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アンジュール の商品レビュー

4.6

138件のお客様レビュー

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2017/12/10

内容は、悲しいけど、最後にちょっと救われる。絵は、素晴らしい、文章はなくとも表情から全て分かる。素晴らしい!

Posted byブクログ

2018/11/17

最初のページから、私たちはこの絵本から目を離せなくなる。 1ページ目に描かれているのは、走っている自動車の窓から放り投げられ、からだを“くの字”に折り曲げて空中に浮く飼い犬の姿。自分がなぜこんな事をされたのか全く理解できない犬は、自動車を全速力で追いかけ、でも追いつけず、途方に暮...

最初のページから、私たちはこの絵本から目を離せなくなる。 1ページ目に描かれているのは、走っている自動車の窓から放り投げられ、からだを“くの字”に折り曲げて空中に浮く飼い犬の姿。自分がなぜこんな事をされたのか全く理解できない犬は、自動車を全速力で追いかけ、でも追いつけず、途方に暮れ、さまよい、… 鉛筆で描かれた黒と白とのコントラストによる画面は、余分な背景は除かれ、私たちは自然に、主人公である犬の視点に立ち、その感情に入り込むことができる。しかしそれは、ある意味つらいこと。なぜなら、犬の感情を自分の心に写したとたんに、ページをめくるほどに、犬のつらさ、苦しさ、絶望感に胸をつぶされそうになるから。 最後の6ページは、作者の絵本作家としての創作力が発揮された見せ場だと思う。道で偶然に少年と出会い、二者の距離が少しずつ縮まっていく。少年が道端に置きっぱなしにしたカバンと少年との間隔が次第に離れていくことが、すなわち少年が犬に近づいていく、ということを表している。 最後のページで犬と少年が最も近づいた姿が描かれる。だがその後、犬はどうなったかまでは描かれない。 私たちはこの少年や犬と簡単に共感できる資格はない。日本では年間10万頭以上の犬が、飼い主に見捨てられたりなどで殺処分されている。その現状を見て見ぬふりで放置している私たちは共犯者である。 (2008/12/12)

Posted byブクログ

2015/10/27

4-89238-957-9 ◎あとがきを読んだらわかるのだが文字は無いし、絵はデッサン画・・・でも、訴えかけるものがある!

Posted byブクログ

2015/06/19

言葉のない絵本 捨てられた犬が、 飼い主を探し、絶望し、新しい出会い それが、デッサンだけで表現されていて、 犬の表情、考えが目に浮かびます。 絵力すごいです。

Posted byブクログ

2014/07/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

これは完全なる絵本。なぜなら字が一文字もないから。 車から捨てられた、一匹の犬の物語。 字による説明が何もないのに、彼の悲しみが痛いほどに伝わってくる。 そして最後の喜び…。 色も一切使われていない、鉛筆画によるシンプルな絵本。 だけどどんな絵本よりも感情が伝わってくる、不思議で切ない一冊。

Posted byブクログ

2014/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

95 絵だけの本 デッサンで、車から投げ捨てられた犬が、道をうろうろし、車に飛びつき事故を起こし、おおごとになり、その場を後にし、やり場のない思いを空に吠え、とぼとぼ歩き、こちらもひとりぼっちの少年に出会い、そっと近づき、抱擁する。 大人の絵本とも言える。 全然理解出来ない。1色だし興味もわかない。 でも、芸術性の高い本だとは思う。 オシャレな大人のリビングに置いてあって、ブランデーでも飲みながら人が集まって、ふと手に取る、レベルの本。

Posted byブクログ

2014/04/21

≪県立図書館≫ 最初の、捨てられるところが、ものすごく胸に迫るものがある。 文字が無くても、アンジュールの気持が伝わってくる。

Posted byブクログ

2014/03/09

ガブリエル・バンサンの絵との出合いは、よく行く図書館で偶然手にした「老夫婦」。踊るようなラインで描かれたデッサンは、なんて表情豊かなのだろう。一目で魅せられてしまいました。 それからブクログで皆さんのレビューを拝見し、ネットで調べて初期の作品である本書「アンジュール」にたどり着...

ガブリエル・バンサンの絵との出合いは、よく行く図書館で偶然手にした「老夫婦」。踊るようなラインで描かれたデッサンは、なんて表情豊かなのだろう。一目で魅せられてしまいました。 それからブクログで皆さんのレビューを拝見し、ネットで調べて初期の作品である本書「アンジュール」にたどり着きました。今手元に3冊の彼女の作品があります。 「アンジュール ある犬の物語」は、言葉の無い、色彩のない、簡素な線だけの鉛筆デッサンの本。彼女の処女作とのことです。 デッサンだけの絵本なのですが、飼い主に捨てられ、必死で追いかける姿、途方にくれ彷徨い、深い悲しみに響く遠吠えの声、遠景で広い海辺に描かれた小さなシルエットからも、やるせない悲しみが伝わってきます。 言葉が無いが故に、読む人の心の中が映し出され、その人だけの物語が表現されるのでしょうか。深い喪失の悲しみを心に宿すものには、より深い悲しみを、そして最後には明るい希望を。

Posted byブクログ

2013/12/26

この『アンジュール』と出会った時の衝撃は本当に凄かった。個人的な絵本ランキングでは、暫定でベスト3に入る。 一般的な絵本は、その最大の特徴である絵に物語を説明する文章が添えられているが、この『アンジュール』では、一切の言葉が排されている。ただ、絵のみ。 そして、その絵たる...

この『アンジュール』と出会った時の衝撃は本当に凄かった。個人的な絵本ランキングでは、暫定でベスト3に入る。 一般的な絵本は、その最大の特徴である絵に物語を説明する文章が添えられているが、この『アンジュール』では、一切の言葉が排されている。ただ、絵のみ。 そして、その絵たるや、黒色鉛筆のみで素描(デッサン)された、いたってシンプルなものだ。無声の白黒映画は、無声で色味がないからこそ、人物の自然の表情や身体所作に味わい深いものを感じるが、この『アンジュール』を読んだ時も、どこかそうした無声の白黒映画を観る時の感覚と似たものをおぼえた。

Posted byブクログ

2013/12/12

言葉はなくとも、 深い悲哀と愛情を、 線のみでここまで完成されたストーリに仕立て上げられるとは。

Posted byブクログ