいえないかもしれないその語り口にあるし、まとめあげる力量というのも抜群なセンスを持っているのは間違いないとも思う。 初めては新井女史の本を読ませていただきましたが、別のも読んでみます。
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思春期に読んで、由利子の章で相当な衝撃を受け やや年を経てから恭子の章に共感し。 総括としては壮大なラブストーリー。
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新井さんの小説の中で一番好きです。 世界が終わる日を目前に、それぞれの女性が狂っていく様を 美しく描いていると思います。 人間が「狂う」「壊れる」「堕ちる」という場合、 どうしても暗かったり殺伐とすると思うのですが、 この作品はどこか明るい日常で、言いしれぬ恐怖というか 鳥肌が立...
新井さんの小説の中で一番好きです。 世界が終わる日を目前に、それぞれの女性が狂っていく様を 美しく描いていると思います。 人間が「狂う」「壊れる」「堕ちる」という場合、 どうしても暗かったり殺伐とすると思うのですが、 この作品はどこか明るい日常で、言いしれぬ恐怖というか 鳥肌が立つような感覚を味わいました。
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地球滅亡まで1週間! そうなったとき、自分なら何をするだろう? 作者が二十歳のときに書かれたものとは驚きだ。 ストーリーの出来の良さは凄い。 ただ、私には文体が苦手なタイプだった。 語り口調で書かれているため、 テーマがキチンとしてる割りに軽々しく感じた。 若い人向けかもしれない...
地球滅亡まで1週間! そうなったとき、自分なら何をするだろう? 作者が二十歳のときに書かれたものとは驚きだ。 ストーリーの出来の良さは凄い。 ただ、私には文体が苦手なタイプだった。 語り口調で書かれているため、 テーマがキチンとしてる割りに軽々しく感じた。 若い人向けかもしれない。
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新井素子という作家さんにはまった作品。久しぶりに読むとやっぱり凄いなぁって思う。 この人の書く「女の子」が私は好きです。とにかく強くて読んでいて気持ちがいい。 めっちゃSFなのに、全然そんな感じがしないのがまた面白い。人って意外と簡単に狂うことのできる生き物なんだなぁって思う。
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初読小5。この作品の、ことに夫を殺して食べてしまう女性に、ものすごい衝撃を受けまして、以来私にとって食人=愛です。狂気に至る愛を美しいと感じます。この作品の全体像や文章はもうほとんど思い出せませんが、この本から受けた衝撃は今も鮮明で、現在の私の書くものに強い影響を与えている思い...
初読小5。この作品の、ことに夫を殺して食べてしまう女性に、ものすごい衝撃を受けまして、以来私にとって食人=愛です。狂気に至る愛を美しいと感じます。この作品の全体像や文章はもうほとんど思い出せませんが、この本から受けた衝撃は今も鮮明で、現在の私の書くものに強い影響を与えている思います。 ちなみに夢中で読んでいた当時、1歳年上の仲良しの女の子に勢い込んでこの本の素晴らしさを語ったら、「気持ち悪い、怖い、あり得ない」という反応をされたのですが、それが普通の反応だったのかなあ。
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巨大な隕石が接近し、地球があと一週間で滅びる。 そのニュースが入る前日、主人公は末期的な病が発覚した恋人に別れを告げられる。 あと一週間で死ぬならば、ひとめ、会いたい。 遥かな距離を歩き始める、その道の途中で会う人々の狂気。 救いなく滅びる世界の中の物語。
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昭和60年初版なんです。そのせいか読み始めはきつかった。 なんでかっていうと、若いお嬢さんの一人称にくらくらきたからです。昭和60年の若いお嬢さんのノリについて行けません。 お調子者の男の子を称して「C調」って言うんですよ。そんな言葉私だって使ったことない。それに相手を指す...
昭和60年初版なんです。そのせいか読み始めはきつかった。 なんでかっていうと、若いお嬢さんの一人称にくらくらきたからです。昭和60年の若いお嬢さんのノリについて行けません。 お調子者の男の子を称して「C調」って言うんですよ。そんな言葉私だって使ったことない。それに相手を指す二人称が「お宅」なんですけど、それっていつごろまで使われてたんでしょ。そうした語彙もさることながら、とにかく完全口語一人称のはじけたノリに面食らいました。コバルト文庫など少女小説全盛期にはそうした文章ってあふれかえってましたけど、あのノリです。昔はそれなりに読んでたのに、今はきついなーって思いました。時代って残酷。 でも、とりあえず1章だけがんばったら、あとは一気でした。お嬢さんの一人称がずーっと続くわけではなかったので、それもよかったのかも。 あと1週間で地球に隕石が衝突し地球は粉々にくだけてしまう。それがわかったときの主人公と4人の女性の行動を描いたものです。衝突を避けるためにどうするかというSFではなく、もう変えられない終末の時にどんな感情と行動があふれでるかを追ったラブストーリー。タイトル通りです。 主人公と恋人のラストのやりとりもいいのですが、みんなが死ぬといって大騒ぎする中「しあわせ」だと言いきった真理という少女の話が一番胸に刺さりました。なんか他人事じゃなくて。
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